Blenderは無料でありながら3Dモデルやアニメションなど作成できると人気のソフトです。日本国内外でユーザーも増加中なので、使い方をいち早くマスターすると良いでしょう。
そこでここではBlenderの基本的な操作方法を中心に紹介するので、これから本格的に導入しようと思っている人は参考にしてください。
Blenderの日本語化の方法
まず、最初Blenderは英語表記されているはずです。これを日本語に変更するためには、上部タブの「Edit」をクリックしてください。するといくつかメニューが表示されます。その中の「Preferences…」を選択します。するとウィンドウが新しく開くので、「interface」の中にある「Language」の中から「Japanese(日本語)」を選択しましょう。
これで日本語表示になるはずです。今後の操作も円滑にできるでしょう。
Blenderの視点の操作方法
Blenderの使い方で最初にマスターしてほしいのは視点の操作方法です。以下のことをマスターすれば、視点の移動やズームのやり方などがスムーズに行えます。
視点を移動させるには?
視点を動かしたければ、「Shift」を押してマウスの中ボタンを押したうえでドラッグしましょう。中ボタンとはマウスホイールのことで、中央にあるコロコロできる個所のことです。この部分は押し込めます。
ズームするには?
ズームする場合も先ほど紹介したマウス中ボタンをスクロールすれば、操作可能です。奥側に転がせば拡大し、手前側にスクロールすると縮小します。直感的に操作でき、わかりやすいのでBlenderを使い始めて、早めにマスターすると良いでしょう。
視点を回転させるには?
視点を回転する場合も、マウスの中ボタンを使用します。中ボタンを押し込みながら、回転したい方法に動かすと回転します。こちらも直感的に操作できるので、早めにマスターするのがおすすめです。
おすすめの視点切り替え方法
視点の切り替えをする際にはテンキーを使用すると良いでしょう。上部タブの「編集」をクリックして、プルダウンして「プリファレンス」を選択してください。すると別ウィンドウが立ち上がるので、左側のメニューから「入力」を選択してください。すると右側に「キーボード」という欄があるので、この中にある「テンキーを模倣」のボックスにチェックを入れましょう。
ある程度のサイズのパソコンであれば、右側などに電卓のように数字キーがレイアウトされているでしょう。しかしミニノートパソコンになると、テンキーがカットされているキーボードも少なくありません。この場合、上で紹介した操作をおこなえば、キーボード上部の数字キーで代用できます。
テンキーを使った視点の切り替え方法ですが、1を入力すると正面から見られます。同じく3で右正面、7が真上から見た視点になります。また9は視点を反転させる時に使用します。例えば3→9→9と入力すると右正面→左正面→右正面を向く形になります。モデリングでオブジェクトを確認するときに、このテンキーは使われるのでマスターしておくと良いでしょう。
Blenderのオブジェクトの追加と削除方法
Blenderではオブジェクトの追加や削除も基本的な操作の一つです。初心者向けにオブジェクトの使い方について紹介するので、参考にしてください。
オブジェクトを追加するには?
オブジェクトを追加したければ、「Shift+A」キーを同時押しすることで可能です。追加できるオブジェクトが一覧で表示されるので、好きなものを選択してください。オブジェクトを追加する際には、モードがどうなっているのか確認しましょう。
「オブジェクトモード」であればカメラや画像なども追加可能です。しかしこれが「編集モード」になっているとメッシュオブジェクトしか追加できません。立方体や円など追加できるものが限定されてしまうので注意しましょう。
オブジェクトを追加したときに、左下に小さなウィンドウが出現するかもしれません。こちらを選択すると、より細かくオブジェクトを設定できます。ほかの部分をクリックしたり、何か別の操作をしたりするとウィンドウが消えてしまうので注意しましょう。ただし誤ってウィンドウを消してしまったとしても「F9」キーを押すことで復元できるので、あわてないでください。
オブジェクトを削除するには?
オブジェクトを削除するには、対象のオブジェクトを左クリックしてください。そのうえで「X」もしくは「Delete」キーを押すことで削除できます。こちらもモードがどうなっているかで、削除方法に違いが生じますから注意してください。
オブジェクトモードである場合には、選択したオブジェクトがそのまま消えてしまいます。しかし編集モードになっている場合、さらに細かく削除範囲を指定しなければなりません。頂点や辺といったオブジェクトを構成する特定の要素だけを削除できます。
すべての頂点を選択すれば、画面上はオブジェクトがなくなったように見えるでしょう。しかし「ポリゴンが0になった」だけです。オブジェクトそのものがなくなったわけではないので、勘違いしないように注意してください。
ファイルを保存するには?
