「Canvaを使用する上で危険性はない?」「Canvaを安全に利用するための対策方法が知りたい」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
Canvaは、デザイン初心者でも資料・SNS画像・チラシなどを簡単に作成できる便利なツールです。一方で、使い方を誤ると、さまざまな危険性を生じる可能性があります。
そこで本記事では、Canvaの使用で考えられる危険性や過去の事例、安全に活用するための対策方法をわかりやすく解説します。
そもそもCanvaは危険性がある?

そもそもCanvaを利用するにあたって危険性はあるのか?と疑問を持つ方も多いでしょう。そこでCanvaが安全性を高めるために行っている主な対策を紹介します。
- デザインデータは暗号化されて保管されている
- SSO・MFAなどアカウント保護機能が用意されている
- ユーザーごとに役割やアクセス権限を設定できる
①デザインデータは暗号化されて保管されている
Canvaでは、ユーザーが作成したデザインデータを保護するために、データの暗号化が行われています。転送中のデザインはTLS/SSLでのみアクセスでき、保存状態のデザインはAES256で暗号化されています。
AES256は、データを読み取られにくくするための暗号化方式であり、保存されたデザインがそのまま第三者に見られる危険性を抑える仕組みです。
②SSO・MFAなどアカウント保護機能が用意されている
Canvaでは、アカウントの不正利用を防ぐための機能として、SSOやMFAのオプションが用意されています。それぞれの概要は以下の通りです。
| SSO | 企業で利用している認証基盤と連携してログイン管理をしやすくする仕組み |
|---|---|
| MFA | パスワードだけでなく追加の認証を求める仕組み |
Canvaの危険性として注意したいのは、ツール本体の問題よりも、アカウント管理の甘さから起こる不正アクセスです。特に、同じパスワードを複数サービスで使い回している場合や、退職者・外部パートナーのアカウントを放置している場合は、情報漏洩の危険性が高まります。
③ユーザーごとに役割やアクセス権限を設定できる
Canvaでは、ユーザーごとに役割やアクセス権限を割り当てることができます。ユーザーにはコンテンツの管理、デザイン、アクセスなど、さまざまな役割を設定可能なのです。
すべてのメンバーに同じ権限を与えるのではなく、業務内容に応じて「編集できる人」「閲覧だけできる人」「管理できる人」を分けられる仕組みです。
出典:Canva
Canvaにおける4つの危険性

Canvaは上記のように対策をしていますが、オンラインでデータを扱う以上、トラブルにつながる危険性はあります。ここでは、Canvaを利用する際に特に注意したい4つの危険性を紹介します。
- 情報漏洩の危険性
- 不正アクセスの危険性
- サイバー攻撃の危険性
- 著作権侵害の危険性
①情報漏洩の危険性
Canvaにおける危険性として、まず注意したいのが情報漏洩です。投稿したコンテンツはデフォルトでは非公開ですが、デザインを公開するとプライバシー設定が変更され、URLを知っている人なら誰でもアクセスできる状態になります。
そのため、社内資料、顧客向け提案書などをCanvaで作成している場合、共有リンクの扱いによっては情報が外部に見られる危険性があります。
②不正アクセスの危険性
Canvaの危険性はデザイン機能だけでなく、アカウントが第三者に利用されるケースもあります。例えば、パスワードが流出したり、他サービスと同じログイン情報を使い回していたりすると、Canvaアカウントに不正ログインされる危険性が高まります。
Canvaアカウントに不正アクセスされると、保存しているデザイン、アップロード済みの画像・ロゴ・資料などを見られる可能性があります。企業利用の場合は、ブランドテンプレートや営業資料、制作途中のクリエイティブが含まれることもあるため、個人利用よりも影響が大きくなりやすいです。
③サイバー攻撃の危険性
Canvaの危険性として、サイバー攻撃の可能性もあります。実際、AIにおけるサイバー攻撃は対策を求められており、IPAが公表する「情報セキュリティ10大脅威 2026」によると、4位に選出されています。

