デジタルアーティスト・BeepleのNFTアートが約75億円で落札されたニュースをご存じの方もいるでしょう。世界中に衝撃を与えたこの出来事は、「NFTアート」の名を広く認知させるきっかけにもなりました。
この記事では、NFTアートの仕組みや現在の市場、作り方や売り方など幅広く解説します。NFTアートに興味がある方、NFTの可能性について知りたい方は、ぜひ最後までご一読ください。
NFTアートとは?
NFTアートとは、NFT(非代替性トークン)を使って売買されるデジタルアートのことです。デジタルアートは誰でも簡単にコピーできますが、NFTがあることで、「この作品は誰のものか」「どんな取引が行われたか」といった記録を区別して残せるようになります。
NFTとは
NFTは、ブロックチェーン(書き換えできないデジタル台帳)を使った唯一無二のデータです。
ビットコインのように「どれも同じ価値」のデータとは異なり、一つひとつが別物として扱われます。そのため、見た目がまったく同じ画像であっても、NFTが違えば別のアート作品としてとらえられるのです。
NFTの注意点
なお、NFTはデジタルデータのコピー自体を物理的に防ぐ技術ではありません。画像自体をコピーすることは可能ですが、「その作品の正当な所有者は誰か」という記録だけはコピーできないというシステムです。また、購入=作品の著作権獲得ではないという点も注意しておきましょう。
NFTアートの市場の現在
NFTアート市場は激動の数年を経て、現在は新たな再成長の局面に入りつつあります。
中でも、SNSのアイコンとして使われるPFP(プロフィール画像)系NFTが再び注目を集め、人気が広がり始めています。
NFTアート市場の変遷

NFTアートは、2021年にBeeple作品が約75億円で落札されたことをきっかけに、一気に注目を集めました。しかしその後は投機熱が落ち着き、2024年にかけて取引高が大幅に減少。市場は陰りを見せはじめます。
ところが、DappRadarの「2025年10月版 業界レポート」では、NFT取引高が前月比約30%増、売買件数も1,000万件超と、2025年で最も活発な水準に回復したことが報告されました。
添付のグラフを見ると、春先に底を打ち、夏以降に取引量・販売件数が持ち直しているのが分かります。投機中心のバブル期とは違い、今は「実際に使われ、楽しむ人」が増える再成長フェーズに入ったと考えられます。
取引が活発なNFTカテゴリーTOP6
DappRadarの市場動向をもとに、取引量や注目度が高いNFTカテゴリーをまとめました。
| 順位 | カテゴリ | 内容 | 概要 |
| 1位 | PFP | SNSアイコン用 | BAYCなどの有名コレクションが人気 |
| 2位 | Utility | 商品の本物証明・現物交換用 | 実生活で使える点が評価され、急成長 |
| 3位 | ゲーム | ゲームキャラクターやアイテム用 | プレイヤー間での売買が活発 |
| 4位 | アート鑑賞 | 一点物、プログラム生成アート | 鑑賞や作品性を重視する層に支持 |
| 5位 | コレクション | トレーディングカードや記念品系 | 新規ユーザーが増加 |
| 6位 | 仮想空間 | 仮想空間内の土地やアバター用 | 実際に使うことを目的に購入 |
参照:Over 10 Million NFTs Sold as Web3 Moves Beyond JPEGs
NFTアートを買ってできる7つのこと