Blenderにおけるファイルの保存方法は、ほかのアプリケーションと基本的には一緒なので難しく考える必要はありません。「Ctrl+S」キーの同時押しで保存できます。最初に保存する際には「名前を付けて保存」、以降は「上書き保存」になるのも一般的なアプリケーションと一緒でしょう。上部に保存先が表示されるので、もし場所を変えたければこちらで変更してください。
Blenderのファイル拡張子は「.blend」です。Blenderのデフォルトでは、バックアップファイルを生成する仕組みになっています。上書き保存をすると、その1つ前のバージョンがバックアップとして保存してくれるので誤ってファイルを消してしまった場合でもバックアップで復元できるわけです。
バックアップファイルは「.blend1」という拡張子で保存されているはずです。バックアップを使用する際には拡張子の「1」の部分を消してから開くのも忘れないようにしてください。
Blenderで対応している主な拡張子 | 特徴 |
.blend |
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.fbx |
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.obj |
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モードの切り替え方法
ここでも何度か紹介したように、Blenderにはオブジェクトモードと編集モードの2種類によって構成されています。オブジェクトモードになっていると全体的なレイアウトの調整が可能です。一方編集モードになると、より詳細な部分に関する調整が可能になります。具体的には頂点や辺、面などを操作できるので細かな部分の調整をしたい場合には、編集モードに切り替えましょう。
モードの切り替え方法はそれほど難しくはありません。左上にあるタブキーをクリックすれば、切り替えが可能です。タブをクリックして、プルダウンしてモードを切り替えてください。
Blenderの操作に便利なショートカットキー
Blenderを使用する際にショートカットキーをマスターしておくと、何かと重宝します。ここでは主要なショートカットキーをいくつかピックアップしましたので、操作する際の参考にしてください。
「G」キー
オブジェクトを選択して、Gキーを押すと移動が可能になります。従来は「移動」をクリックして、カーソルで移動しなければならなかったので操作を簡略化できます。
もう少し詳しく紹介すると、動かしたいオブジェクトをクリックして選択してください。全選択する場合にはAキーを押してもかまいません。あとはマウスで移動したいところにカーソルを持っていけば、その部分に対象のオブジェクトは移動します。
「R」キー
オブジェクトを回転させたければ、Rキーを押しましょう。Rキーを押すと、マウス位置にカーソルが表示されるはずです。こちらを動かすことで任意の角度にオブジェクトを回転できます。回転させたい位置の決まったところで左クリックしてください。これで回転する位置が確定されます。
「S」キー
Sキーを押すことで、オブジェクトの拡大や縮小が可能になります。Sキーを押してカーソルを移動すると拡大したり縮小したりするはずです。希望する大きさに調整できたところで、左クリックすればサイズ変更が確定するはずです。
「J」キー
頂点のあるオブジェクトの頂点を連結する際に便利なショートカットキーとして、Jキーがあります。オブジェクトの頂点を2つ以上選択したうえで、Jキーを押すと頂点同士を線で連結させることが可能です。
Blenderが全く操作できなくなったら?
最後にBlenderが全く操作できなくなるときがあるとインターネットでしばしば紹介されています。どのモードにしても、どのショートカットキーを押しても操作が全く受け付けられなくなることがあるようです。どうやら操作できなくなるのは、日本語入力状態になっているからのようです。
Blenderを使用しているときにIMEがオンになっていて、ショートカットキーを使った際に押したアルファベットがただ羅列されるような事態になることがあります。この場合、日本語入力状態を解除すると元通りに操作できるので試してみてください。
Blenderの使い方のまとめ
Blenderは最初のうちは使い方で苦戦するかもしれません。しかしここで紹介したように基本的な使い方であれば、そこまで複雑な操作は必要ありません。一つ一つやり方を覚えていって、徐々にいろいろな操作方法をマスターしていきましょう。
またショートカットキーがBlenderにはいろいろと用意されています。ショートカットキーを駆使すれば、操作がよりシンプルで簡単になります。キーボードを押すだけでコマンドを出せるので、ショートカットキーもうまく活用してみてください。