Photoshopで合成に使うための画像を用意するときは、写真の背景を消す方法を理解しておく必要があります。
背景を消すことで被写体のみを取り除けるため、画像編集に役立ちます。
しかし、Photoshopに詳しくない方は「写真の背景を消す方法がわからない」、背景を消した画像を保存する方法がわからない」といった悩みもあるでしょう。
結論からいうと、Photoshopではツールや機能を使うことで簡単に写真の背景を消すことができます。
当記事では、Photoshopで写真の背景を消す方法について詳しく解説します。
さまざまなツールや機能を使って背景を消す方法を理解できるので、ぜひ参考にご覧ください。
Photoshopで写真の背景を消すメリット
Photoshopで写真の背景を消すメリットとして、以下の2点が挙げられます。
- 画像の合成に利用できる
- 被写体のみを保存できる
それでは詳しく説明します。
画像の合成に利用できる
Photoshopでは、複数の画像を合成することで成果物を作成することが多いです。
しかし、複数の画像をそのまま配置しただけでは背景が残ったままになってしまいます。
画像の背景を消すことで、必要な部分だけを残して合成可能です。
Web広告やLP、ポスター、チラシなどさまざまな成果物の作成に利用できるため、背景を消す方法を理解しておけばメリットは大きいでしょう。
被写体のみを保存できる
写真の背景を消すことで、被写体のみを保存できます。
被写体のみになった画像ファイルは背景が透明になっているため、合成をするときに便利です。
実際にプロのクリエイターの多くは、写真から背景を消して被写体のみを保存して雑誌や広告を作成しています。
初心者でもプロと同じような成果物を簡単に作成できるので、背景を消す方法は知っておいて損はないでしょう。
Photoshopで写真の背景を消すときに便利なツール・機能
Photoshopで写真の背景を消すときは、以下のようなツールや機能を利用します。
- 背景消しゴムツール
- マジック消しゴムツール
- 選択ツール
- 選択範囲を反転
それぞれのツール・機能がどのような使い方ができるのかを説明していきます。
すぐに内容を理解したい方は、下記の表を参考にご覧ください。
ツール・機能 | 特徴 |
背景消しゴムツール | ドラッグした部分を透明ピクセルに変換できる |
マジック消しゴムツール | クリックすることで近似ピクセルが透明・背景色に変更できる |
選択ツール | レイヤーやオブジェクトを選択できる |
選択範囲を反転 | 選択している範囲を反転できる |
背景消しゴムツール
背景消しゴムツールは、ドラッグした部分を透明ピクセルに変換できるツールです。
オブジェクトのエッジを維持したまま背景を消せるので、細かな調整ができます。
ブラシの中央でカラーを抽出すれば、円の中にある近しいカラー値のピクセルが消去されます。
また、ブラシのサイズや硬さなどを設定することで、背景を消す範囲を変更可能です。
被写体の背景を細かく消したいときは、背景消しゴムツールを利用しましょう。
マジック消しゴムツール
マジック消しゴムツールは、レイヤーをクリックすることで近似ピクセルが透明・背景色に変更できるツールです。
透明ピクセルがロックされたレイヤーで作業した場合、消去された部分は背景色、ロックされていない場合は透明になる仕組みです。
許容値の数値を高く設定すれば、広いカラー範囲のピクセルを消去できます。
ほかにもアンチエイリアスや隣接、不透明度なども好みに合わせて設定可能です。
手間をかけずに背景を消したいときは、マジック消しゴムツールを利用しましょう。
選択ツール
選択ツールは、レイヤーやオブジェクトを選択できるツールです。
Photoshopの選択ツールにはさまざまな種類があり、長方形選択ツールや楕円形選択ツール、一行選択ツール、一列選択ツールなどを利用できます。
また、自動選択ツールやクイック選択ツールなどもあるため、被写体を選択して背景を消去することも可能です。
被写体に合わせて選択ツールを使い分けることで、綺麗に背景を消去できます。
被写体を選択して背景を消したいしたいときは、選択ツールを利用しましょう。
