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【2024】Photoshopで画像の背景を透明に作成・保存するテクニックを解説

Photoshopで作業をしていると「画像の背景を透明にしたい」、「特定の部分のみを取り除きたい」といった悩みが出てきます。画像を合成するには背景を透明にしなければいけないことが多いため、Photoshopを利用する上で理解しておくべきテクニックです。
しかし、Photoshopに詳しくない方は「方法を間違えて画像がおかしくならないか心配」という不安もあるでしょう。

当記事では、Photoshopで画像の背景を透明に作成する方法や保存方法について詳しく解説します。画像の背景を透明にするときの注意点まで紹介するので、ぜひ参考にご覧ください。

Photoshopで画像の背景を透明にしたときの見え方

【Photoshop】画像の背景を透明にしたときの見え方

Photoshopで画像の背景を透明にした場合、上記画像のように表示されます。
透明部分はチェック柄や市松模様のようなかたちとなり、保存すると表示されることはありません。

保存ファイルには対象画像のみが表示されるため、合成をするときに利用できます。
背景は完全に透明にするだけでなく、不透明度の数値を変更することで半透明のような状態にもできるのです。

例えば不透明度が100%なら全く透けず、50%なら半分に透けて、0%なら完全に透けます。
不透明度はレイヤーパネルからいつでも変更できるため、必要に応じて調整しましょう。

参考記事:

【2024】Photoshopで画像を切り抜き!各種方法を徹底解説

Photoshopで画像の背景を透明に作成する方法

Photoshopで画像の背景を透明にするには、いくつかの作成方法があります。
こちらでは、基本的な方法をはじめツールや機能を利用して背景を透明にする方法まで紹介します。

透明にしたい範囲に合わせて、作成方法を使い分けましょう。
画像の背景を透明に作成できる機能について知りたい方は、以下の表を参考にご覧ください。

画像の背景を透明に作成できる機能 特徴
新規作成 Photoshopをはじめるときに背景を透明にできる
レイヤー レイヤーが背景になっているときに透明にできる
消しゴムツール 細かく背景を透明にできる
クリッピングマスク 下のレイヤーから飛び出した部分を透明にできる

新規作成から背景を透明に設定する方法

はじめから画像の背景を透明にしたいときは、新規作成で背景を透明に設定する方法がおすすめです。Photoshopの新規作成から背景を透明に設定するときは、以下の手順でおこなってください。

ステップ①Photoshopを開く

Photoshopのアプリケーションを開き、初めの画面を表示します。

Photoshopを開く

ステップ②「新規ファイル」を選択する

Photoshopの初めの画面から、左項目にある「新規ファイル」を選択します。

「新規ファイル」を選択する

ステップ③カンバスカラーを「透明」に選択する

新規ファイルを選択後、右項目にあるカンバスカラーから「透明」を選択します。

カンバスカラーを「透明」に選択する

ステップ④「作成」をクリックする

カンバスカラーを「透明」に選択後、下部にある「作成」をクリックします。

「作成」をクリックする

以上で背景を透明に設定できます。
表示された画面を見てみると、背景が透明になっていることがわかるでしょう。

ドキュメントウィンドウ上にイラストや画像を作成すると、背景を透明にしたままにできます。
はじめから背景を透明にすることが決まっているなら、新規作成時に透明に設定しておきましょう。