出典:IPA
Canvaではサイバー攻撃に対して対策を実施していますが、クラウドサービスである以上、サイバー攻撃の危険性がゼロになるわけではありません。攻撃者はサービス本体だけでなく、ユーザーのログイン情報、共有リンク、外部連携、メールを使ったフィッシングなど、さまざまな経路を狙う可能性があります。
④著作権侵害の危険性
Canvaでは、写真、アイコン、イラストなど、多くのコンテンツを利用できます。しかし、素材が用意されているからといって、どのような使い方でも自由にできるわけではありません。Canvaでは、著作権について以下のように明記されています。
基本的に、オリジナルデザインのクリエイターが、該当するデザインの著作権所有者となります。ただし、第三者のコンテンツ(例:Canvaライブラリーの素材コンテンツ)をデザインに使用した場合、デザインの所有権は当該第三者の権利に依存します。
出典:Canva
つまり、Canva内の素材だけでなく、自分でアップロードした画像や音源、外部から取得した素材にも著作権侵害の危険性があります。
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以下の記事では、Canvaの著作権や商用利用について紹介していますので、あわせてご覧ください。
Canvaの危険性がわかる事例
ここでは、Canvaの危険性を理解するうえで押さえておきたい代表的な事例を2つ紹介します。
- ハッキング被害
- 認証情報の窃取事件
①ハッキング被害
まずは、2019年5月に発生したデータ侵害です。Canvaが2019年5月にデータ侵害を受け、約1億3,730万人のユーザーに影響がありました。流出した情報には、
- メールアドレス
- ユーザー名
- 氏名
- 居住地
そしてソーシャルログインを利用していないユーザーのbcryptハッシュ化されたパスワードが含まれていたとされています。この事例からわかるのは、Canvaのような大規模サービスであっても、ハッキング被害の危険性は完全には避けられないという点です。
出典:Canva
②認証情報の窃取事件
Canvaの危険性として、もうひとつ押さえておきたいのが認証情報の窃取です。認証情報の窃取が怖いのは、Canvaだけの問題で終わらない危険性があるためです。
たとえば、Canvaと同じメールアドレス・パスワードの組み合わせを他のサービスでも使っていた場合、攻撃者が別サービスへのログインを試す可能性があります。また、Canvaアカウントにログインされると、保存済みのデザイン、アップロードした画像、ブランド素材、チーム内で共有された資料などを閲覧されるおそれもあります。
出典:Kaspersky
Canvaを安全に利用するための対策方法
Canvaでは、さまざまな対策がされていますが、利用する側ができる対策もあります。ここでは、3つの対策方法について紹介します。
- 強力なパスワードを設定する
- 二段階認証を有効にする
- Enterpriseプランを利用する
①強力なパスワードを設定する
Canvaの危険性を抑えるうえで、まず見直したいのがパスワードです。Canvaでは、非公開デザインは基本的に自分のアカウントへログインした場合にのみアクセスでき、共有しない限り、別のアカウントやログインしていない人はアクセスできません。
つまり、Canvaアカウントに入られなければ守れる情報でも、ログイン情報を第三者に知られると、保存しているデザインやアップロード済み素材を見られる危険性が出てくるということです。そのため、Canvaで使うパスワードは、他サービスと使い回さず、推測されにくい文字列にすることが大切です。氏名、誕生日、会社名、単純な英単語などを含むパスワードは避けた方がよいでしょう。
②二段階認証を有効にする
Canvaを安全に利用するなら、二段階認証の設定も実施しましょう。パスワードだけに依存しないため、仮にログイン情報が外部に知られた場合でも、第三者がすぐにアカウントへアクセスする危険性を下げやすくなります。
Canvaの危険性として注意したいのは、サービス自体の問題だけではなく、ユーザーの認証情報が狙われるケースです。二段階認証を有効にしておけば、パスワードが突破された場合の防御になります。
③Enterpriseプランを利用する
企業でCanvaを利用する場合は、Enterpriseプランの利用も検討しましょう。Canvaでは、Enterpriseプランのみ以下のセキュリティ対策が実施されています。
- 企業レベルのセキュリティとコントロール
- SSOとSCIMプロビジョニング
無料プランや個人向けプランでもCanvaは利用できますが、組織全体で使う場合は権限を管理する必要があります。Enterpriseプランを利用すれば、こうした管理を組織単位で行いやすくなり、情報漏洩や誤共有、不正アクセスの危険性を抑えやすくなります。
Canvaのプランについて以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
Canvaの危険性についてのまとめ
Canvaは、デザイン制作を効率化できる便利なツールですが、安全なサービスだから何も気にしなくてよいと考えてしまうと危険性が高まります。特に、アカウントのパスワード管理やチームメンバーの権限設定などを曖昧にしたまま使うと、情報漏洩や不正アクセス、著作権侵害などのトラブルにつながる可能性があります。
一方で、Canvaにはデータの暗号化やMFA、SSO、アクセス権限の設定など、安全に使うための機能も用意されています。大切なのは、Canvaの危険性を必要以上に怖がることではなく、どの場面でリスクが生じるのかを理解し、用途に合わせて管理方法を見直すことです。