Photoshopで画像の色を変えたいときは、色の置き換えがおすすめです。色の置き換えをすれば同系色が多い画像だったとしても、一部を目出たせられるようになります。
しかし、Photoshopの技法について詳しくない方は「どのようにして色の置き換えをすればいいのかわからない」という悩みもあるでしょう。
結論からいうと、色の置き換えは初心者でも簡単にできる方法です。
当記事では、Photoshopで色の置き換えをする方法や変更できないときの対処法などを解説します。イメージ通りに色の置き換えができるようになるので、ぜひ参考にご覧ください。
Photoshopの色の置き換えとは
Photoshopの色の置き換えとは、その名の通り画像の色を置き換えられる機能です。
例えば黒い車を赤色に変えたい場合、色の置き換えをおこなうことで簡単に変更できます。
また、一部の色を変えるだけでなく、全体的な色も変更可能です。
色の置き換えをおこなえば、現在の色がイメージと違うときでも好みの色へ仕上げられます。
色の置き換えは画像編集に役立つ技法なので、本格的な作業をしたいときに利用してみましょう。
参考記事:
Photoshopの色の置き換えの使い道
Photoshopの色の置き換えは、人物や物などの色を変えたいときに使います。
例えば人物の目の色を変えたい場合、色の置き換えをすることで好みの色に変更できます。
ほかにも車や傘、建物なども綺麗に色を変更可能です。
景色の色調補正をすることもでき、空の色を変更することもできます。そのため画像の色を好みのかたちに変えたいときは、色の置き換えをおこなうようにしましょう。
Photoshopで色の置き換えができるツール・機能
Photoshopで色の置き換えをおこなうときは「色の置き換えツール」や「色の置き換え」といったツールや機能を使います。
それぞれのツール・機能の詳細や特徴について紹介するので、ぜひチェックしてください。
ツールや機能の違いについては、以下の表をご覧ください。
ツール・機能 | 特徴 |
色の置き換えツール | 色を変えたい部分をなぞることで色を置き換えられる |
色の置き換え | 同系色の色をまとめて置き換えられる |
色の置き換えツール
色の置き換えツールは、色を変えたい部分をなぞることで色を置き換えられるツールです。
ツールバーの下にある「カラーピッカー」から変えたい色を選び、オプションバーから「直径」や「許容値」などの数値を調整すれば綺麗に色を置き換えられます。
色が置き換えられなかった部分は、再度ドラッグをしてなぞってください。もし色を変えたくない部分まで置き換わる場合は、「許容値」の数値を下げることをおすすめします。
自分で調整しながら画像の色を置き換えたいときは、色の置き換えツールが最適です。
色の置き換え
色の置き換えは、同系色の色をまとめて置き換えられる機能です。
範囲を指定した部分のみ色を変えられるため、ほかの部分はそのままにできます。
選択ツールを利用すれば、細かな部分を指定して色を置き換えられます。
また、「許容値」の数値を上げることで、綺麗に色を置き換えられることが可能です。
細かな部分まで色を置き換えたり、広い範囲の色を置き換えたりするときにおすすめです。
Photoshopで色の置き換えをする方法
Photoshopで色の置き換えをするときは、以下のような方法があります。
- 同系色を全て置き換える方法
- 指定部分のみ色を置き換える方法
- モノトーン系の色を置き換える方法
- グラデーションに色を置き換える方法
それでは詳しく説明します。
同系色を全て置き換える方法
はじめに同系色を全て置き換える方法を解説します。背景レイヤーの色を置き換えるときは、事前にレイヤーパネルから鍵アイコンをクリックして解除しておきましょう。
同系色を全て置き換えるときは、以下の手順でおこなってください。
ステップ①イメージメニューから「色調補正」を選択する
色を置き換える画像を配置し、上部のイメージメニューを開いて「色調補正」を選択します。
ステップ②「色の置き換え」をクリックする
「色調補正」から「色の置き換え」をクリックします。
ステップ③「画像を表示」にチェックを入れて「スポイト」を選択する