レイヤーから背景を透明にする方法

次にレイヤーが背景になっているときの方法を紹介します。
レイヤーが背景になっている場合、通常のレイヤーに変換することで透明な状態にできます。

レイヤーから背景を透明にするときは、以下の手順でおこなってください。

ステップ①レイヤーパネルから「レイヤー」を選択

Photoshopで画像を開き、右項目にあるレイヤーパネルから「背景」と記載されている「レイヤー」を選択します。

レイヤーパネルから「レイヤー」を選択

ステップ②背景レイヤーの錠前をクリックもしくは右クリックで「背景からレイヤーへ」をクリック

背景レイヤーを通常のレイヤーに戻すために、レイヤーパネルからレイヤーを選択して錠前をクリックするか右クリックで「背景からレイヤーへ」をクリックします。

背景レイヤーの錠前をクリックもしくは右クリックで「背景からレイヤーへ」をクリック

ステップ③「クイック選択ツール」で切り抜きたい部分をドラッグ

左項目にあるツールから「クイック選択ツール」を選択し、画像の切り抜きたい部分をドラッグします。

「クイック選択ツール」で切り抜きたい部分をドラッグ

ステップ④「選択範囲」から「選択範囲を反転」をクリック

上部にある「選択範囲」メニューを選択して「選択範囲を反転」をクリックします。

「選択範囲」から「選択範囲を反転」をクリック

ステップ⑤「編集」から「消去」をクリック

上部にある「編集」メニューから「消去」をクリックします。

「編集」から「消去」をクリック

以上でレイヤーから背景を透明にできます。
切り抜きたい部分を選択することで、背景のみを透明にすることが可能です。

新規作成から透明にする方法よりも手順は複雑ですが、作業中に背景を透明にしたいときには便利な方法です。

消しゴムツールで背景を透明にする方法

Photoshopでは、ツールパネルにある「消しゴムツール」を使うことで背景を透明にできます。
手動で細かく背景を透明にしたり、文字や記号の背景が単色で透明にしたいときには消しゴムツールが便利です。

消しゴムツールには「消しゴムツール」、「背景消しゴムツール」、「マジック消しゴムツール」の3種類があり、それぞれ以下のような特徴があります。

  • 消しゴムツール:ドラッグした部分を背景色または透明に変換できる
  • 背景消しゴムツール:ドラッグした部分を透明に変換できる
  • マジック消しゴムツール:クリックした部分を透明に変換できる

「消しゴムツール」で背景を透明にするときは、以下の手順でおこなってください。

ステップ①レイヤーパネルから「レイヤー」を選択

Photoshopで画像を開き、右項目にあるレイヤーパネルから「背景」と記載されている「レイヤー」を選択します。

レイヤーパネルから「レイヤー」を選択

ステップ②背景レイヤーの錠前をクリックもしくは右クリックで「背景からレイヤーへ」をクリック

背景レイヤーを通常のレイヤーに戻すために、レイヤーパネルからレイヤーを選択して錠前をクリックするか右クリックで「背景からレイヤーへ」をクリックします。

背景レイヤーの錠前をクリックもしくは右クリックで「背景からレイヤーへ」をクリック

ステップ③ツールパネルから「消しゴムツール」を選択する

左項目にあるツールから「消しゴムツール」を選択します。

ツールパネルから「消しゴムツール」を選択する

ステップ④透明にしたい部分をドラッグする(直径を変更することで透明にできる大きさを変更できる)

消しゴムツールで透明にしたい部分をドラッグすると、部分的に透明にできます。

透明にしたい部分をドラッグする(直径を変更することで透明にできる大きさを変更できる)

次に「背景消しゴムツール」で背景を透明にするときは、以下の手順でおこなってください。

ステップ①ツールパネルから「背景消しゴムツール」を選択する

Photoshopを開き、左側にあるツールパネルから「背景消しゴムツール」を選択してください。

ステップ②透明にしたい部分をドラッグする(直径を変更することで透明にできる大きさを変更できる)

背景消しゴムツールで透明にしたい部分をドラッグすると、画像の背景を透明にできます。

透明にしたい部分をドラッグする(直径を変更することで透明にできる大きさを変更できる)

