Photoshopは、デザインの現場で使用されている定番のソフトです。使えるようになりたいけれど、独学で習得できるのか不安という方も多いでしょう。
本記事では、Photoshopを独学するための方法を6つ紹介します。また、学習のロードマップや習得までの目安期間、押さえておくべき基本操作についても解説しています。
未経験からスキルを身につけたい方や、就職を目指して学びたい方は、ぜひ参考にしてください。
Photoshopは独学で習得できる?
Photoshopは独学でも十分に習得可能です。Photoshopには、書籍やYouTubeなど多くの学習手段が整っており、独学でもスキルを身につけられます。
特に趣味や副業レベルであれば、独学だけでも問題ありません。しかし、就職となると実務経験が求められるため、独学だけでは難しい場合もあります。
そのため、就職を目指す場合は、基礎を固めた後に、インターンや副業などで実務経験を積むのが現実的なアプローチといえるでしょう。独学で学んだスキルを実績として形にすることで、就職活動での評価も得やすくなります。
IllustratorとPhotoshopどちらから独学すべき?
デザイン作成には、PhotoshopのほかにIllustratorを使用するという選択肢もあります。Illustratorは、Photoshopと同じAdobe社が提供しているデザインソフトで、ベクター画像の作成に強みを持っています。
両ソフトの学習をする際、どちらから独学すべきかと疑問に思うこともあるでしょう。結論をいうと、自身の目的に応じてどちらから学習するかを決めましょう。
PhotoshopとIllustratorは用途が異なるデザインソフトです。画像編集を学びたいなら画像編集ソフトであるPhotoshopから、ロゴやイラストなどの制作を目指すならグラフィック作成ソフトであるIllustratorから始めるのがおすすめです。
Photoshopを独学する方法6選
Photoshopを独学する方法としておすすめなのが、以下6つの方法です。
- 本で勉強する
- 個人ブログで勉強する
- YouTube動画で勉強する
- 学習サイトで勉強する
- スクールで勉強する
- セミナーで勉強する
これらの独学方法について見ていきましょう。
方法①本で勉強する
Photoshopの基本操作から応用テクニックまでを体系的に学びたい場合は、本を使った学習が効果的です。特に、入門書はPhotoshopに初めて触れる人でも理解しやすいように構成されており、初心者におすすめです。
また、オフラインでも使える点や、要点を書き込める点は、紙の書籍ならではの利点です。費用もかからりづらいため、学習の入り口として向いているでしょう。
方法②個人ブログで勉強する
インターネットから無料で見られる個人ブログには、Photoshopの使い方を解説した記事が多く投稿されています。
自分で検索して記事を探すため、知りたい情報をピンポイントで見つけられるのがメリットです。
また、本と違って完全無料で読めるので、費用をかけずに学習ができます。一方で、情報の信憑性は落ちるため、正しい情報かは自分で判断する必要があります。
方法③YouTube動画で勉強する
YouTubeでは、Photoshopに関する多くのチュートリアル動画が公開されており、うまく活用することで無料で学習できます。
動画コンテンツなら、操作画面を見ながら学習できるため、文章だけでは理解しにくい手順も把握しやすく、初心者にとってわかりやすいでしょう。
また、初心者向けの基本操作から、上級者向けの画像合成やレタッチ技術まで幅広く揃っているため、自分のレベルに合わせて学べる点も魅力です。
テキストベースの学習が苦手な方は、ぜひYouTubeを活用した学習をチェックしてみてください。
方法④学習サイトで勉強する
オンライン学習サイトでは、Photoshopの使い方を解説した講座が数多く提供されています。こうしたサイトの講座は、段階的に学べる構成になっているため、体系的に学習できます。
また、動画形式で実際の操作を見ながら学べるので、理解度も高まりやすいでしょう。講師がわかりやすく教えてくれるため、独学に近い形でありながら、知識を効率よく得られる方法といえます。
方法⑤スクールで勉強する
スクールは厳密には独学といえませんが、短期間でPhotoshopの実践力を身につけたい方には有効な選択肢です。