「色の置き換え」からダイアログが表示されたら、下部にある「画像を表示」にチェックを入れて「スポイト」を選択します。
ステップ④置き換えたい色を選択する
スポイトで画像の置き換えたい色を選択します。
ステップ⑤「結果」の色を変更する
ダイアログの下部にある「結果」をクリックして、置き換えたい色に変更します。
ステップ⑥「許容値」の数値を変更する
ダイアログの「許容値」の数値を200に変更します。
ステップ⑦「OK」をクリックする
イメージ通りの色に置き換えることができれば「OK」をクリックします。以上で、同系色を全て置き換えられます。
許容値の数値を上げるほど、全体的な色を変更可能です。
同系色を全て置き換えたいときは、こちらの方法を試しましょう。
指定部分のみ色を置き換える方法
次に指定部分のみ色を置き換える方法を紹介します。
部分的に色を変えることで、被写体を強調できるようになります。
指定部分のみ色を置き換えるときは、以下の手順でおこなってください。
ステップ①ツールバーから「選択ツール」を選択する
左項目のツールバーから「選択ツール」を選択します。
ステップ②色を置き換えたい部分を選択する
画像レイヤーの色を置き換えたい部分を「選択ツール」で選択します。
ステップ③イメージメニューから「色調補正」を選択する
上部のイメージメニューを開いて「色調補正」を選択します。
ステップ④「色の置き換え」を選択する
「色調補正」から「色の置き換え」を選択します。
ステップ⑤「画像を表示」にチェックを入れて「スポイト」を選択する
「色の置き換え」のダイアログが表示されたら「画像を表示」にチェックを入れて「スポイト」を選択します。
ステップ⑥置き換えたい色を選択する
スポイトで画像の置き換えたい色を選択します。
ステップ⑦「結果」の色を変更する
ダイアログの下部にある「結果」をクリックして、置き換えたい色に変更します。
ステップ⑧「許容値」の数値を変更する
ダイアログの「許容値」の数値を200に変更します。
ステップ⑨「OK」をクリックする
イメージ通りの色に置き換えることができれば「OK」をクリックします。
以上で、指定部分のみ色を置き換えられます。
選択ツールで選択されていない部分は、そのままの色となっています。
「オブジェクト選択ツール」や「クイック選択ツール」を利用すれば、同系色が多い画像でも指定部分のみを選択可能です。部分的に色を変更したいときは、こちらの方法を試してください。
モノトーン系の色を置き換える方法
続いてモノトーン系の色を置き換える方法について紹介します。
これまで紹介した方法は赤や青といった色に置き換えられますが、白黒などのモノトーンにすることはできません。モノトーン系の色を置き換えるときは、以下の手順でおこなってください。
ステップ①選択範囲メニューから「色域指定」を選択する
モノトーン系の画像を配置して、上部の選択範囲メニューを開いて「色域指定」を選択します。
ステップ②「指定色域」を選択してスポイトでモノトーンカラーを選択する
「色域指定」のダイアログが表示されたら「指定色域」を選択して、スポイトでモノトーンカラーの部分を選択します。
ステップ③「OK」をクリックする
モノトーンカラーを選択したら「OK」をクリックします。
ステップ④レイヤーパネルから「新規レイヤー」を作成する
右項目のレイヤーパネルから、下部にある「新規レイヤー」をクリックします。
ステップ⑤カラーピーカーから反映させたい色を選択する
左項目のツールバー下部にあるカラーピーカーを選択し、反映させたい色を選択したら「OK」をクリックします。
ステップ⑥編集メニューから「塗りつぶし」を選択する
上部の編集メニューから「塗りつぶし」を選択します。
ステップ⑦「描画色」を選択して「OK」をクリックする
「塗りつぶし」のダイアログが表示されたら内容から「描画色」を選択して「OK」をクリックします。以上で、モノトーン形の色を置き換えられます。
レイヤーパネルから「不透明度」の数値を調整することで、色の濃さを変更できます。
少し手順は複雑ですが、モノトーン形の色を置き換えたいときは試して見ましょう。
グラデーションに色を置き換える方法
Photoshopでは、指定部分にグラデーションの色を置き換えることもできます。
