映像制作でよく使われるBlenderは、オープンソースの3DCGソフトです。そのため、利用には一切の費用がかかりません。
本記事では、そんなBlenderは無料でどこまで使えるのかや、無料でインストールする方法について解説しています。これからBlenderを使って3DCG制作を行ってみたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
Blenderは無料でどこまで使える?
Blenderは、完全無料で利用できる3DCGソフトです。モデリングやレンダリング、アニメーションなど、すべての機能が無料で提供されており、課金要素や機能制限は一切ありません。
また、学生や社会人、フリーランスなど、利用者の属性によるライセンスの違いもなく、誰でも自由に使用できます。
商用利用も可能
Blenderで作成した作品の著作権はすべて制作者に帰属します。そのため、Blenderを使って作成したキャラクターやアニメーション、映像作品などは自由に商用利用が可能です。
実際に、国内外の映像作品やゲーム制作でもBlenderが採用されており、プロの現場でもよく活用されています。
Blenderの推奨スペック
Blenderは無料で使えるソフトですが、使用するには一定のスペックのあるパソコンでなければいけません。Blenderの推奨スペックは以下のとおりです。
Windows | macOS | Linux | |
OS | Windows 10もしくはWindows 11 | macOS14 | - |
CPU | 8コア | Apple Silicon | 8コア |
RAM | 32GB | 32GB | 32GB |
GPU | 8GB | - | 8GB VRAM |
あくまで推奨スペックではありますが、Blenderをストレスなく使うには、ある程度のスペックを備えたパソコンを用意しましょう。
また、Blenderを始めたばかりの頃は、なにから学習したらよいのかわからないことも多いでしょう。Blender基礎セミナーでは、Blenderの使い方を一から学べます。Blenderを本格的に学びたいと考えている方は、ぜひセミナーもあわせてチェックしてみてください。
Blenderを無料でインストールする方法
Blenderのインストールは、以下の手順で行えます。
- ブラウザで「Blender ダウンロード」と検索する
- Blenderの公式ダウンロードページにアクセスする
- 「Download Blender」をクリックする
- ダウンロードファイルからBlenderのインストーラーを開く
- セットアップが開いたら「Next」をクリックする
- Blenderを保存するフォルダーを選択して「Next」をクリックする
- 「Install」をクリックしてBlenderをインストールする
- インストールができたら「Finish」をクリックする
インストール後は、デスクトップなどに追加されたBlenderのアイコンをダブルクリックで開いて使用しましょう。
Blenderは完全無料でインストール・利用できるソフトウェアです。3DCG制作に興味のある方は、ぜひインストールして使用してみてください。
Blenderを日本語化する方法
Blenderの初期設定では英語表記になっていますが、設定を変更することで日本語に切り替えが可能です。Blenderの日本語化は、以下の手順で行えます。
- 画面上部メニューの「Edit」から「Preferences」を選択する
- 左側のメニューから「Interface」を選び、「Language」の項目を開く
- 「Language」のプルダウンメニューから「Japanese(日本語)」を選択する
- 右上のバツアイコンでダイアログボックスを閉じる
日本語化することで、操作方法の理解がしやすくなるため、最初のうちに設定を見直しておきましょう。
Blenderの画面構成
Blenderの学習を効率よく行うためには、各画面の機能と使い方を理解しておくことが大切です。まずは、以下の画面構成から把握しましょう。
- トップバー
- 3Dビューポート
- アウトライナー
- プロパティ
- タイムライン
これらの画面構成の役割について見ていきます。
画面構成①トップバー
トップバーは画面上部に表示されるメニューで、新規ファイルの作成や保存、設定の変更、画像の書き出しなど、プロジェクト全体に関わる操作が集約されています。
トップバー中央にある「ワークスペース」からは、作業に応じたエリアへの切り替えが可能です。
また、Blenderの基礎から重点的に学びたい方には、Blender基礎セミナーがおすすめです。Blenderの機能を実践を交えながら学べるため、実務でも使えるスキルが身につきます。
画面構成②3Dビューポート
3Dビューポートは、実際に編集作業を行う空間です。オブジェクトの配置・回転・拡大縮小などの基本操作はこの領域で行います。
また、上部のバーはヘッダーと呼ばれ、表示やモードの切り替えが可能です。左側にはツールバーがあり、オブジェクトの編集に使うツールが格納されています。
そして、Nキーを押すと右側にサイドバーが表示され、数値による正確な操作やビューのロック設定などが行えます。
画面構成③アウトライナー
アウトライナーは、シーン内に存在するオブジェクトを一覧で表示・管理できる領域です。オブジェクトの名前や階層構造、表示・非表示などを視覚的に変更・把握ができます。
オブジェクトをコレクションにまとめて整理できるため、構成が多くなるプロジェクトで特に重宝されます。
画面構成④プロパティ
画面右下にあるプロパティエリアでは、選択したオブジェクトの詳細設定を行えます。マテリアルの設定やモディファイアーの追加、レンダリングの設定など、オブジェクトやシーン全体に関わる調整が可能です。
