3DCGを無料で作成できるソフト「Blender」を独学しようと考えている方もいるでしょう。しかし、独学ではなにから初めてよいのかや、どうやって勉強したらよいのかが掴みづらいのが難点です。
本記事では、Blenderを独学で学ぶメリットや具体的な学習方法について解説します。
また、初心者におすすめの学習ロードマップや独学の注意点についても紹介しているので、Blenderの独学を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
Blenderを独学するメリット
Blenderを独学するのには、以下のようなメリットがあります。
- 費用がかからない
- 情報が豊富にある
- 自分のペースで学習できる
これらのメリットについて確認していきましょう。
メリット①費用がかからない
Blenderは、完全無料で提供されているオープンソースの3DCGソフトです。そのため、ライセンス料や利用料といった費用が一切かからず、初期投資ゼロで学習を始められます。
また、独学で学ぶ場合は、書籍やインターネット上のコンテンツを活用するため、高額な教材を購入する必要もありません。必要最低限の投資で学習を進められることから、コストパフォーマンスに優れた学習スタイルといえるでしょう。
メリット②情報が豊富にある
Blenderは世界中で広く利用されている人気ソフトのため、日本語の情報も充実しています。公式マニュアルに加え、個人ブログやYouTubeの解説動画など、学習に役立つリソースが豊富に存在します。
わからない操作や用語が出てきた場合も、インターネットで検索すれば多くの解説が見つかるため、独学でもつまずきにくい環境が整っている点は大きなメリットです。
メリット③自分のペースで学習できる
独学の大きな強みは、自分のペースで学習を進められる点にあります。スクールのように決まったスケジュールに縛られることがないため、仕事や学業、家庭の都合に合わせて、空いた時間を活用して学習が可能です。
また、自分が特に興味のあるジャンルに集中して取り組めるため、人によってはモチベーションを高く維持できる場合もあるでしょう。
Blenderを独学する方法4選
Blenderを独学する主な方法として、以下の4つが挙げられます。
- 本で学ぶ
- 動画で学ぶ
- オンライン講座で学ぶ
- セミナーで学ぶ
これらの方法について見ていきましょう。
方法①本で学ぶ
Blenderを体系的に学びたい方には、書籍を使った学習がおすすめです。初心者向けの入門書であれば、基本操作から丁寧に解説されているため、ソフトに初めて触れる方でも安心して取り組めます。
また、応用的な制作フローを学べる解説書を選ぶと、より実践的なスキルが身につくでしょう。
方法②動画で学ぶ
YouTubeをはじめとする動画コンテンツは、視覚的に学習できる点が大きな強みです。操作の流れや設定の変化などをリアルタイムで確認できるため、理解が深まりやすく、初心者でもつまずきにくくなります。
テキストだと理解がしづらいという方は、動画での学習も検討してみましょう。
方法③オンライン講座で学ぶ
体系的にしっかり学びたい方には、オンライン講座の利用もおすすめです。講座ならプロが監修したカリキュラムに沿って学べるため、効率的にスキルアップが目指せます。
さらに、時間や場所を選ばずに受講できるのも、オンライン講座ならではの利点です。
方法④セミナーで学ぶ
独学の助けとして専門的な知識を教わりたい場合は、セミナーで学ぶのも一つの方法です。
セミナーなら、わからない箇所を講師に直接質問できるため、スキルの習得スピードを加速させられるでしょう。
独学で行き詰まってしまった方や、より効率的な学習を求めたい方は、ぜひ検討してみてください。
また、Blender基礎セミナーでは、Blenderの使い方を一から学習できます。基礎から応用までを網羅した内容となっているので、Blenderを学べる講座を探している方は、ぜひチェックしてみてください。
Blenderの独学のロードマップ
Blenderのスキルを独学で磨く際の、おすすめロードマップは以下のとおりです。
- 目標を明確にする
- 基本操作を学ぶ
- モデリングにチャレンジする
- 一つの作品を作り上げる
これらのロードマップについて詳しく見ていきましょう。
ロードマップ①目標を明確にする
Blenderの学習を始める際は、Blenderのスキルを使ってなにをしたいのかをまずは明確にすることが大切です。
3DCGができるようになれば、ゲーム用の3Dモデルやアニメーション、建築のパースなどを作成できるようになります。
目標を定めることで、学習の方向性がブレなくなるため、効率的にスキルを習得できるでしょう。
ロードマップ②基本操作を学ぶ
目標が決まったら、Blenderの基本操作から学んでいきます。特に、オブジェクトの作成や移動、変形などはしっかり押さえておきましょう。
オブジェクトの作成は、3Dビューポート上部にある「追加」の「メッシュ」から好きな形を選択することで行えます。
移動は3Dビューポート左にあるツールバーから移動ツールを選択し、マウスをドラッグすることで好きな位置にオブジェクトを移動できます。
また、変形も移動と同じく3Dビューポート左にあるツールバーからでき、回転ツールを使えばオブジェクトの回転ができます。
そして、スケールツールを選択するとオブジェクトの拡大・縮小が可能です。
オブジェクトの操作はBlenderを使ううえで基本となる操作なので、しっかり押さえておきましょう。
そのほか、初心者が押さえておきたいBlenderの基本操作については、以下の記事で詳しく解説しています。どの機能から学び始めばよいかの参考にしてみてください。
ロードマップ③モデリングにチャレンジする
基本操作を習得したら、次はモデリングに挑戦しましょう。簡単なモデル作成から始めて、徐々に複雑な形状を作っていくことで段階的に理解が深まります。
