ゲーム開発者は、ユーザーに楽しくて没入感のある体験を提供することを目指すのが一般的です。ゲーム開発はクリエイティブでチャレンジングな仕事ですが、同時に技術的なスキルや知識も必要となります。
今回はゲーム開発の方法や必要な知識などについて紹介します。
ゲーム開発とは?
ゲーム開発とはアイディアと技術を生かしてゲームを制作することです。
プレイヤーが楽しめるゲームを生み出すまで、いくつかの重要なステップで構成されています。
ゲーム開発の流れは下記のようになっています。
- ゲームのアイディアやコンセプト
- ゲームの基本的な設計
- ゲーム仕様の計画
- ゲーム要素の実装
- テストと修正
ゲーム開発はアイディアやコンセプトの段階から始まるのが基本です。
ゲーム開発者はどのようなゲームを作りたいのかを考え、ストーリー・ゲームプレイ・目的・ターゲットオーディエンスなどについて検討します。
ゲーム開発の基本的な設計がおこなわれ、ゲームのコア要素を決定する重要な部分です。
次にゲーム開発の設計段階に進みます。
ゲームの仕様を詳細に計画し、ゲームエンジンやプラットフォームを選択します。
ゲームのルールやキャラクター・アートスタイルなども設計し、ゲームのアウトラインを具体的に形作ります。
制作段階では、設計された要素を実際のゲームとして実装することが大切です。
プログラマー・アーティスト・音楽制作者・デザイナーなどの専門家が協力し、ゲームのビジュアルと機能を実現します。
制作が完了したら、ゲーム開発はテスト段階に進みます。
ゲーム発売前にはゲームのバグや問題を特定・修正する作業が必要です。品質保証のプロセスがおこなわれ、ゲームがプレイヤーにとって楽しいものであることを確認します。
ゲーム開発が終了すれば、リリースおよびマーケティング段階に進みます。
宣伝・広告・ソーシャルメディアプロモーションなどを通じて、ゲームの知名度を高める取り組みをおこなうが一般的です。
ゲーム開発をする際に必要なもの
ゲーム開発には、プログラミングやデザインなどのスキルが重要です。
自分のアイディアを形にする作業ですが、さまざまなな準備が必要となります。
ゲーム開発に必要なものには、以下のようなものがあります。
アイディアとコンセプト
ゲーム開発の最初に、独自のアイディアやコンセプトが必要です。
ゲームの内容・ジャンル・テーマなどを考え、それを基に設計を進めます。
詳細な設計することでゲーム開発のプロジェクト計画が策定でき、開発者やアーティスト・デザイナーなどのチームメンバーが、共通のビジョンを持つことが可能となるのです。
ゲームエンジン
ゲーム開発にはゲームエンジンと呼ばれる開発ツールが必要です。
ゲームエンジンとはゲーム開発者がゲームを設計・開発するのに役立つプラットフォームのことで、「Unity」や「Unreal Engine」などがあります。
プログラミング・アセットの管理・物理エンジン・音響処理など、多くの開発タスクを簡略化することが可能です。
ゲーム開発に役立つUnityについて詳しく知りたい方には、こちらの記事がおすすめです。
プログラミングスキル
ゲームの開発において、ゲーム内のルール・挙動などを制御するプログラミングスキルは欠かせません。プログラマーはゲームエンジンを活用し、プレイヤーが楽しむための要素を実装します。プログラミングスキルがないと、ゲームのアイディアを具現化したり、ゲームを実際に動かしたりすることが難しくなります。
ゲーム素材
ゲーム素材とはゲーム制作において使用される画像・音楽・効果音などを指し、ゲームのビジュアルやオーディオを構築するために必要です。
自分でゲーム素材を制作することもできますが、時間とスキルが必要です。
ゲーム開発はしたいがゲーム素材の自作が難しい場合は、インターネット上のフリー素材を利用する手もあります。
ゲーム開発をする方法3選
引用:Unity
ゲーム開発をする方法は多岐にわたります。どの開発方法が良いかは、開発者のスキル・プロジェクトの規模・目標・予算などに左右されます。
大規模なゲーム開発プロジェクトであれば、プログラムからグラフィック・サウンド・デザインまで、さまざまな専門家と協力すること必要です。
ゲーム開発をするための方法には、以下のようなものがあります。
ゲーム開発の方法 | メリット | デメリット |
ツールを使用する | 手軽にゲーム制作を始められる | 制限された範囲内でしかゲームを作れない |
プログラミングで作る | 自由度が高くオリジナルなゲームを作れる | プログラミングのスキルや知識が必要であり、時間や労力もかかる |
