映像のなかで見せたくない部分があるときは、モザイクを追加することが大切です。
モザイクはテレビ番組でも多様される技術となっており、視聴者の興味・関心を引き立てる効果があります。
Premiere Proでは、初心者でも簡単にモザイクを追加する機能が搭載されています。
しかし、これまでPremiere Proにあまり触れていなかった方は「どうやってモザイクを追加すればいいのかわからない」という悩みもあるでしょう。
当記事では、Premiere Proで動画の一部分・全体にモザイクを入れる方法について詳しく解説します。
モザイクを自由に入れるノウハウを理解できるので、ざひ参考にご覧ください。
Premiere Proのモザイクとは
Premiere Proのモザイクとは、映像の一部分もしくは全体を隠すための編集技術です。
モザイクを映像に追加することで、視聴者には見せられない部分を隠せるようになります。
とくにYoutubeやTikTokなどの動画プラットフォームに動画を投稿する場合、利用規約に従う必要があります。
暴力的な表現や性的な表現はNGになっているため、モザイクを追加することで問題がある部分を隠すことが可能です。
Premiere Proではモザイクの範囲や形状を自由に設定できるので、映像をピンポイントに隠せます。
動画編集では基礎的な技術となることから、やり方を理解することでさまざまなシーンで応用できます。
Premiere Proの動画にモザイクを入れる3つのメリット
Premiere Proの動画にモザイクを入れることで、以下のような3つのメリットがあります。
- 部分的に映像を隠せる
- 個人情報の保護につながる
- 動画プラットフォームの利用規約を遵守できる
上記メリットは、クオリティの高い動画作成に欠かせないポイントです。
それでは順番に説明します。
1.部分的に映像を隠せる
Premiere Proのモザイク機能を利用すれば、全体だけでなく部分的に映像を隠せます。
必要な部分だけを隠せるため、見せたい部分は残しておくことが可能です。
例えば街中を歩く映像を撮影する場合、他人の顔を隠す必要があります。
Premiere Proなら部分的にモザイクを追加できるため、街中を歩く人の顔をしっかりと隠せます。
プライバシーや映像表現を高めるためにも、モザイクの追加はメリットが大きいでしょう。
2.個人情報の保護につながる
映像のなかには氏名や住所、電話番号といった個人情報が入ることもあります。
そんなシーンでモザイクを追加すれば、個人情報を保護しながら安全な映像を提供できます。
個人情報が表示されている状態で動画を投稿してしまうと、第三者から大切な情報を盗用されてしまう可能性も高いです。
とくにSNSでは拡散によって動画が共有される恐れもあるため、取り返しがつかない事態になることもあります。
このようなトラブルを防ぐためにも、動画にモザイクを追加することは個人情報の保護につながるのです。
トラブルや問題を防げる点において、モザイクの追加はメリットの1つといえます。
3.動画プラットフォームの利用規約を遵守できる
YoutubeやTikTokといった動画プラットフォームには利用規約が設定されており、特定の映像表現を規制しています。
例えば暴力行為や性的行為をイメージさせる映像は、ユーザーに不快な思いをさせることからNGとなっています。
場合によってはアカウントが停止処分になる恐れもあるため、クリエイターは十分に注意しなければいけません。
Premiere Proの動画編集からモザイクを追加することで、動画プラットフォームの利用規約で問題になる部分を隠せます。
動画プラットフォームでアカウントを健全に運営できるようになるので、クリエイター活動を安全に続けられます。
利用規約を遵守できる点は、動画にモザイクを追加する良いメリットといえるでしょう。
Premiere Proの動画にモザイクを入れるときに便利な機能・ツール
Premiere Proの動画にモザイクを入れるときは、以下のような便利な機能・ツールがあります。
- トラッキング機能
- マスク機能
- ペンツール
それぞれの機能やツールについて詳しく説明するので、ぜひチェックしてください。
すぐに内容を理解したい方は、以下の表を合わせてご覧ください。
機能・ツール | 特徴 |
トラッキング機能 | 部分的な映像を追跡できる |
マスク機能 | 特定の範囲を選択して編集できる |
ペンツール | 自由に範囲を指定できる |
トラッキング機能
トラッキング機能は、部分的な映像を追跡できる機能です。
映像は対象物が動くことも多いため、トラッキング機能によって追尾できるようにすれば動作に合わせてモザイクを追加できます。
例えば犬が走っている部分にモザイクを追加したい場合、トラッキング機能によって犬を設定すれば動きに合わせてモザイクで隠せます。
AIが自動的に対象物を追尾してくれるので、手動でモザイクの位置を変更する必要がありません。
そのためモザイク部分を自動的に追尾させたいときは、トラッキング機能の利用がおすすめです。
マスク機能
マスク機能は、特定の範囲を選択して編集できる機能です。
映像の対象物にマスクを追加することで、特定部分にモザイクを追加できるようになります。
Premiere Proでは、マスクの形状や境界、不透明度、拡張などを自由に調整可能です。
円形や四角形にモザイクを追加することもできるため、対象物に合わせて加工できます。