機能がグループごとに分けられており、アイコンをクリックすることで切り替えができます。
画面構成⑤タイムライン
画面下部にあるタイムラインでは、アニメーションの開始・終了フレームの設定や、キーフレームの追加・移動などが行えます。再生ボタンやスペースキーを押すことで、実際にアニメーションをリアルタイムで確認できます。
また、Blenderのモデリング方法について知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。基本操作を使って、実際に家をモデリングしていく手順について詳しく解説しています。
Blenderのモデルやアセットを無料ダウンロードする方法
Blenderで一からモデルやアセットを作成するのは手間がかかりますが、以下のサイトを利用すれば、Blenderの素材を無料でダウンロードできます。
サイト | 特徴 |
CGtrader | 無料素材が豊富に揃っている |
Sketchfab | VRやARのコンテンツも販売されている |
RENDERPEOPLE | 人体モデルに特化している |
BOOTH | さまざまなジャンルのクリエイターが作品を販売している |
有料の素材も多く配布されているので、気になるものがあれば活用してみましょう。
実際にモデルをダウンロードしてみる
実際に、無料素材が豊富に用意されている「CGtrader」を使って、3Dモデルをダウンロードしてみましょう。
- ブラウザから「CGtrader」と検索する
- アカウントの作成もしくはログインをする
- 「3D MODELS」からダウンロードしたい3Dモデルのカテゴリーを選択する
- 「File formats」から「Blender」にチェックを入れる
- 「Free」ボタンをクリックする
- 気になる素材をクリックする
- 「Free download」をクリックする
- 「Download」をクリックする
- ダウンロードされたファイルからBlenderファイルを開く
このように、無料素材を利用すれば、簡単に高クオリティな3Dモデルを使えるようになるので、効率的な作品作りの手助けとなるでしょう。
無料のBlenderを使って収益化する方法
Blenderはスキルを身につけることで、収益化につなげることも十分可能です。収益化の代表的な方法は以下のとおりです。
- 3Dモデルやアセットを販売する
- クラウドソーシングで案件を受注する
- クリエイティブな職に転職する
収益化の方法について詳しく見ていきましょう。
方法①3Dモデルやアセットを販売する
Blenderで作成した3Dモデルやアセットの販売は、収益化の代表的な方法です。自作のキャラクターや背景素材、アイテムなどは、専用のマーケットプレイスで出品ができます。
販売価格は作品の内容やクオリティにより異なりますが、1点あたり数千円から数万円で取引されるケースが多く、継続的に売上を得られる場合もあります。
方法②クラウドソーシングで案件を受注する
もう一つの収益化手段として、クラウドソーシングサービスを活用する方法があります。3Dモデル制作やアニメーション制作、映像編集など、Blenderを使った案件はさまざまです。
特に、ゲーム開発やVTuber関連の仕事などでは、Blenderスキルを持つクリエイターの需要が高まっています。初心者でも低単価のタスク案件から経験を積めるため、実績を重ねながらステップアップが可能です。
方法③クリエイティブな職に転職する
Blenderのスキルを活かして、3Dモデラーや3DCGアニメーターなどの職業に転職する道もあります。ポートフォリオを充実させておくことで、未経験からでも転職は十分可能です。
映像制作会社やゲーム制作会社など、さまざまな業界でBlenderを扱える人材が求められているため、Blenderを本業にしたい方はぜひチャレンジしてみてください。
このように、Blenderは無料で始められるのにもかかわらず、収益につながる可能性がある点が魅力の一つといえるでしょう。
また、Blenderのスキルを使った転職を成功させたいなら、以下の記事がおすすめです。転職に必要なスキルや目指せる職業について解説しています。
無料ソフトのBlenderを学習するなら
Blenderは無料で利用できるソフトですが、機能が豊富にあるため、独学での習得には時間がかかります。そこでおすすめなのがBlender基礎セミナーです。
Blender基礎セミナーでは、モデリングの手法やマテリアル設定の方法など、Blenderの基本的な使い方について学べます。
体系的に組まれたカリキュラムによって、基礎から応用まで幅広いスキルが身につくため、初心者に特におすすめです。
また、受講形態もライフスタイルに合わせて選択できるので、学習の継続もしやすいでしょう。効率的にBlenderを学びたい方は、ぜひ公式ホームページから詳細をチェックしてみてください。
セミナー名 Blender基礎セミナー 運営元 ProSkilll(プロスキル) 価格(税込) 27,500円〜 開催期間 2日間 受講形式 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング
無料ソフトBlenderについてのまとめ
今回は、無料の3DCGソフトであるBlenderについて紹介しました。Blenderは無料で始められるうえに、作品の商用利用も可能であることから、スキル次第では収益化も十分可能です。
画面構成や基本操作を理解したり、必要に応じてセミナーなどを活用したりすることで、Blenderのスキルは習得できます。
これから3DCG制作に挑戦してみたい方は、まずはBlenderを無料でインストールするところから始めてください。
