Premiere Proでは、動画の音量を簡単に調整できます。
音量は動画の品質に影響を与える重要な要素なので、視聴者が聞き取りやすいように調整する必要があります。
しかし、Premiere Proで作業をしている方は「どのように音量調整をすればいいのかわからない」、「一部の音量のみを調整する方法を知りたい」といった悩みもあるでしょう。
当記事では、Premiere Proの音量調整に関する詳細や事前準備、方法について詳しく解説します。
全体・一部の音量調整をする方法を理解できるので、ぜひ参考にご覧ください。
Premiere Proの音量調整について
Premiere Proでは、ワークスペースにある「タイムラインパネル」と「オーディオメーター」から音量調整ができます。
動画素材と音声素材はそれぞれ音量が異なるため、バランスを考えて調整しなくてはいけません。
どちらかの音が大きい場合、動画の内容が伝わりづらい原因となってしまいます。
動画の音量調整をすることで、視聴者へ情報を的確に伝えられるようになります。
それでは音量調整をする必要性や目安について説明するので、理解を深めるためにもチェックしてくだしあ。
音量調整をする必要性
Premiere Proで動画の音量調整をしなかった場合、出演者の声が聞こえなかったり音割れをしたりと問題が発生します。
出演者の声が聞こえなければ、動画のなかで伝えたい情報が視聴者に届かなくなってしまいます。
また、音割れが発生してしまうと、視聴者に不快感を与えて離脱される可能性が高いです。
動画の音量調整をすることで、全体的なバランスが良くなり視聴者が内容を理解しやすくなります。
視聴者に最後まで動画を見てもらうためにも、音量調整は必ずしなければいけない作業です。
音量調整するときの目安
動画の音量は、出演者の音声やBGM、効果音などによって最適な目安が異なります。
音量はdB(デシベル)という単位で表されており、音の強さを数値として示しています。
音声調整するときの目安として、出演者の音声は-1dB〜-15dB、BGMは-20dB〜-30dB、効果音は-5dB〜-20dBがおすすめです。
Premiere Proでは、タイムラインパネルの右側にあるオーディオメーターからdBの数値をチェックできます。
動画に追加する音の目安に合わせて、dBの数値を調整するようにしましょう。
Premiere Proで音量調整するときの事前準備
Premiere Proで音量調整するときは、事前にプロジェクトパネルに動画やBGM、効果音などの素材を追加しておく必要があります。
プロジェクトパネルに素材を追加したら、作業をおこなうタイムラインパネルに反映していきます。
タイムラインパネルに素材を反映するときは、動画とBGM、効果音をそれぞれ違う配置にすることがおすすめです。
例えば動画はA1、BGMはA2、効果音はA3といった配置にしておけば、素材管理が簡単になります。
それぞれの音量調整もしやすくなるため、事前に準備を済ませておきましょう。
Premiere Proでうまく音量調整するコツ
Premiere Proでうまく音量調整するときは、以下のようなコツがあります。
- 音割れに気をつける
- 聴きやすい音量の大きさを考える
それでは詳しく説明します。
音割れに気をつける
音量を上げすぎると音割れになる原因になるため、十分に注意が必要です。
動画が音割れしていると視聴者が不快に感じてしまうので、離脱につながってしまいます。
音量は0dbが最大値となっていますが、値が上がるほど音割れの可能性が高いです。
音割れがした状態で動画を書き出すと修正が難しくなり、元通りにはできません。
素材の音量が小さかったとしても、音割れに注意しながら調整するようにしておきましょう。
聴きやすい音量の大きさを考える
動画は素材によって聴きやすい音量があるため、それぞれの大きさを考える必要があります。
音量は、大きすぎても小さすぎても良くはありません。
例えば人が会話しているシーンでBGMが大きいと、内容を伝えづらくなってしまいます。
前述でも説明したように、動画素材には音量の目安があります。
視聴者の立場を意識しながら、聴きやすい音量はどれくらいなのか大きさを考えるようにしましょう。
Premiere Proで全体の音量調整をする方法
こちらでは、Premiere Proで全体の音量調整をする方法について解説します。
全体の音量を一度に調整すれば、手間をかけずに動画編集が可能です。
全体の音量調整をするときは、以下のステップでおこなってください。
ステップ①上部「ウインドウ」メニューから「オーディオトラックミキサー」を選択する
上部「ウインドウ」メニューにマウスカーソルを合わせて「オーディオトラックミキサー」を選択します。
ステップ②オーディオトラックミキサーパネルから「ボリューム」のつまみを調整する