グラデーションを反映させると、色鮮やかな表現を加えられるようになります。
グラデーションに色を置き換えるときは、以下の手順でおこなってください。
ステップ①ツールバーから「クイック選択ツール」を選択する
グラデーションをかける画像を配置して、左項目のツールバーから「クイック選択ツール」を選択します。
ステップ②色を置き換えたい部分を選択する
画像レイヤーの色を置き換えたい部分を選択します。
ステップ③「色調補正」パネルから「グラデーションマップ」をクリックする
右項目の「色調補正」パネルから「グラデーションマップ」をクリックします。
ステップ④「プロパティ」パネルのグラデーションをクリックする
右項目の「プロパティ」パネルから、グラデーションコントロールの「プリセット」をクリックします。
ステップ⑤「プリセット」からグラデーションを選択する
「プリセット」から、画像に反映させるグラデーションを選択します。
ステップ⑥レイヤーパネルから「不透明度」を調整する
右項目のレイヤーパネルから、グラデーションレイヤーを選択して「不透明度」を調整します。
以上で、グラデーションに色を置き換えられます。
グラデーション色は、好みの色に変更することもできます。
色の置き換えをするときに一手間を加えたいときは、グラデーションを試してみましょう。
色の置き換えをする方法について詳しく知りたい方は、以下の動画も参考にご覧ください。
Photoshopで色の置き換えができないときの原因
Photoshopで色の置き換えができないときは、以下のような原因が考えられます。
- レイヤーがスマートオブジェクトに設定されている
- カラーモードがグレースケールになっている
それでは解説していきます。
レイヤーがスマートオブジェクトに設定されている
レイヤーに色の置き換えをする場合、スマートオブジェクトに設定されていると反映できません。レイヤーがスマートオブジェクトに設定されているときは、レイヤーパネルにアイコンが表示されています。
スマートオブジェクトの設定を解除するときは、レイヤーを右クリックして「レイヤーをラスタライズ」を選択すれば完了です。レイヤーの色の置き換えができないときは、レイヤーパネルからスマートオブジェクトになっているかチェックしてみましょう。
カラーモードがグレースケールになっている
Photoshopでは、カラーモードがグレースケールになっていると色の置き換えができません。
グレースケールとは、白黒の2色で表現されている状態を指します。
グレースケールを変更するときは、カラーモードから「RGB」もしくは「CMYK」に設定する必要があります。変更の手順としては、イメージメニューから「モード」、「RGBカラー」か「CMYKカラー」を選択すれば完了です。
もっとPhotoshopの使い方を知りたい人はこちらの記事も参考にしてください。
Photoshopの色の置き換えに関するよくある質問
最後に、Photoshopの色の置き換えに関するよくある質問について回答します。
疑問を解消するためにも、ぜひチェックしてください。
全ての色をまとめて置き換える場合、イメージメニューから「モード」、「グレースケール」に変換します。そして再度イメージメニューを開き、「モード」、「ダブルトーン」を選択して「種類」を「ダブルトーン(1版)」に設定してください。
インキのカラーを好みの色に変更し、インキ名を入力して「OK」をクリックすれば完了です。
全ての色をまとめて置き換えたいときは、こちらの方法を試しましょう。
しかし、iPadとパソコンは表示内容が少し異なるので、デバイスに合った方法で色の置き換えをしなくてはいけません。
Photoshopの色の置き換えまとめ
今回は、Photoshopで色の置き換えをする方法や変更できないときの対処法などを解説しました。画像の色を置き換えられることで、求めている色に変更可能です。
色の置き換えツールや色の置き換え機能などを利用すれば、範囲を指定して色を置き換えられます。もし色の置き換えができないときは、レイヤーがスマートオブジェクトに設定されていないか、カラーモードがグレースケールになっていないかなどをチェックしてください。
ぜひ当記事で紹介した方法をもとに色の置き換えをおこなってみましょう。