選択範囲を反転
選択範囲を反転は、選択している範囲を反転できる機能です。
例えば選択ツールで被写体を選択している場合、選択範囲を反映させることで被写体以外を選択できます。
そのまま選択範囲を消去すれば、簡単に背景を消すことが可能です。
ツールと合わせて利用することで、初心者でもスピーディに背景を消せます。
選択範囲を反転させたいときは、ショートカットキーの利用がおすすめです。
Macなら「Command」+「shift」+「I」を同時押し、WIndowsなら「Ctrl」+「Shift」+「I」を同時押しすれば選択範囲を反転できます。
参考記事:
Photoshopでカンバスカラーから写真の背景を消す方法
Photoshopでは、はじめにファイルを新規作成するときに背景を消すことができます。
事前に背景を消しておけば、被写体から背景をスピーディに消せるようになります。
カンバスカラーから写真の背景を消すときは、以下のステップで行なってください。
ステップ①Photoshopを開く
はじめにPhotoshopのアプリケーションを開きます。
ステップ②「新規ファイル」を選択する
左側にある「新規ファイル」を選択します。
ステップ③「カンバスカラー」から「透明」を選択する
右側にある「カンバスカラー」をクリックして、プルダウンから「透明」を選択します。
ステップ④「作成」を選択する
設定を終えたら、右下にある「作成」を選択すれば完了です。
以上の手順で、カンバスカラーを透明にできます。
とくに難しい手順はないため、すぐに写真の背景を消したいときは試してみましょう。
参考記事:
Photoshopで背景消しゴムツールから写真の背景を消す方法
背景消しゴムツールを利用すれば、写真を背景を細かく調整しながら消せます。
直感的に操作しながら背景を消せるため、調整が必要なときには最適です。
背景消しゴムツールから写真の背景を消すときは、以下のステップでおこなってください。
ステップ①背景を消す画像を用意する
Photoshopのアプリケーションを開き、背景を消したい画像を開いてください。
ステップ②ツールバーから「消しゴムツール」を右クリックして「背景消しゴムツール」を選択する
左側のツールバーから「消しゴムツール」を右クリックして「背景消しゴムツール」を選択します。
ステップ③背景を消したい部分をドラッグする
写真の背景を消したい部分を背景消しゴムツールでドラッグします。
以上の手順で、写真の背景を消すことができます。
オプションバーからサイズや許容値を設定すれば、消去する範囲を調整可能です。
写真の背景を細かく消去したいときは、こちらの方法を試してみましょう。
Photoshopでマジック消しゴムツールから写真の背景を消す方法
写真の背景を簡単に消したいときは、マジック消しゴムツールを利用しましょう。
マジック消しゴムツールなら、写真のクリックした範囲をすぐに消去可能です。
マジック消しゴムツールから写真の背景を消すときは、以下のステップでおこなってください。
ステップ①背景を消す画像を用意する
Photoshopのアプリケーションを開き、背景を消したい画像を開いてください。
ステップ②ツールバーから「消しゴムツール」を右クリックして「マジック消しゴムツール」を選択する
左側のツールバーから「消しゴムツール」を右クリックして「マジック消しゴムツール」を選択します。
ステップ③背景を消したい部分をクリックする
写真の背景を消したい部分をマジック消しゴムツールでクリックしてください。
以上の手順で、写真の背景を消すことができます。
消したい領域をクリックすると、近しい色が自動的に消去されて透明になります。
連続しない色があった場合、消去の範囲は中断されます。
オプションバーから許容値を調整して、背景消しゴムツールを併用しながら背景を消していきましょう。
Photoshopで選択ツールから写真の背景を消す方法
Photoshopの選択ツールを利用すれば、簡単に写真の背景を消すことができます。
長方形選択ツールや楕円形選択ツール、クイック選択ツール、自動選択ツールなどを利用することで、被写体に合わせて背景を消去可能です。