ゲームエンジンを利用する | プログラミングの知識が少なくても高品質なゲームを作れる | エンジンの使い方や仕様に慣れる必要がある |
1.ツールを使って作る
ツールを使いゲーム開発することで、プログラミングの知識がなくてもゲーム作ることが可能です。 例えば「RPGツクール」や「SMILE GAME BUILDER」などの専用のソフトウェアを使って、ゲームのシナリオやマップ・キャラクターなどを設定していきます。
この方法は手軽にゲーム開発を始められるというメリットがありますが、ツールによって制限された範囲内でしかゲームを作れないというデメリットもあります。
2.プログラミングで一から作る
自分でコードを書いてゲーム開発する方法です。プログラミング言語を使って、ゲームのロジックやグラフィックス・サウンドなどを自分で実装していきます。
このゲーム開発方法は自由度が高くオリジナルなゲームを作れるというメリットがありますが、プログラミングのスキルや知識が必要であり、時間や労力もかかるというデメリットもあります。
3.ゲームエンジンを利用する
既に用意されたゲーム開発の便利ツールを使ってゲームを作る方法です。
ゲームの基本的な部分はエンジンが担当し、自分はオリジナルな部分だけを追加していきます。
プログラミングの知識が少なくても高品質なゲームを作れるというメリットがありますが、エンジンの使い方や仕様に慣れる必要があるというデメリットもあります。
ゲーム開発をするのに学んだ方が良いこと
ゲーム開発はエンターテイメント業界で競争が激しい分野の一つです。
成功するためには、単にゲームのアイディアを持っているだけでは足りず、幅広いスキルと知識が必要になります。ゲーム開発者が学んだ方が良いことを確認していきましょう。
プログラミング言語
プログラミング言語とは、コンピューターに命令を与えるための人工言語です。
ゲーム開発ではプログラミング言語を使ってゲームの動作やロジックを記述します。
プログラミング言語にはさまざまな種類がありますが、ゲーム開発によく使われるものには「C#」や「C++」などが挙げられます。
- 「C#」Unityとの相性が良い。ゲーム開発に使われることが多い
- 「C++」Unreal Engineとの相性が良い。高性能なグラフィックスや物理演算を必要とするゲーム開発に適する
ゲーム開発に使用されるプログラミング言語は、基本的な文法や構文を理解することが必要です。変数や関数、クラスやメソッドなどの概念も押さえておくと良いでしょう。
プログラミング言語を学ぶ方法には、オンライン講座や書籍・動画などがあります。
ゲーム開発をしたいプログラミング初心者の方には、こちらの動画もおすすめです。
ゲームエンジンの知識
ゲームエンジンを使えば、ゲーム開発のプログラミングやグラフィックスの作業を効率化したり、複雑な処理を簡単に実装するができるでしょう。
そのため、多くの企業やゲーム開発者が導入しています。
ゲーム開発に使用されるゲームエンジンは、それぞれ特徴や対応するプラットフォームが異なります。例えば、Unityは2Dや3Dのゲーム開発に対応しているのが特徴です。
WindowsやMacだけでなく、iOSやAndroidなどのスマートフォン・Webブラウザなど多様なプラットフォームに対応しています 。
ゲーム開発するためには、ゲームエンジンの基本的な操作方法や設定方法を理解することが必要です。オブジェクトやシーン・アセットなどの概念も押さえておくと良いでしょう。
ゲームエンジンを学ぶ方法には、公式サイトやドキュメント・チュートリアルなどがあります。
Unityでゲーム開発する方法はこちらの記事で紹介しています。
ゲームデザイン
ゲームデザインは、ゲームのコンセプト・ルール・ストーリー・キャラクター・グラフィックス・サウンドなどの要素を計画・設計するプロセスを指します。
ゲームの目的や対象プレイヤー・ジャンル・スタイルなどを決定します。
ゲームデザインはゲーム開発において最も重要な部分です。
最終的なゲームの品質や人気に大きな影響を与えます。
ゲームデザインは、基本的な原則や手法を理解することが必要です。
他のゲームの分析や自分でゲームを企画するほかに、フィードバックを受けることも大切です。
ゲーム開発のためにゲームデザインを学ぶ方法には、書籍やオンライン講座・コミュニティの利用などがあります。
ゲーム開発についてまとめ
ゲーム開発は個人や小規模なチームでおこなうこともできます。
大規模な商業的なゲームは、多くの専門家や企業が協力して制作するのが基本です。
ゲーム開発に興味がある方は、まずは簡単なツールや教材を使って自分でゲームを作ってみることをおすすめします。