最後に「マジック消しゴムツール」で背景を透明にするときは、以下の手順でおこなってください。

ステップ①ツールパネルから「マジック消しゴムツール」を選択する

Photoshopを開き、左側にあるツールパネルから「マジック消しゴムツール」を選択してください。

ステップ②透明にしたい部分をクリックする

マジック消しゴムツールで透明にしたい部分をクリックすると、自動的に透明にできます。

透明にしたい部分をクリックする

以上です。画像の背景を透明にするときは、状況によって変換したい部分が異なります。

細かく背景を透明にしたいなら、消しゴムツールをうまく活用するようにしましょう。

クリッピングマスクではみ出た部分透明にする方法

レイヤーの背景を透明にしたあと修正を加えたいときは、クリッピングマスクの利用がおすすめです。クリッピングマスクとは、画像を好きなかたちに切り抜いたように見せれる機能です。

クリッピングマスクを使えば、下のレイヤーから飛び出した部分を透明にできます。
クリッピングマスクを使うときは、以下の4つの方法があります。

  • 「Command」キー+「Option」キーを同時押し(Windowsは「Ctrl」キー+「Alt」キー+「G」キーを同時押し)
  • Option(Windowsは「Alt」キー)を押しながら境界をクリック
  • 「メニュー」から「レイヤー」、「クリッピングマスク作成」を選択
  • レイヤーパネルから「新規レイヤー作成」をクリック
  • 下のレイヤーを使用してクリッピングマスクを作成

上記4つの方法は、どれでも同じ効果があります。
クリッピングマスクを適用すると、反映後にいつでも修正可能です。

画像の背景を透明にしたいときは、以下のような参考動画も合わせてご覧ください。

Photoshopで画像の背景を透明にして保存する方法

Photoshopで画像の背景を透明にして保存するときは、ファイル形式に注意しなければいけません。透明に対応していないファイル形式を選ぶと、背景が白い状態で保存されてしまいます。

画像の背景を透明にして保存するときは、以下の手順でおこなってください。

ステップ①「ファイル」から「書き出し」を選択

上部にある「ファイル」メニューから「書き出し」を選択します。

「ファイル」から「書き出し」を選択

ステップ②「Web用に保存」を選択

「書き出し」のなかにある「Web用に保存」を選択します。

「WEB用に保存」を選択

ステップ③「透明部分」にチェックを入れて「ファイル指定」を選ぶ

右項目にある「透明部分」のチェックボックスをクリックして「ファイル指定」から透明に対応したファイル形式を選択します。

「透明部分」にチェックを入れて「ファイル指定」を選ぶ

ステップ④「保存」をクリック

設定を終えたら、下部にある「保存」をクリックします。

「保存」をクリック

以上です。透明部分にチェックが入っていなければ、背景を透明な状態にすることはできません。

項目やファイル形式に問題がないかチェックしてから、書き出しをおこないましょう。

透明の背景として書き出せるファイル形式

透明の背景として書き出せるファイル形式には、以下のような種類があります。

ファイル形式 説明
Photoshop
(.PSD, .PDD, .PSDT, .PSB)
Photoshop のオリジナルファイル
GIF 動作のある画像ファイル
JPEG 2000 静止画像圧縮技術を採用した画像ファイル
PNG ラスター画像ファイル
Photoshop PDF Photoshopの状態でPDF形式にできるオリジナルファイル
TIFF アプリケーション間のファイル交換に使用できるファイル

基本的にPhotoshopで透明の画像を保存するときは、GIFまたはPNGで書き出します。
状況に合わせて、ほかのファイル形式でも書き出してみましょう。

Photoshopで画像の背景を透明にするときの注意点

【Photoshop】画像の背景を透明にするときの注意点

Photoshopで画像の背景を透明にするときは、以下のようなポイントに注意しましょう。

  • 透明背景を保存できるファイル形式に設定する
  • 背景レイヤーは削除・非表示にしておく
  • アートボードの背景色を透明にしておく

それでは順番に解説します。

透明背景を保存できるファイル形式に設定する

Photoshopでは、選択するファイル形式によっては画像の背景を透明にできません。
例えばJPEGファイルで画像を書き出した場合、背景は透明にならず白い状態となります。

