facebook

【2025】Tinkercadとは?無償Webアプリの使い方や導入手順を解説

3Dデザインや電子工作、プログラミングのコーディングなどに対応しているTinkercadに興味をお持ちの方も多いでしょう。しかし、ソフトの概要や使い方がわからないとお悩みの方もいるはずです。

そこでこの記事では、Tinkercadの魅力や使い方についてわかりやすくまとめました。
誰でも無償で利用できるCADソフトですので、ぜひ製品の魅力をチェックしてみてください。

Tinkercadとは

Tinkercadとは、エンジニア向けソフトウェアを提供しているAutodeskの無償CADソフトです。
ブラウザ上で利用できるSaaS系のWebアプリとして導入でき、3Dモデリングといった造形、プログラミングのコーディングをまとめてアプリ内で対応できます。

またTinkercadは直感的な操作でモデリングを実施できることから、主に教育用のツールとして提供されているのが特徴です。

Autodeskのアカウントがあれば誰でもWebアプリを利用できるのはもちろん、制作したデータをもとに3Dプリンターへ出力ができるなど、汎用性の高いCADソフトとしてAutodeskユーザーからの人気を集めています。

Tinkercadは無償利用が可能

Tinkercadの魅力は、Autodeskのアカウントをお持ちの方なら誰でも無償でサービスを利用できるという点です。すべての機能を無料で使えることから、自主制作に使えるほか、教育用のCADソフトとしてよく利用されています。

また、無償利用ができつつも、データ保存や出力にも対応しているのが特徴です。

「3Dプリント用のデータをつくる」「設計検討の基礎をTinkercadで学ぶ」というように汎用性の高さが魅力のWebアプリですので、これから設計に挑戦する方や、図面作成等の勉強をスタートしたいという方におすすめします。

Tinkercadは一部で商用利用ができない

Tinkercadは無料のWebアプリということもあり、商用利用について次のような一部制限が設けられています。

  • 商用目的のための本サービスの配布・貸与・販売など
  • 著作権・商標・機密保持またはほかの独自の情報・指定・マークの削除または変更など
  • サービスの翻訳・調整・整理・作成など

ほかにも禁止されている行為が複数あることに注意が必要です。
もし商用利用を検討している方は、Tinkercadの「サービス利用規約」をチェックし、禁止事項にあてはまらないか確認することをおすすめします。

Tinkercadでできること

Tinkercadでは、設計で必要となる豊富な機能が搭載されています。
参考として、Tinkercadを使ってすぐに始められることを3つ整理しました。

3Dモデリング

Tinkercadのモデリング
出典:Tinkercad公式サイト

Tinkercadでは、Web上で簡単な3Dモデリングを実施できます。
参考として、モデリングのなかで実施できる機能を整理しました。

  • オブジェクトの配置
  • 形状設定(サイズ・厚み・角度など)
  • オブジェクトの合成・分解
  • データの入出力
  • 物理エンジンを使った検討

シンプルな機能を使って、オブジェクトをデザインできるのがTinkercadの特徴です。
100種類以上のオブジェクトが用意されていることから、建物や製品などを簡単に作成できます。

なお、Tinkercadはシンプルな機能で構成されているため、設計業務などで必要となる細かな形状の変更や分析などを実施できないことに注意してください。

また、ほかに3Dモデリングに対応したソフトをお探しなら、以下の記事がおすすめです。

【2024】Blenderで3Dモデリング!基本の方法や手順を解説

回路設計

回路設計のイメージ
出典:Tinkercad公式サイト

Tinkercadでは、電気分野で欠かせない回路設計を実施できます。
参考として、Tinkercadの機能内で実施できる回路設計の参考例を以下に整理しました。

  • LEDライトの点灯
  • モーターの稼働
  • 温度センサーの配列検討

回路設計で必要となる電池やLEDといったコンポーネントが豊富に用意されているのはもちろん、自身で回路の配列をカスタマイズすることも可能です。

また完成した回路が実際に動くのかシミュレーションを実施できるほか、一部のコンポーネントには独自の動きをつけられるコーディングの機能も搭載されています。

コーディング

コーディングのイメージ
出典:Tinkercad公式サイト

Tinkercadでは、初心者から手軽にプログラミングをコーディングできる機能が搭載されています。

オブジェクトや条件を与えられるArudino言語というブロックを組み合わせるだけで、簡単にオブジェクトに動きをつけられます。プログラミング特有の記述を必要としないノーコードでの開発ができるため、初心者から学習しやすいのがTinkercadの魅力です。

Tinkercad日本語版のダウンロード手順

Tinkercadのトップページ
出典:Tinkercad公式サイト

Tinkercadは、Autodeskアカウントがあれば誰でも無料でWebアプリを利用できます。
ただし子供向けにソフトを導入する際には、いくつか手順を踏まなければなりません。
ここでは参考として、子供用に日本語版Tinkercadをダウンロードする手順を解説します。

まずはWebブラウザを開いたら「Tinkercad」と検索し、公式サイトにアクセスしてください。
すると上画像と同じ画面が表示されるので「Tinkercadを開始」をクリックしましょう。

申し込み画面
出典:Tinkercad公式サイト

画面が切り替わると上のページが表示されるため、初めて利用する方は「パーソナルアカウントを作成」をクリックしてください。なお、アカウント作成時は以下に示す方法のうち、1つの方法で承認を受けなければなりません。

