VRゴーグルは仮想現実の世界を気軽に楽しむことができる専用機材の一つですが、スマホでVRを視聴するにはいくつかの条件を満たさなくてはいけません。
今回はVRをスマホで楽しむための条件や方法を紹介すると共に、市場で人気の高いVRゴーグルの特徴について解説していきます。
VRの定義と使い道
引用:ELECOM
需要の増加に伴ってビジネスからプライベートに至るまで様々なシーンで活用されているVRについて、正しく認識していない人も少なくありません。バーチャルリアリティの略称であるVRは、文字通りコンピューターで作られた仮想空間になります。VRは専用の機材を使うことで、仮想空間でありながら現実と同様の体験ができるのが特徴です。
VRの使い道はコンピューターゲームやエレクトロニックスポーツだけではありません。
ネット回線を利用して世界中の人と繋がれるVRの利点を活かして、メタバース空間で大規模なイベントを開催することもできます。そのほか、海外旅行や物件の内見といった、現地に足を運ぶ必要があった体験も自宅で行えるのがVRの強みです。
スマートフォンでVRを視聴する条件
VRの視聴する方法はいくつかありますが、低コストで気軽に始められることで人気が高いのがスマホの利用です。市販されているVRゴーグルにスマートフォンを接続することで簡単に視聴できます。
とはいえ、メーカーや機種ごとに搭載されている機能が異なるため、スマートフォンであれば何でもいいわけではありません。VRを楽しむには下記2つの条件をクリアしておく必要があります。
- ジャイロセンサー機能がついていること
- ディスプレイサイズは5インチ程度
ジャイロセンサー機能の有無
スマートフォンでVRを視聴するための基本条件の一つがジャイロセンサーです。角速度センサーといわれることもあるジャイロセンサーは、VRの回転や向きの変化を検知する機能になります。第4世代以降の携帯電話であれば大半が標準装備となっていますが、低価格な機種は搭載されていないケースも少なくありません。
ジャイロセンサーが搭載されていても、スペックが低いとVRがスムーズに再生ができない、映像が途中で止まるなどの問題が起きることもあります。メーカーのホームページなどで予め購入を検討している機種のスペックを調べ、VRに対応できるか確認しておきましょう。
ディスプレイのサイズ
VRの視聴に置いて、ジャイロセンターと並ぶ重要なポイントがディスプレイのサイズです。
国内で販売されているスマートフォンは、メーカーごとにディスプレイのサイズが異なります。
ディスプレイサイズはVR視聴の必須条件ではありませんが、テレビと同様にディスプレイの大きさはVR視聴の快適性に影響を及ぼす重要な要素です。
サイズが小さいと映画の字幕が読みづらい、目に負担が掛かるなどの問題が起きます。
VRの魅力とされる細部にまでこだわったが迫力ある映像も、十分に満喫することもできません。
国内で販売されているスマートフォンのディスプレイは大半が4.7インチから6インチの間ですが、本体が大き過ぎるとVRゴーグルに装着できなくなります。視聴における目の負担、VRゴーグルとの相性の2点を考慮して5インチ程度のスマホを選ぶのが基本です。
VR視聴に必要な事前の準備
VRの利用を検討している人の中には、VRゴーグルとスマホがあればすぐに視聴ができると間違った認識をしているケースも少なくありません。
しかしVR映像を楽しむには事前の準備が必要になります。
専用アプリのダウンロード
VR視聴のいくつかある準備の中で、最初に行わなければいけない作業がVRアプリのダウンロードです。市販されているスマホの大半の機種には、VR関連のアプリケーションは標準装備されていません。これは、別途ゴーグルの購入が必要なVRの利用を想定して作られていないことが理由です。
スマートフォン向けのデジタルコンテンツ配信サービスで、自分が利用したいVRアプリをダウンロードしましょう。VRアプリのダウンロードに料金はかかりませんが、通信量の負担は大きくなります。格安SIMを利用しているとパケットの上限をオーバーするケースもあるので、VRアプリをダウンロードする際はモバイル通信を使わずにWi-Fiを利用するのが基本です。
