本格的な動画編集ができるAdobeソフト「Premiere Pro」。
初心者からプロまで幅広いクリエイターに利用されており、機能やツールを使いこなせば理想的な動画編集が可能です。
しかし、これまでPremiere Proを使ったことがない方は「機能が多くて使いこなせるか心配」、「何からはじめればいいのかわからない」といった悩みもあるでしょう。
当記事では、Adobe Premiere Proの使い方や動画編集のテクニックについて詳しく解説します。
Premiere Proの使い方について理解を深められるので、ぜひ参考にご覧ください。
Adobe Premiere Proとは
Premiere Proは、Adobe社が販売している動画編集ソフトです。
2001年に初めてリリースが開始し、現在に至るまでバージョンを更新しながら販売を続けています。
プロの現場で活動しているクリエイターから、動画制作に挑戦する初心者まで幅広く利用されています。
とくにYoutubeなどの動画プラットフォームが世間的に展開されるようになり、動画を投稿するために動画編集ソフトとしてPremiere Proを選ぶ方も少なくはありません。
AIアシスト機能が追加されたことによって、初心者でも難しい動画編集を簡単にこなせます。
思い通りの動画を制作しようと考えているなら、Premiere Proを利用すれば間違いないでしょう。
参考記事:【2024】Photoshopとは?初心者でも理解できる基本機能・使い方を解説
Final Cut Proとの違い
Adobe社では、Premiere Proの類似商品として「Final Cut Pro」が販売されています。
Final Cut Proは、Appleが開発・販売しているmacOS向けの動画編集ソフトです。
1994年に初めてリリースが開始されているため、Premiere Proよりも早く利用されています。
直感的な操作と高機能な点が特徴となっており、Premiere Proに比べてプロフェッショナル向けのソフトです。
また、Premiere Proは月額制のサブスクリプションとして販売されていますが、Final Cut Proはパッケージとして販売されています。
必要なときだけ動画編集をしたいならPremiere Pro、継続して動画編集をしたいならFinal Cut Proを利用すると良いでしょう。
Adobeではチュートリアルが用意されている
Adobeでは、Premiere Proの使い方を学習するために公式サイトやアプリ上でチュートリアルが用意されています。
初級や中級、上級など難易度によってチュートリアルが用意されているため、初心者でも一からPremiere Proの使い方を学習できます。
動画を見ながら手を動かして学習できるので、動画編集の面白さを理解しながら取り組むことが可能です。
Premiere Proの使い方を一から順番に学習したいのであれば、Adobeのチュートリアルを活用するようにしましょう。
Adobe Premiere Proのワークスペースについて
Premiere Proのワークスペースには、以下の6種類が配置されています。
- ソースパネル:動画素材を確認するパネル
- プログラムパネル:動画編集中の動画を確認するパネル
- プロジェクトパネル:動画素材を管理するパネル
- ツールパネル:動画編集に利用するツールをまとめるパネル
- タイムラインパネル:動画素材を編集するパネル
- オーディオメーター:音量の大きさを確認するメーター
上記項目を使いこなすことで、さまざまな動画編集ができるようになります。
ワークスペースに配置されている項目は、自分が使いやすい位置に変更・追加可能です。
Premiere Proの使い方を理解するためには、それぞれの見方を把握するようにしましょう。
Adobe Premiere Proの機能・ツール
Premiere Proの代表的な機能・ツールとして、以下のようなものがあります。
- エフェクト
- 音量調整
- 字幕の追加
- リップルツール
- スライドツール
- 文字ツール
それでは各機能・ツールの詳細や特徴について解説していきます。
エフェクト
エフェクトは、動画に特殊効果を加えるための機能です。
例えば動画にレンズフレアのエフェクトを追加すると、カメラレンズの光を表現として加えられます。
ほかにも色味や明るさの変更などもできるため、ハイクオリティな動画を制作するときに重宝します。
複数のクリップにエフェクトを加えることもできるので、全体的に動画編集したいときにもおすすめです。
音量調整
音量調整は、動画の音量を変更できる機能です。
タイムラインパネルから動画の下にあるバーを上下に移動させれば、音量の大きさを自由に変更できます。
音声ノイズを除去することもできるため、動画のなかで不要な音を消去可能です。
音量調整は動画の質に大きく影響する要素なので、必要不可欠な機能となっています。
字幕の追加
字幕の追加は、会話の内容を文字として表示する機能です。
Premiere Proには「自動文字起こし」という機能(Premiere Pro 2021以降)があり、オーディオを含んだ音声や動画シーケンスを選択すれば自動的に字幕を追加できます。
言語を選択すれば、日本語だけでなく英語などの外国語の字幕を追加することも可能です。
字幕の追加は視聴者のわかりやすさにつながるため、品質の良い動画を制作したいときにおすすめです。
リップルツール