NFTアートの市場内容が具体的に分かったところで、次は実際にNFTを購入した後の具体的な活用方法をご紹介します。
| 活用方法 | 内容 |
| 転売する | 二次流通での売却益。クリエイターにも収益が還元 |
| コレクション | 専用ギャラリーやメタバース空間に飾って鑑賞 |
| SNSアイコン | コミュニティの所属や自分の価値観をデジタルで表現 |
| メタバース | 仮想空間でのアバター配布、限定アイテム |
| 限定コミュニティ参加 | チャットやイベントへの参加権 |
| 商用利用 | キャラクターを使ったグッズ販売や広告利用 |
| 優先購入権(AL)獲得 | 新作NFTを安く、確実に入手できる権利を受け取れる |
NFTアートの平均価格
NFTアートの平均価格は、約187.5ドル、日本円に換算すると約27,188円です。DappRadarの調査によると、NFTの平均販売価格は
- 2025年1月:約321ドル(日本円換算:約46,545円)
- 2025年10月:約54ドル(日本円換算:約7,830円)
でした(1ドル=145円で換算)。かつては「数千万円の価値がつく高価なもの」というイメージが強かったNFTですが、2025年現在は、より一般的で手に取りやすい価格帯へと変化しています。
参照:Over 10 Million NFTs Sold as Web3 Moves Beyond JPEGs
NFTアートの始め方・購入・販売
続いて、NFTアートの始め方・購入・販売の3ステップで利用方法を見ていきます。ここでは、暗号資産取引所「Coincheck」が運営する「Coincheck NFT」での手順をお伝えしましょう。
Coincheck NFTは、NFTアートの出品や購入、保管に対応しており、出品・購入時に必要な「ガス代」と呼ばれる手数料がかかりません。初心者でも迷わずNFTアートの取り引きができるおすすめのマーケットです。
NFTの始め方
まずは、取引所のアカウント作成と、NFTを管理するための連携を行いましょう。
ステップ1. アカウント作成
- Coincheckの公式サイトからアカウントを登録
- ログイン後、サイドバーの「Coincheck NFT」を選択
- 初回のみ表示される利用規約に同意
なお、iOSアプリは非対応のため、スマホの場合はブラウザ(SafariやChrome)からアクセスしてください。取り引きにはCoincheckで口座を開設しておく必要があります。
ステップ2. NFTを管理するための連携
次は、NFTを管理するため、MetaMaskと連携します。MetaMaskは、ウォレットという仮想通貨(暗号資産)専用の管理ツールで、いわゆる財布のような役割を果たします。
- マイページから「MetaMaskをインストール」を選択
- インストール完了後に「MetaMaskに接続」と表示
- クリックして連携を進める
- 連携完了後、MetaMaskのアドレスが表示
NFTアートの買い方
Coincheck NFTでは、出品者が指定した通貨(BTCやETHなど30種類以上)で購入できます。
- Home画面や検索から作品を探す
(画像左上に「出品中」と表示されているものが、現在購入可能なアイテム) - 商品詳細ページで価格を確認
- 内容に間違いがなければ「購入確認」→「購入」をクリック
これでNFTアート取引完了です。購入したNFTアートはマイページに反映されます。なお、欲しいNFTが「出品中」でなくても、こちらから希望価格を提示して「オファー」を出すこともできます。
NFTアートの売り方
最後は、自分が所有しているNFTアートをマーケットに出品して販売する手順です。
- マイページの「入庫前NFT」タブから、持っているNFTの「入庫」をクリック
- ガス代(手数料)を確認
- マイページの「入庫済み」アイテムの中から、売りたいNFTを選択
- 確認後「出庫」で確定出庫先を選択し完了
出庫先を追加する場合「出庫先を追加/削除」で追加しましょう。
参照:Coincheck
NFTアートの作り方
続いて、NFTアートの作り方を見てみましょう。
NFTアートを作る前の準備
はじめに、NFTアートを作る前の準備からお伝えします。
NFTアートに必要なもの
| 必要なもの | 内容 |
| デバイス | iPad、スマートフォン、パソコン |
| 制作ソフト |
|
描くテーマの決定
次はNFTアートで、どういったテーマで描くのかを決めましょう。この際、以下のような人気のジャンルから選ぶと、より成果につながりやすくなります。
- PFP (プロフィール画像):現在の主流。SNSのアイコンとして使えるキャラクター
- ユーティリティ(実用性):保有者限定の特典やコミュニティ参加権など
Illustratorを使った制作の基本ステップ
プロの現場でも使われるIllustratorを使えば、拡大しても画質が落ちない高品質なNFTアートが作成できます。ここでは、基本の使い方をステップでお伝えしましょう。
- 手書きのラフ画像を配置し、不透明度を下げてガイドにする
- 「ペンツール」や「図形ツール」を使い、なめらかな線(パス)で形を描く
- ライブペイント機能などで彩色
(※NFTでは「色のバリエーション」を増やすのがコツです。) - 文字要素を入れる場合は、フォントをアウトライン化してデザインの一部にする
- マーケットプレイスに適した形式(PNGやJPG)で出力する
NFTアート作りに最適なIllustratorを学ぼう!
ユーザーの目を惹き、購入へとつなげるNFTアートを制作するには、線や形を正確に扱う力や、用途に合ったデータの書き出しなど、様々なスキルが必要です。
Illustrator基礎セミナーでは、プロの現場でも使われているデザインソフト・Illustratorを使い、パス操作やアイコン制作、タイポグラフィといった、NFTアート制作に直結するスキルを基礎から学べます。
セミナー名 Illustrator基礎セミナー 運営元 GETT Proskill(ゲット プロスキル) 価格(税込) 27,500円〜 開催期間 2日間 受講形式 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング
Illustratorの値段が知りたい方は、以下の記事をご参照ください。安く利用できるコツもお伝えしています。
NFTアートで稼ぐコツ

NFTアートは、作品に込められた想いや、作者の活動そのものに価値がつきやすいです。これを踏まえて、NFTアートで稼ぐコツをお伝えしましょう。
作品と一緒にストーリーを届ける
NFTアートは「なぜこの作品を作ったのか」「この先、どんな世界を作っていきたいのか」こうした背景が伝わるほど、作品に共感する人が増え、「応援したい」という気持ちが生まれます。
収益につなげるためには、作品の背後にある作者自身のストーリーを一緒に届けることを心がけましょう。
SNSで認知度を高める
作品に込めたストーリーを届けるには、SNSの発信が効果的です。この際、ただ発信するのではなく、作品を無料配布し、フォローやリポストを通じて認知を広げましょう。
こういった行為は「Giveaway」といい、企画修了後は当選者の発表をしっかり行うことで、信頼性も高まります。その他、日々の悩みや想いを継続的に発信するのも重要です。作者自身の魅力が伝わると、完成品の付加価値が高まります。
NFTアートでよくある質問
最後に、NFTアートでよくある質問を3つご紹介します。
NFTアートについてまとめ
NFTアートは、知識がないと難しそうに見えますが、本記事で紹介したように始め方も買い方・売り方もそれほど難しくはありません。大切なのは、「描きたいイメージがうまく形にできない」といった障壁を下げることです。
そういうときは、自己流に頼らず、セミナーでプロから指南を受けましょう。表現の幅が広がることで、NFTアートスキルも一気に高まります。