  • 自身のメールアドレス
  • Googleアカウント

無事、アカウントの作成が完了したら、下画像のページで出身国と生年月日を入力しましょう。

アカウントの作成
出典:Tinkercad公式サイト

また、Tinkercadを使う際には保護者からの承認取得という手順を踏まなければなりません。
次の画面にてメールアドレスを入力してください。

許可の取得
出典:Tinkercad公式サイト

その後、数分で入力したメールアドレスに保護者承認のメールが送られてきます。
画面を下側までスクロールすると「Continue to Tinkercad」というボタンがあるため、クリックしてください。

メール受信内容

続いて、自身のAutodeskアカウントのログイン画面が表示されます。
メールアドレス・パスワードを入力してログインをしたら、最後に次の「許可書」に関するページが表示されます。ここでは、電子上での印刷・署名を行います。

利用の署名
出典:Tinkercad公式サイト

ちなみに承認作業には約3日間が必要です。
Tinkercadを使えるようになるまで若干のタイムロスがあることに注意してください。

なお、以下の画面が表示されればTinkercadの導入が完了します。

完了画面
出典:Tinkercad公式サイト

TinkercadはWebアプリとして、自身のパソコンにダウンロードする必要がないため、まずは申し込みからスタートしてみてください。

Tinkercadの使い方

完成イメージ
出典:Tinkercad公式サイト

はじめてTinkercadを利用する人向けに、3Dモデリングの使い方を紹介します。
なお、今回の説明では、上画像のような「おもちゃの家」を作成する手順をまとめました。

まずTinkercadのアカウントにログインしたら、画面右側に表示されている「作成>3Dデザイン」をクリックしてください。

3Dデザインの新規作成
出典:Tinkercad公式サイト

ワークスペースが表示されたら、作業画面右側にあるコンポーネントから四角形のオブジェクトを選択し、ワークスペース上に配置します。なお今回は長さ・幅を30、高さを20で設定し、ソリッドカラーを薄黄色にしました。

おもちゃの家の設計
出典:Tinkercad公式サイト

次に、屋根として角錐のコンポーネントを選択して、配置した四角形のオブジェクトの上部に配置しました。新たなオブジェクトの追加をした場合には既存オブジェクトの端部などに合わせて配置が可能です。それぞれ幅を50に揃えたのち、赤色の屋根として配置しました。

おもちゃの家の屋根設計
出典:Tinkercad公式サイト

また、建物の屋根部にはポリゴンというコンポーネントを使用して煙突を設置しました。
Tinkercadではワークスペースの矢印マークなどを使いながら直感的な操作でサイズ変更が可能です。任意の位置に側面12、ソリッドカラー白のオブジェクトを配置してみてください。

おもちゃの家の煙突設計
出典:Tinkercad公式サイト

最後に、完成したオブジェクトを出力するため、画面右上の「エクスポート」をクリックしましょう。

データのエクスポート
出典:Tinkercad公式サイト

データのダウンロード、3Dプリントの2つの方法で出力できることから、別のCADソフトでもデータの利用が可能です。

また、3DCADとの親和性があり、細かなビジュアル設計に使える3DCGモデリングに興味がある方は、以下の記事をチェックしてみてください。

【2024】3DCGモデリングとは?概要と実際の作成方法を解説

Tinkercadの次はAutodesk Fusionの学習がおすすめ

Autodesk Fusionセミナー講習

直感的に3Dデザインや回路設計ができるTinkercadですが、機能数に限界があるほか、商用利用ができない部分が多く、設計業務に活用するのは難しいと言えます。そこで、商用利用でき設計検討に関する豊富な機能が搭載されたCADソフトをお探しなら、Autodesk Fusionの導入がおすすめです。

Autodesk Fusionは、Tinkercadと同じくAutodesk社が提供している製品設計向けのCADソフトです。Tinkercadとの互換性があることはもちろん、CAD・CAM・CAE・PCBといったTinkercadの上位互換的な機能が豊富に搭載されています。

ただし、Autodesk Fusionをどのように操作するのかわからない、使い方を自己学習できないとお悩みの人もいるはずです。それならまずは、Autodesk Fusionの基礎・応用の知識が身につく「実践的に学べるAutodesk Fusionセミナー講習」を受講してみてはいかがでしょうか。

2日間という短期セミナー講習であるため参加しやすく、会場受講・ライブウェビナーのほか、自己学習に使えるeラーニングを利用できます。設計業務にAutodesk Fusionの導入を検討しているなら、ぜひ以下のセミナー講習へ参加してみてください。

料金
(税込)
会場受講58,300円
ライブウェビナー58,300円
eラーニング41,800円
会場 東京・名古屋・大阪・福岡
受講期間 2日間

Tinkercadについてまとめ

Autodeskが提供している無償のCADソフト「Tinkercad」は、子供から気軽に利用できる便利なWebアプリです。シンプルな操作方法で3Dモデリングやコーディングができるほか、電子工作といった作業にも対応しています。

無償で3Dモデリングを始めたいと考えている方は、Tinkercadからスタートしてみてはいかがでしょうか。

Tinkercadのアイキャッチ
最新情報をチェックしよう!