画像の背景を透明にするときは、PSDやGIF、PNGといったファイル形式がおすすめです。
また、書き出しをおこなうときは「透明部分」にチェックが入っていることを確認しておきましょう。

背景レイヤーは削除・非表示にしておく

Photoshopのレイヤーに背景レイヤーがあると、背景を透明にして書き出しができません。
背景レイヤーは、書き出し前に削除もしくは非表示にしておく必要があります。

背景レイヤーを削除するときは右クリックして「レイヤーを削除」をクリック、非表示にするときは背景レイヤーにある目アイコンをクリックしてください。
背景レイヤーの存在は見落としがちなポイントなので十分注意しておきましょう。

アートボードの背景色を透明にしておく

アートボードとは、はじめに表示される白い枠を指します。
アートボード内で作業をすることで、作品の作成やサイズ変更が自由にできます。

画像の背景を透明にするときは、アートボードの背景色を透明にしておくことが大切です。
アートボードの背景色を透明にするときは、以下の手順でおこなってください。

ステップ①レイヤーパネルから「アートボード」を選択

右項目にあるレイヤーパネルから「アートボード」を選択します。

レイヤーパネルから「アートボード」を選択

ステップ②プロパティパネルをクリック

画面右側にある「プロパティパネル」をクリックしてください。
もしプロパティパネルが見つからないときは、ウィンドウメニューから「プロパティ」を選択しましょう。

ステップ③「背景を削除」に選択

「プロパティパネル」の「クイック操作」から「背景を削除」を選択します。

「背景を削除」に選択

以上です。背景を透明にできないときは、アートボードが透明になっているか一度チェックしてみましょう。

Photoshopで画像の背景を透明にするときのよくある質問

最後に、Photoshopの画像の背景を透明にするときのよくある質問を紹介します。
疑問を解消するためにも、ぜひチェックしてください。

Photoshop以外のソフトでも画像の背景を透明にできる?

Photoshop以外にも、画像の背景を透明にできるソフトは豊富にあります。なかには無料で利用できるソフトも存在するため、費用をおさえたい方にはそちらがおすすめです。

しかし、Photoshopは現場でも使われるソフトなので、プロと同じような 画像編集技術を身につけたい方には最適となっています。画像の背景を透明にできるソフトについては、以下のようなものがおすすめです。

  • Luminar
  • MyEdit
  • PhotoDirector

参考記事:

【2024】Photoshop無料版とは?利用期間や代替画像編集ソフト

iPad版のPhotoshopでも画像の背景を透明にできる?

iPad版のPhotoshopでは、パソコンと同じく画像の背景を透明にできます。
iPad版はタッチペンを使いながら直感的な操作ができるため、パソコンよりもスピーディな画像編集が可能です。

画像の背景を透明にする方法はパソコンと少し異なるので、デバイスに合ったやり方でおこないましょう。

Photoshopで透明にしたファイルはIllustratorで使用できる?

PSDやGIF、PNGといったファイルであれば、PhotoshopからIllustratorに透明な画像を反映できます。やり方としては、Illustratorを開いて「ファイル」、「配置」からファイルを選択すれば完了です。

PhotoshopとIllustratorは併用することでさまざまな使い方ができるため、必要に応じて使い分けましょう。

Photoshopの画像の背景を透明にする方法まとめ

今回は、Photoshopで画像の背景を透明に作成する方法や保存方法、注意点について詳しく解説しました。Photoshopで画像の背景を透明にすることで、ほかの画像との合成に利用できます。

画像の背景を透明に作成する方法はさまざまあるので、好みのやり方ではじめてみてください。
画像の背景を透明にして書き出すときは、「透明部分」にチェックが入れるようにしておきましょう。

ぜひ当記事を参考にPhotoshopで画像の背景を透明にしてみましょう。

【2023】Photoshopで画像の背景を透明に作成・保存するテクニックを解説
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