リップルツールは、クリップの長さを調整できるツールです。
特定のクリップのみ長さを調整できるため、隣接するクリップには影響を与えません。
編集点を左右にドラッグすれば長さを調整できるので、初心者でも簡単に操作できます。
特定のクリップの長さを調整したいときは、リップルツールを利用しましょう。
スライドツール
スライドツールは、クリップの長さを調整せずにスライドさせて移動できるツールです。
スライドツールを使えばトリミングをせずにインポイントとアウトポイントを変更できるため、トリミングの編集をしたいときに便利です。
クリップを左右にドラッグするだけで移動できるので、直感的な操作で動画を編集できます。
動画編集中にクリップの位置を変更したいときは、スライドツールを利用しましょう。
文字ツール
文字ツールは、動画のなかに文字を追加できるツールです。
ツールパネルから文字ツールを選択して、プログラムパネルから反映させる位置やサイズを自由に変更できます。
書体や文字色を変更することもできるため、動画に合わせてカスタマイズ可能です。
また、横書きだけでなく、縦書きにして文字を反映させることもできます。
動画の内容を説明したりテロップを入れたりしたいときは、文字ツールを利用しましょう。
Adobe Premiere Proの作業効率を向上させるショートカットキー
Premiere Proには、作業効率を向上させられるショートカットキーが豊富にあります。
ショートカットキーとは、複数のキーを同時押しすることで特定の操作を実行できる機能です。
注意点として、MacとWindowsではショートカットキーが異なります。
そのため利用しているOSに合わせて、ショートカットキーを覚えるようにしましょう。
ショートカットキー【Mac/Windows】 | 操作内容 |
Command+S、Ctrl+S | ファイルの保存 |
Command+Q、Ctrl+Q | 終了 |
Command+T、Ctrl+T | 新規タイトルの作成 |
Command+M、Ctrl+M | メディアの書き出し |
Command+T、Ctrl+T | テキスト |
Command+K、Ctrl+K | 編集点の追加 |
Command+O、Ctrl+O | プロジェクトを開く |
Shift+Command+W、Ctrl+Shift+W | プロジェクトを閉じる |
Command+Z、Ctrl+Z | 取り消し |
Shift+Command+Z、Ctrl+Shift+Z | やり直し |
Adobe Premiere Proの基本的な使い方
こちらでは、Premiere Proの基本的な使い方について説明します。
動画編集の基本的な流れとなるため、初心者でも安心してはじめられます。
Premiere Proを使うときは、以下のステップでおこなってください。
ステップ①Premiere Proを開く
Premiere Proのアプリケーションを開き、新規プロジェクトを作成します。
ステップ②動画素材ファイルの読み込み
上部「ファイル」メニューから「読み込み」を選択して、動画素材ファイルを読み込みます。
動画ファイルをプログラムパネルにドラッグ&ドロップすれば、同じように読み込むことが可能です。
ステップ③シーケンスの作成
上部「ファイル」メニューから「シーケンス」を選択して、シーケンス名を設定したら「OK」をクリックします。
ステップ④シーケンスに動画を配置
プロジェクトパネルにある動画素材を選択して、シーケンスのあるタイムラインパネルにドラッグ&ドロップします。
ステップ⑤カット
ツールバーから「レーザーツール」を選択して、カットを始めたい場所と終わらせたい部分をクリックします。
再度ツールバーから「選択ツール」をクリックして、カットしたい部分を選択したら「Deleteキー」を押します。
ステップ⑥テロップ・エフェクトの追加
ツールバーから「文字ツール」を選択して、プログラムパネルから入力したいテロップを追加します。
テロップの長さは、タイムラインパネルから自由に調整できます。
ワークスペース上部にある「エフェクト」からテキストを選択すれば、表現を自由に変更可能です。
ステップ⑦BGM・効果音の追加
パソコン上にある音声素材ファイルをプログラムパネルに追加します。
音声素材ファイルは、タイムラインパネルに移動することで動画にBGMや効果音を追加できます。
YoutubeなどのSNSに動画を投稿するときは、使用が認められている音声素材ファイルを利用しましょう。
ステップ⑧書き出し
上部「ファイル」メニューから「書き出し」、「メディアを選択」を選択します。
書き出し設定をおこなって、問題がなければ画面下部にある「書き出し」を選択してください。
以上の手順がPremiere Proの基本的な使い方となります。
エンコード終了までには時間が必要になるため、少しの間待機しておきましょう。
Adobe Premiere Proの使い方について詳しく知りたい方は、以下の参考動画も合わせてご覧ください。
Adobe Premiere Proの使い方についてまとめ
今回は、Premiere Proの使い方について詳しく解説しました。
Premiere Proは、プロから初心者まで幅広いクリエイターに利用される動画編集ソフトです。
Adobeから展開されているチュートリアルや教本から学習すれば、誰でも簡単に動画編集をはじめられます。
ぜひ当記事で紹介した機能・ツール、使い方を参考にしながら、あなたが求める動画を制作してください。