様々なグラフィックツールがありますが、人気になっているのがIllustratorです。
Illustratorでちょっと写真を加工したい、ロゴを作りたいという時に使っているという人もいるのではないでしょうか。
しかしIllustratorには様々な機能が備わっているので、十分使いこなせていないという人も多いです。
今回はIllustratorを使ったグラデーションのやり方について、詳しく解説します。
Illustratorのグラデーションとは?
グラデーションというのは、段階的に色を変える表現方法の1つで、絵画やイラストなどによく用いられます。Adobeの人気グラフィックツールであるIllustratorにもグラデーションをかける機能が備わっています。
Illustratorには線形グラデーションや円形グラデーション、フリーグラデーションなどの機能があり、使いこなせるようになれば様々な表現が可能になるでしょう。
グラデーション以外のIllustratorの機能や使い方を知りたい方には、こちらの記事がおすすめです。
さまざまなIllustratorのグラデーションのやり方6選
Illustratorを使えば誰でも簡単にグラデーションを付けることができます。しかし、色々なやり方があるので初心者の人にはちょっと難しいかもしれません。
ここからは、Illustratorを使ったグラデーションのやり方を6つ詳しく解説していきます。
1.基本的なグラデーション
Illustratorを使ってグラデーションを付ける時は、グラデーションツールを使うのが基本です。
- グラデーションを付けたいオブジェクトを選択
- 「ウィンドウ」の中にある「グラデーション」を選択
- グラデーションパネルから様々な設定を行う
グラデーションパネルの中に「種類」という項目があるので、その中から好みのグラデーションパターンを選択します。
次にどのような色でグラデーションを付けるのか、カラーを設定します。デフォルトでは白黒のグラデーションがかかるようになっているので、変更したい場合はオプションパネルの中にある「RGB」をクリックして好きな色を選んでください。
「不透明度」の数値を調整すれば、グラデーションの透明度を変更することも可能です。設定が完了したら適用をすれば、選択したオブジェクトにグラデーションがかかります。
2.写真や画像にグラデーションを付ける
Illustratorで写真や画像にグラデーションを付ける時は、不透明マスクという機能を使います。写真や画像に対して直接グラデーションを付けるわけではないので、注意してください。
- グラデーションを付ける写真や画像をアートボード上に読み込む
- ツールパネル中の「長方形ツール」を選択
- 用意した写真や画像よりも少し大きめの長方形を描く
- 作成した長方形オブジェクトを選択
- その状態でツールパネル中の「グラデーション」を選択
- グラデーションを付ける
グラデーションツールをクリックすると、色合いなど細かな設定ができるので、好みのグラデーションパターンを作成してください。
グラデーションができたら長方形のオブジェクトを選択し、グラデーションをかける写真や画像の上に重ねます。
- グラデーションを付けたオブジェクトと写真や画像を一緒に選択
- 上部メニュー中の「ウィンドウ」から「透明」をクリック
- 透明パネルが表示される
- 右上のメニューボタンをクリック
- 「不透明パネルを作成」を選択
- オブジェクトにかけたグラデーションが写真や画像にも反映される
3.文字にグラデーションを付ける
Illustratorで文字にグラデーションを付ける場合は、最初にテキストをアウトライン化する必要があります。
- テキストオブジェクトを右クリックして選択
- 「アウトラインを作成」を選択
- テキストがパスに変換されてアウトライン化される
後は、通常通りグラデーションツールを使って設定をすれば、文字にグラデーションを付けることができます。Illustratorでテキストをアウトライン化した場合、テキストとして編集ができなくなるので、元のテキストは残しておくとよいでしょう。
4.図形にグラデーションを付ける
Illustratorを使って図形にグラデーションを付けることもできます。
- ツールパネルに長方形ツールを選択し、好きな図形を描く
- 作成した図形を選択し、グラデーションパネルを開く
- グラデーションの種類や色、透明度などを設定
- 図形にグラデーションがかかる
この手順で作成した図形にグラデーションカラーをつけることができます。
5.線形や円形のグラデーションを付ける
Illustratorにはグラデーションを付けるための様々な機能が搭載されていて、それを駆使することで色々な表現が可能です。
Illustratorの機能 | 特徴 |
線形グラデーション | 特定の点から点までを一直線にブレンドしグラデーションを付ける |
円形グラデーション | 特定の点から点までを円形にブレンドしグラデーションを付ける |
線形グラデーションを付けたい場合は、下記の手順で行います。
- オブジェクトを選択
- その状態でグラデーションツールを開く
- 「線形グラデーション」を選択
後は、通常のグラデーションを付ける方法と同じように、色や位置・方向などを指定すればOKです。円形グラデーションは、グラデーションツールの中にある「円形グラデーション」を選び、設定を行いましょう。
6.フリーグラデーション
Illustratorのフリーグラデーションを使えば、自分が好きなように滑らかで自然なグラデーションを表現できます。
- グラデーションを付けたいオブジェクトを選択
- グラデーションパネル中にある「フリーグラデーション」をクリック
- フリーグラデーションが適用されると、オブジェクトに丸のアイコンが表示される
- それぞれの丸を選択し、色の変更や適用範囲を変更
Illustratorではこのように、自由にグラデーションを付けることが可能です。オブジェクト上の丸は、自由に増やすこともできます。
Illustratorで綺麗にグラデーションをかけるコツ
Illustratorを使ってグラデーションを付けてみたけれど、なかなか綺麗にならないというケースもあるかもしれません。ここからは、綺麗にグラデーションをかけるために、覚えておきたいコツを紹介します。
3点以上の色を入れる
Illustratorでグラデーションをかける時は、いくつか色を指定することになります。例えば白と黒の2色を入れれば、白から黒へ徐々にグラデーションさせることができます。
ただし2点だけ色を指定した場合、背景の色によっては綺麗にグラデーションがかからないことがあります。その場合は3点以上の色を入れてみましょう。指定する色を増やすと、色と色の境目が薄まり綺麗にグラデーションがかかります。
用途に合わせて機能を使い分ける
Illustratorにはグラデーションをかけるための様々な機能が備わっているので、用途に合わせて使い分けることが重要です。
フリーグラデーションは自由にグラデーションをかけることができますが、慣れていないと綺麗に仕上げるのが難しいですし、手間と時間がかかります。一方線形や円形のグラデーションは簡単にグラデーションをかけることができますが、複雑なグラデーションを表現するのには向いていません。
用途に合わせてIllustratorの機能を使い分ければ、少ない作業で綺麗にグラデーションをかけることができます。
その他のIllustratorの使い方は下記記事も参考にしてください。
Illustratorのグラデーションで表現の幅を広げよう!
Illustratorを使ってグラデーションをかけられるようになれば、表現の幅が広がります。写真の加工やイラスト作成、ロゴ作成など様々なことに役立つでしょう。自分が作ったオブジェクトやイラストにグラデーションをかけると、手軽に立体感や深みを出すことができます。
Illustratorにはグラデーションをかけるための機能がたくさん備わっているので、やり方を覚えて使いこなせるようにしておきましょう。