以下はモデリング時に活用できる、Blenderの主な機能です。
機能名 | 説明 |
ループカット | オブジェクトに辺を追加する |
押し出し | 面や辺を引き伸ばす |
ベベル | 頂点の角を滑らかにする |
ミラー | 片側をモデリングすると、自動で左右対称のモデルが作成できる |
スムーズシェード | モデルの面を滑らかに表示する |
最初は机や椅子、コップなど、シンプルな形状のオブジェクトから始めるのがおすすめです。
また、Blenderでモデリングを行う具体的な方法については、以下の記事で解説しています。どのような流れでモデルが作成されていくのか知りたい方は、ぜひこちらもあわせてご覧ください。
ロードマップ④一つの作品を作り上げる
ある程度モデリングに慣れてきたら、テーマを決めて1つの作品を完成させてみましょう。このとき、背景や照明、マテリアルなど、Blenderの総合的な機能に触れることで、実践的なスキルが身につきます。
例えば、部屋の一室を再現したり、オリジナルキャラクターを作ってアニメーションを付けたりするなど、興味が持てるテーマを選ぶと楽しく学べるでしょう。
Blenderを独学をする際の注意点
Blenderを独学する際は、以下の点に注意する必要があります。
- スケジュール管理が必要
- モチベーションの維持が難しい
- 効率的な学習が難しい
これらの注意点について確認していきましょう。
注意点①スケジュール管理が必要
独学の場合、学習のペースや進捗はすべて自分で管理する必要があります。そのため、自己管理が苦手な人であれば、学習を継続させるのが難しいでしょう。
スケジュールは、「1日に2時間勉強する」といったように具体的に立てることが大切です。また、短期的なゴールをいくつか設定することも、継続的な学習につながりやすいでしょう。
注意点②モチベーションの維持が難しい
独学では切磋琢磨する仲間がいないため、モチベーションの維持が簡単ではありません。特に、Blenderはできることが多く、学習の進捗が見えづらいことも挫折してしまう要因の一つです。
対策としては、自分なりの目標を設定して、少しずつ達成感を得ていくのがおすすめです。また、SNSやコミニュティを利用して、同じBlender学習者とのつながりを求めるのもよいでしょう。
注意点③効率的な学習が難しい
独学では、スクールのように体系的に組まれたカリキュラムを利用できないため、どの機能から学び始めればよいのか、どういう順序で学べばよいのかをすべて自分で判断しなければなりません。
その結果、効率的な学習ができないことも多いでしょう。このように、独学ではスキルの習得に時間がかかってしまいがちな点に注意が必要です。
Blenderの独学で目指せる職業
Blenderを独学することで、将来的に以下のような職業を目指せます。
- 3DCGデザイナー
- VFXアーティスト
- ゲームクリエイター
これらの職業の特徴について見ていきましょう。
職業①3DCGデザイナー
3DCGデザイナーは、3DCGソフトを用いてキャラクターや背景、オブジェクトなどを立体的にデザインし、モデリングやアニメーションを作成する職業です。代表的なソフトには、Blenderのほかに、Mayaや3ds Maxなどがあります。
この職業では、ソフトを使いこなす操作スキルに加えて、デザインセンスも重要です。それでも、ゲームやアニメ、映画など、幅広い分野で活躍の場があり、需要は高まっています。
職業②VFXアーティスト
VFXアーティストは、映画やテレビ、CMなどの映像作品において、特殊効果やCGを駆使してリアルな映像を作り出す職業です。爆発や煙、水の動きといったダイナミックな演出を要望に合わせて作成します。
Blenderは物理演算や流体シミュレーションなどの機能も充実しているため、独学でもVFXアーティストを目指せるスキルを身につけられるでしょう。
職業③ゲームクリエイター
ゲームクリエイターは、ゲームの企画や設計など、ゲーム制作全般に関わる職業です。なかでも3Dグラフィックを担当する場合、Blenderを活用してキャラクターやアイテム、背景などの3Dモデルを作成するスキルが求められます。
Blenderはゲーム業界でも使用されることが多く、独学でスキルを磨けば、インディーゲームの制作や企業でのゲーム開発に携わるチャンスも広がるでしょう。
Blenderのスキルを身につけるためにおすすめの講座
Blenderのスキルを効率的に習得したいなら、Blender基礎セミナーの受講がおすすめです。Blender基礎セミナーでは、複数の受講形態から選択できるため、独学におすすめの講座です。
講座は3Dオブジェクトの作成や、アニメーションの付与などを学べるので、実践的なBlenderスキルを身につけられます。
完全初心者でもついていける内容となっているため、これからBlenderを学習しようと考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
セミナー名 | Blender基礎セミナー |
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運営元 | ProSkilll(プロスキル) |
価格(税込) | 27,500円〜 |
開催期間 | 2日間 |
受講形式 | 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング |
Blenderの独学についてのまとめ
今回は、Blenderで独学をする方法や、おすすめのロードマップについて紹介しました。Blenderは無料で使える高機能な3DCGソフトで、独学でも十分に習得可能です。
書籍や動画、オンライン講座など多様な学習方法があり、自分の性格や好みに合わせて選択できます。自分に合った方法で、楽しみながらスキルアップしていきましょう。