クイック選択ツールを利用して写真の背景を消すときは、以下のステップでおこなってください。
ステップ①背景を消す画像を用意する
Photoshopのアプリケーションを開き、背景を消したい画像を開いてください。
ステップ②レイヤーパネルから画像を右クリックして「背景からレイヤーへ」を選択する
右側のレイヤーパネルから、画像レイヤーを右クリックして「背景からレイヤーへ」を選択します。
ステップ③ツールバーから「選択ツール」を右クリックして「クイック選択ツール」を選択する
左側のツールバーから「選択ツール」を右クリックして「クイック選択ツール」を選択します。
ステップ④被写体をドラッグして選択する
「クイック選択ツール」で被写体をドラッグして選択します。
ステップ⑤上部「選択範囲」メニューから「選択範囲を反転」を選択する
上部「選択範囲」メニューにマウスカーソルを合わせて「選択範囲を反転」を選択します。
ステップ⑥「Delete」キーを押す
最後に「Delete」キーを押せば完了です。
以上の手順で、被写体の背景を消すことができます。
ほかの方法よりも簡単に背景を消せるため、はっきりした被写体の背景を消したいときは試してみましょう。
Photoshopでレイヤーから写真の背景を消す方法
Photoshopでは、レイヤーから写真の背景を消すこともできます。
ワンクリックで処理できるため、初心者でも簡単に背景を消去可能です。
レイヤーから写真の背景を消すときは、以下のステップでおこなってください。
ステップ①背景を消す画像を用意する
Photoshopのアプリケーションを開き、背景を消したい画像を開いてください。
ステップ②右上にある検索アイコンをクリックする
右上にある検索アイコンをクリックします。
ステップ③「参照」から「クイックアクション」に移動する
「参照」をクリックして「クイックアクション」に移動してください。
ステップ④「背景を削除」を選択する
「背景を削除」を選択します。
ステップ⑤「適用」ボタンをクリックする
最後に「適用」ボタンをクリックすると、背景が自動的に消去されます。
以上の手順で、写真の背景を消すことができます。
はっきりした被写体であるほど、綺麗に背景を消去可能です。
レイヤーの属性パネルにある「クイックアクション」から「背景を削除」ボタンを選択すれば、同様の操作ができます。
写真の背景を消す方法については、以下の参考動画も合わせてご覧ください。
Photoshopで写真の背景を透明な状態で保存する方法
Photoshopで写真の背景を透明な状態で保存するときは、正しい手順を理解しておかなくてはいけません。
基本的には画像を保存する流れと同じですが、設定を間違えると背景が透明な状態になりません。
写真の背景を透明な状態で保存するときは、以下のステップでおこなってください。
ステップ①上部「ファイル」メニューを選択する
上部「ファイル」メニューにマウスカーソルを合わせて選択します。
ステップ②「書き出し」から「WEB用に保存」を選択する
「書き出し」から「WEB用に保存」を選択します。
ステップ③ファイル形式を「PNG」もしくは「GIF」にする
ダイアログが表示されたら、ファイル形式を「PNG」もしくは「GIF」に設定します。
ステップ④「透明部分」にチェックを入れる
「透明部分」にチェックを入れます。
ステップ⑤「保存」をクリックする
最後に「保存」をクリックすれば完了です。
以上の手順で、写真の背景を透明な状態で保存できます。
ファイル形式を「PNG」、「GIF」以外にすると、背景が透明な状態で保存できなくなります。
数値が大きくなるとファイルが重くなるため、複雑なカラーを使用した画像以外は「PNG-8」形式を選択しましょう。
Photoshopで写真の背景を消し方についてまとめ
今回は、Photoshopで写真の背景を消す方法について詳しく解説しました。
写真の背景を消すことで、画像編集の際に合成として利用できるようになります。
Photoshopでは、背景を消すためにさまざまなツールや機能が用意されています。
ぜひ当記事で紹介した方法を参考にしながら、写真の背景を消してみてください。