VRゴーグルへの装着と微調整
VRアプリのダウンロードが完了したらVRゴーグルにスマートフォンを装着します。
フロント部分のカバーを開け、スマートフォンを挟み込みイヤホンを接続するだけなので、専門知識や技術は不要です。
装着を終えたらVRアプリを立ち上げてVRの視聴という流れになりますが、初期設定のままだとVRのピントや音量が適切でない場合があります。大音量での視聴は耳のトラブル、ピントのズレはVR酔いを引き起こす原因の一つです。VRで視聴する作品によって見え方や聞こえ方が変わるので、適宜調整をするようにしましょう。
VRゴーグルの使い方はこちらの記事でも紹介しています。
スマホ向けVRゴーグル
若い世代を中心にスマホでVRを楽しむ人が増えているため、様々なメーカーがVRゴーグルへの新規参入を始めています。VRゴーグルはメーカーごとに特徴や性能に細かい違いがあるので、予めスペックや価格を調べた上で自分に合った物を選ばなくてはいけません。
おすすめVRゴーグル | 商品の特徴 |
MED-VRG1 |
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VRG-XEHR01 |
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PDW2046537 |
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MED-VRG1
引用:SANWA SUPPLY
国内で購入できるスマホ向けVRゴーグルの中で、若い世代を中心に人気が高まっているのがMED-VRG1です。MED-VRG1はパソコンの周辺機器の製造と販売を主な事業としている、国内大手サンワサプライのVRゴーグルになります。
若い世代に指示されている理由の一つが没入度の高さです。
VRゴーグルの密着度を最大限まで高めて外から入る光を0に近い状態までシャットアウトしたことで、周囲を気にせず視聴に集中できます。
瞳孔間距離を調整できるダイヤル、頭の大きさに合わせてヘッドバンドのサイズを変えられるなど、使いやすさも特徴の一つです。VRゴーグルに充電ケーブルを挿したままでも使えるので、視聴中にバッテーリー切れで強制終了する心配もありません。
VRG-XEHR01
引用:ELECOM
サンワサプライと並ぶ国内大手メーカーのエレコムが製造・販売しているVRG-XEHR01も、使いやすさと機能性の高さで人気のVRゴーグルです。VRG-XEHR01の大きな特徴の一つがディスプレイサイズの対応力です。下は4.8インチ・上は7インチまでと幅広く対応しているので、VRを大画面で迫力ある映像を楽しみたいという人に向いています。
非球面光学レンズを採用することで、VRの細部まで鮮明に見ることができるのも魅力です。眼鏡をかけた状態でも装着できる設計になっているので、視力が悪い人もそのまま使用できます。
PDW2046537
引用:Amazon
PDW2046537はVR機器の製造と販売を専門としているVR Aesvalのゴーグルです。
商品の大きな魅力の一つ、三軸固定式ヘッドストラップは装着した時のフィット感と肉体の負担減を重視して作られています。映画や音楽ライブなど長時間コンテンツを頻繁に視聴する人におすすめです。
スマートフォンのディスプレイでVRを長く見続けることで起きる眼精疲労を予防する、ブルーライトカットといった機能も搭載されています。視野角が120度と平均より広めに作られていて、臨場感のあるVR映像を楽しめる点も人気の理由の一つです。市販されているスマホ向けVRゴーグルの中でも価格が手頃で、初めて利用する人にも適しています。
おすすめのVRゴーグルについてもっと知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
スマホでのVR視聴時は休憩も大切
スマホを使ったVRの視聴は初心者でも手軽に楽しめるメリットがある反面、体への負担が掛かりやすいというデメリットもあります。長時間のコンテンツを視聴をする時は、一度に全部見るのではなく間に休憩を挟むことが大切です。