オーディオトラックミキサーパネルが表示されたら、画面左側にある「ボリューム」のつまみをドラッグして音量調整します。
以上の手順で、動画全体の音量調整ができます。
音声トラックを分けている場合、個別に音量調整をすることも可能です。
青色の数値を調整すれば、同様に音量調整ができるようになっています。
Premiere Proで一部の音量調整をする方法
Premiere Proに複数の素材を展開している場合、一部の音量調整をする方法を理解しておく必要があります。
動画やBGM、効果音によって音量調整ができるため、それぞれに最適な音量に変更可能です。
一部の音量調整をするときは、以下のステップでおこなってください。
ステップ①「A1」の空白部分をダブルクリックする
タイムラインパネルから「A1」のマイクマーク右側にある空白部分をダブルクリックします。
ステップ②表示幅を拡大して中心のバーを上下にドラッグする
オーディオの中心にあるバーを上下にドラッグすれば、音量を調整できます。
以上の手順で、一部の音量調整ができます。
動画全体の音量調整をおこなう方法の流れであっても、同じように一部の音量調整ができます。
エフェクトコントロールパネルから音量調整をするときは「オーディオ」から「ボリューム」、「レベル」の数値を変更しましょう。
Premiere Proの音量調整について詳しく知りたい方は、以下の参考動画も合わせてご覧ください。
Premiere Proのエフェクトコントロールから音量調整する方法
動画素材を選択した状態でエフェクトコントロールパネルを開けば、同様に音量調整ができます。
数値を細かく調整できるため、動画を最適な音量に変更可能です。
エフェクトコントロールパネルから音量調整するときは、以下のステップでおこなってください。
ステップ①「A1」素材をクリックしてエフェクトコントロールパネルを開く
タイムラインパネルから「A1」クリックして、上部「ウインドウ」メニューから「エフェクトコントロールパネル」を開きます。
ステップ②「オーディオ」にある「ボリューム」から「レベル」の数値を調整する
「オーディオ」の下にある「ボリューム」を選択して「レベル」の数値を調整します。
以上の手順で、エフェクトコントロールパネルから音量調整できます。
エフェクトコントロールパネルが表示されていない場合、上部「ウインドウ」メニューから「エフェクトコントロール」を選択してください。
Premiere Proの書き出しで音量調整する方法
Premiere Proでは、最終的な仕上げとして書き出しの段階で音量調整をおこないます。
動画全体の音量調整も簡単にできるため、手間をかけたくない方にもおすすめです。
書き出しから音量調整するときは、以下のステップでおこなってください。
ステップ①上部「ファイル」メニューから「書き出し」、「メディア」を選択する
上部「ファイル」メニューにマウスカーソルを合わせて「書き出し」から「メディア」を選択します。
ステップ②「設定」から「ラウドネスの正規化」にチェックを入れる
書き出し画面の「設定」から「ラウドネスの正規化」の項目にチェックを入れます。
ステップ③「ラウドネス標準」を「ITU BS.1770-3」に変更する
「ラウドネス標準」をクリックして、プルダウンから「ITU BS.1770-3」を選択します。
以上の手順で、書き出しから音量調整できます。
Premiere Proで音声を削除する方法
Premiere Proでは、スクラブ(ドラッグで数値を変更できる機能)するときに再生される音声を削除できます。
必要なタイミングで音声を追加できるようになるため、自動的に再生したくない方にはおすすめの設定です。
スクラブ中のオーディオを削除するときは、以下のステップでおこなってください。
ステップ①上部「環境設定」メニューから「オーディオ」を選択する
上部「環境設定」メニューにマウスカーソルを合わせて「オーディオ」を選択します。
ステップ②「スクラブ中にオーディオを再生」のチェックを外す
「スクラブ中にオーディオを再生」のチェックをクリックして外します。
ステップ③画面右下の「OK」をクリックする
設定が完了後、画面右下の「OK」をクリックします。
以上の手順で、スクラブ中のオーディオを削除できます。
自分のタイミングで音声を追加したいときは、こちらの方法を試してください。
Premiere Proの音量調整についてまとめ
今回は、Premiere Proの音量調整に関する詳細や事前準備、方法について詳しく解説しました。
動画に出演する人の声やBGM、効果音などの音量調整をすれば、視聴者に情報が伝わりやすいです。
音量調整をするときは、音割れに気をつけながら聴きやすい音量の大きさを考えることが大切です。
動画の音量は全体もしくは一部で調整できるため、当記事で紹介した方法をもとにはじめてみてください。