対面式やオンライン形式で講師から直接学べるため、疑問点をすぐに質問できる環境が整っています。
基礎から応用まで順を追って学習できるほか、実際のデザイン制作を通じて実務スキルも養えます。
さらに、ポートフォリオ作成の支援や就職サポートなども充実しており、将来のキャリアを見据えた学習をしたい人にとっては心強い学習方法です。
方法⑥セミナーで勉強する
独学で学習を進めている方は、セミナーの利用も検討しましょう。短時間で集中して学べるため、既に独学を進めている方の補助手段として向いています。
特に、Photoshop基礎セミナー講習では、Photoshopの基本的な使い方から、実際に作品を作る工程までを幅広く学べます。
そのため、独学で基礎は身につけたが、この後どのようにスキルアップしたらよいのかわからないという方におすすめです。
短期集中型で拘束時間も少ないため、仕事をしながら学んでいる方に最適です。気になる方は、ぜひ詳細をチェックしてみてください。
セミナー名 | Photoshop基礎セミナー講習 |
---|---|
運営元 | ProSkilll(プロスキル) |
価格(税込) | 27,500円〜 |
開催期間 | 2日間 |
受講形式 | 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング |
Photoshopを独学して就職するまでのロードマップ
Photoshopを独学して就職にまでつなげたいと考えている方は、以下のロードマップに沿って進めるのがおすすめです。
- Photoshopの基本スキルを習得する
- 実際に作品を作ってみる
- ポートフォリオを作成する
- 就職活動を行う
これらのロードマップについて見ていきましょう。
ロードマップ①Photoshopの基本スキルを習得する
まずはPhotoshopの基本操作をしっかりと身につけるステップからです。レイヤーの概念やマスクの使い方、画像の切り抜き方法など、最低限の操作は習得しておく必要があります。
この段階では、書籍やYouTube動画などを活用し、日々の学習を習慣化することが大切です。Photoshopに触れる時間を増やし、自然に操作ができるようになることを目指しましょう。
また、Photoshopを学習するなら、資格の取得を目標にするのもおすすめです。以下の記事では、Photoshopのスキルを証明できる資格「Photoshopクリエイター能力認定試験」の概要について紹介しているので、興味のある方はぜひあわせてご覧ください。
ロードマップ②実際に作品を作ってみる
基本的なスキルが身についてきたら、実際に作品を作ってみましょう。最初は簡単なバナー作成から始め、徐々にチラシやWebサイトのデザイン、画像加工など幅広いジャンルに挑戦するのがおすすめです。
テーマや目的を決めて制作することで、実務を意識した練習になります。また、インターネット上で公開されている素材を使って模写に取り組むことも効果的です。
アウトプットを通じてスキルを定着させることが、このステップの目的です。
ロードマップ③ポートフォリオを作成する
複数の作品が完成したら、それらをまとめたポートフォリオを作成しましょう。ポートフォリオは自分のスキルをアピールするための資料であり、就職活動において必ず必要になるものです。
単に作品を並べるのではなく、どのような目的で制作したのかや、どのような工夫をしたのかを説明するコメントも加えることで、より説得力のあるポートフォリオになります。
ロードマップ④就職活動を行う
ポートフォリオが整ったら、実際に就職活動を始めましょう。未経験からの就職は簡単ではありませんが、ポートフォリオのクオリティ次第で十分にチャンスはあります。
求人サイトや転職エージェントを活用して、気になる企業に応募していきましょう。また、クラウドソーシングサイトで小さな案件を受けて実績を積みながら、業界経験をアピールできるようにする戦略も有効です。
面接では「独学でどのように学んできたか」や「自分の強みはなにか」などを明確に伝えられるよう準備しておきましょう。
独学でPhotoshopを習得するまでの期間
独学でPhotoshopを習得するまでにかかる期間の例は、以下の表のとおりです。
習得レベル | 学習期間の目安 | 内容の例 |