そのため特定の範囲を選択してモザイクを追加したいときは、マスク機能の利用がおすすめです。
ペンツール
ペンツールは、自由に範囲を指定できるツールです。
直感的に細かく範囲を指定できるため、丁寧にモザイクをかけられるようになります。
対象物の形に合わせて範囲を指定できるので、建物や車、看板などにモザイクを追加したいときに便利です。
細かくモザイクの範囲を指定したいときは、ペンツールの利用がおすすめです。
Premiere Proで一部分にモザイクを入れる方法
はじめに、Premiere Proで一部分にモザイクを入れる方法について説明します。
特定の範囲のみにモザイクを追加できるため、部分的に隠したいときに便利です。
Premiere Proで一部分にモザイクを入れるときは、以下のステップでおこなってください。
ステップ①タイムラインパネルにモザイクを入れる動画素材を反映する
Premiere Proのワークスペースを開き、プロジェクトパネルにある動画素材をタイムラインパネルに反映します。
ステップ②上部「ウインドウ」メニューから「エフェクト」を選択する
上部「ウインドウ」メニューにマウスカーソルを合わせて「エフェクト」を選択します。
ステップ③エフェクトパネルから「ビデオエフェクト」にある「スタライズ」を選択する
エフェクトパネルが表示されたら「ビデオエフェクト」から「スタライズ」を選択します。
ステップ④「モザイク」をクリックする
「スタライズ」にある「モザイク」をクリックします。
ステップ⑤エフェクトコントロールパネルから「モザイク」の形状を選択する
エフェクトコントロールパネルから「モザイク」を選択して、円形もしくは四角形を選択します。
ステップ⑥プログラムパネルからモザイクの位置を変更する
プログラムパネルからモザイクを追加したい位置を変更すれば完了です。
以上の手順で、特定の範囲のみにモザイクを追加できます。
プログラムパネルからモザイクをドラッグすれば、大きさを調整可能です。
Premiere Proで全体的にモザイクを入れる方法
続いて、Premiere Proで全体的にモザイクを入れる方法について解説します。
映像全体にモザイクを追加する方法は、ほかのやり方よりも簡単です。
Premiere Proで全体的にモザイクを入れるときは、以下のステップでおこなってください。
ステップ①タイムラインパネルにモザイクを入れる動画素材を反映する
Premiere Proのワークスペースを開き、プロジェクトパネルにある動画素材をタイムラインパネルに反映します。
ステップ②上部「ウインドウ」メニューから「エフェクト」を選択する
上部「ウインドウ」メニューにマウスカーソルを合わせて「エフェクト」を選択します。
ステップ③エフェクトパネルから「ビデオエフェクト」にある「スタライズ」を選択する
エフェクトパネルが表示されたら「ビデオエフェクト」から「スタライズ」を選択します。
ステップ④「モザイク」をクリックする
「スタライズ」にある「モザイク」をクリックしてタイムラインパネルの動画にドラッグ&ドロップすれば完了です。
以上の手順で、動画全体にモザイクを入れられます。
エフェクトコントロールパネルにある「モザイク」から「水平ブロック」や「垂直ブロック」の数値を調整すれば、モザイクの具合を変更可能です。
Premiere Proでモザイクを追従する方法
Premiere Proでは、対象物にモザイクをかけて追従することもできます。
対象物の動きに合わせてモザイクが追尾するため、手間をかけずに隠すことが可能です。
全体・一部分にモザイクを追加する方法と手順は同じなので、重要な部分のみを解説します。
Premiere Proでモザイクを追従するときは、以下のステップでおこなってください。
ステップ①モザイクをかけた状態でエフェクトコントロールパネルから「モザイク」を選択する
モザイクをかけた動画素材を選択した状態でエフェクトコントロールパネルから「モザイク」を選択します。
ステップ②「マスク」から「マスクパス」の再生ボタンをクリックする
エフェクトコントロールパネルの「マスク」から「マスクパス」にある再生ボタンをクリックすれば完了です。
再生ボタンをクリックすると、自動的にトラッキング機能が作動しまs。
以上の手順で、対象物のモザイクを追従できます。
対象物の動きに合わせてモザイクを追加したいときは、こちらの方法を試してみましょう。
Premiere Proでモザイクを削除する方法
最後に、Premiere Proでモザイクを削除する方法を紹介します。
モザイクを削除するときは、エフェクトコントロールパネルから「モザイク」を選択して右クリックします。
そして項目から「消去」を選択すれば、モザイクのエフェクトを削除することが可能です。
Premiere Proのモザイクについて詳しく知りたい方は、以下の参考動画も合わせてご覧ください。
Premiere Proのモザイクについてまとめ
今回は、Premiere Proで動画の一部分・全体にモザイクを入れる方法について詳しく解説しました。
動画にモザイクを追加することで、映像の全体・一部分を隠せるようになります。
個人情報の保護や動画プラットフォームの利用規約を遵守することにつながるため、安全な動画を視聴者に届けられます。
ぜひ当記事で紹介したテクニックを参考にしながら、動画にモザイクを追加してください。