基本操作の習得 | 1〜3ヶ月 | レイヤー操作、切り抜き、色調補正、文字入力など |
実務レベル | 6ヶ月以上 | バナー制作、画像合成、レタッチなど |
Photoshopの習得期間には個人差があります。例えば、過去にデザインソフトを使用した経験がある人と、まったくの未経験から始める人とでは、習得の効率に大きな違いが出ます。
また、1日にどの程度の時間を学習に充てられるかも、習得までの期間を左右する重要な要素です。
このように、Photoshopの習得期間は経験の有無や学習時間などによって変わるため、自分の状況に合わせた計画を立てることが大切です。焦らず、段階的にスキルを積み重ねていきましょう。
独学で身につけたいPhotoshopの基本操作
Photoshopを独学する際は、基本操作をしっかり身につけることが成功の鍵です。Photoshopで押さえておきたい主な基本操作は以下のとおりです。
- クリッピングマスク
- 調整レイヤー
- 切り抜き
これらの操作方法について見ていきましょう。
操作①クリッピングマスク
クリッピングマスクとは下のレイヤーの形状に合わせて、上のレイヤーを表示させる機能です。
写真を文字の形に切り抜いたり、部分的にエフェクトを適用したりしたい場合に使われます。
以下は、クリッピングマスクを使って画像をオブジェクトの形で切り抜く方法です。
- 「長方形ツール」で四角形を描画する
- ファイルメニューから「埋め込みを配置」を選択する
- 使用したい画像を選択したら「配置」ボタンをクリックする
- 埋め込みした画像と作成した四角形をドラッグで選択する
- 上のレイヤーを右クリックして「クリッピングマスクを作成」を選択する
- 上のレイヤーが下のレイヤーの形状に沿って表示される
レイアウトを調整する際に便利な機能なので、しっかり押さえておきましょう。
操作②調整レイヤー
調整レイヤーは、画像全体や一部の色味や明るさを非破壊編集で調整できる機能です。
直接画像に手を加えずに編集できるため、修正ややり直しを簡単に行えます。
以下は、調整レイヤーを使って画像の色相・彩度を変更する方法です。
- 画像を埋め込んでおく
- レイヤーパネル下部の「塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成」アイコンをクリックする
- 表示されたメニューから「色相・彩度」を選択する
- プロパティパネルが表示されるので、「色相」「彩度」「明度」のスライダーを調整する
調整レイヤーの下にある画像にのみ効果を適用したい場合は、クリッピングマスクを併用することで実現できます。
また、Photoshopに画像を読み込む方法については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひこちらもあわせてご覧ください。
操作③切り抜き
切り抜きとは、画像の中から特定のオブジェクトや人物だけを取り出す操作です。背景を削除したり、合成用に素材を分離する際に活用されます。
以下は、オブジェクト選択ツールで画像を切り抜きする方法です。
- 「オブジェクト選択ツール」を選択し、切り抜きたいオブジェクトを囲むようにドラッグする
- 自動で対象物が検出され、選択範囲が表示される
- レイヤーパネル下にある「レイヤーマスク」のアイコンをクリックすると、選択範囲内のみを切り抜きできる
切り抜きは、合成作業や背景変更などに役立つPhotoshopの基本的な機能です。
また、Photoshopの切り抜きを使った作品の作り方を知りたい方は、Photoshop基礎セミナー講習がおすすめです。Photoshop基礎セミナー講習では、幻想的な合成写真の作成や、文字デザインの作り方など、Photoshopの応用的なスキルについて学べます。
Photoshopを効率的に学びたい方は、ぜひPhotoshop基礎セミナー講習もあわせてチェックしてみてください。
Photoshopの独学についてのまとめ
今回は、Photoshopを独学する方法について紹介しました。Photoshopは、独学でも十分習得できる画像編集ソフトです。
書籍やYouTube、オンライン講座などを活用することで、着実にスキルを身につけられます。本記事を参考に、自分に合った学習方法を見つけて、スキルを高めていきましょう。
