Premiere Proでは、動画にエフェクト効果をかけることでさまざまな表現を加えられます。
動画のクオリティを向上させる重要な要素となっているため、プロのクリエイターも活用しています。
しかし、Premiere Pro初心者の方は「どのようにして動画にエフェクトをかければいいのかわからない」という悩みもあるでしょう。
当記事では、Premiere Proの動画にエフェクトをかける方法について詳しく解説します。
エフェクトのテクニックをまとめて理解できるので、ぜひ参考にご覧ください。
Premiere Proのエフェクトとは
Premiere Proのエフェクトとは、動画に特殊効果を加えられる機能のことです。
タイムラインパネルにあるクリップにエフェクト効果を加えることで、動画の表現を自由に変更できます。
Premiere Proには100種類以上のエフェクトが用意されており、好みに応じて使用可能です。
実際に公開されている映画のなかには、Premiere Proでエフェクト加工された映像も多数存在します。
映像だけでなく音にもエフェクト効果を加えられるため、臨場感のある演出を表現できます。
豊富なエフェクトを使える点は、Premiere Proならではの特徴です。
Premiere Proにあるエフェクトの種類
Premiere Proには100種類以上のエフェクトが用意されており、状況に合わせて使い分けられます。
大きく分類すると「基本エフェクト」、「標準エフェクト」、「エフェクトプラグイン」3種類があります。
それぞれどのようなエフェクトがあるのか説明するので、ぜひチェックしてください。
基本エフェクト
基本エフェクトは、クリップを追加すると自動的に適用されるエフェクトです。
クリップのプロパティを制御するためのエフェクトとなっており、エフェクトコントロールパネルから調整できます。
基本エフェクトには「モーション」、「不透明度」、「タイムリマップ」、「ボリューム」の4種類があります。
各エフェクトの特徴は、以下の通りです。
エフェクトの種類 | 特徴 |
モーション | クリップの位置・回転・合成などを調整できる |
不透明度 | クリップの不透明度を調整できる |
タイムリマップ | クリップの再生速度を調整できる |
ボリューム | クリップのボリュームを調整できる |
標準エフェクト
標準エフェクトは、クリップに任意で追加できるエフェクトです。
エフェクトを任意の数で適用できるため、組み合わせることでさまざまな映像表現を加えられます。
標準エフェクトには「ビデオエフェクト」、「ビデオトランジション」、「オーディオエフェクト」、「オーディオトランジション」4種類があります。
エフェクトを使用すれば、映像の色合い調整、ピクセルのトリミング、特殊効果の付加などが可能です。
標準エフェクトは、クリップへ反映してからエフェクトコントロールパネルで調整できます。
エフェクトコントロールパネルでドラッグ操作をすれば、エフェクトの順番を自由に変更できる点も特徴です。
各エフェクトの特徴は、以下の通りです。
エフェクトの種類 | 特徴 |
ビデオエフェクト | 映像を調整できる |
ビデオトランジション | アニメーションリンクを追加できる |
オーディオエフェクト | 音質を調整できる |
オーディオトランジション | 音量を自然に変化できる |
エフェクトプラグイン
エフェクトプラグインは、外部から追加できるエフェクトのことです。
Premiere Pro以外のエフェクトを追加することで、新しい映像表現を加えられます。
例えば「Mister Horse」というサイトには、Premiere Proで利用できるエフェクトが無料で用意されています。
ただし、アドビのサポート対象でない外部エフェクトを利用するときは動作不良にならないよう注意が必要です。
Premiere Proに外部プラグインを追加するときは、アプリを開いて上部「ウインドウ」メニューから「エクステンション」をクリックすれば選択できます。
Premiere Proでおすすめのエフェクト5選
Premiere Proでおすすめのエフェクトは、以下の5つです。
- ブラー(ガウス)
- クロップ
- モザイク
- ディゾルブ
- ワイプ
各エフェクトの詳細や特徴について、順番に紹介していきます。
1.ブラー(ガウス)
ブラー(ガウス)は、動画をぼかせるエフェクトです。
視聴者に見せたくないシーンで使うことが多く、画面全体にぼかしをかけられます。
ブラーの方向を設定すれば、ぼかしの表現を自由に変更できます。
ブラー(ガウス)を使用するときは、映像にかけ過ぎないよう注意が必要です。
2.クロップ
クロップは、動画の一部を切り取れるエフェクトです。
動画の指定範囲を切り取れるため、不要な部分を簡単に取り除けます。
例えば映像の上側と下側を切り取ることで、映画の映像表現を加えられます。
円形や四角形に映像を切り取ることもでき、使い方によって面白い表現が可能です。
3.モザイク
モザイクは、動画にモザイクをかけられるエフェクトです。
ブラー(ガウス)と同じく、視聴者に見せたくないシーンでモザイクが使われます。
モザイクの大きさや形状は自由に変更でき、見せたくない部分のみに反映できます。
常に隠したい部分にモザイクを追尾させることも可能です。
モザイクの粗さを調整することもできるため、対象物に合わせて設定できます。
4.ディゾルブ
ディゾルブは、動画の時間経過や回想シーンで使われるエフェクトです。
テレビ番組や映画でも使われるエフェクト効果となっており、視聴者が内容を理解しやすいです。
ディゾルブにはクロスディゾルブやフィルムディゾルブなどがあるため、好みに合わせて使い分けられます。
自然なかたちに次の映像へ流せるので、動画のクオリティが一気に向上します。
5.ワイプ
ワイプは、動画内にほかの動画を表示できるエフェクトです。
ワイプにはくさび型ワイプやクロックワイプ、グラデーションワイプなどがあり、映像を切り替えるときにも使われます。
テレビ番組のような動画を作成できるため、視聴者にとっても親しみを持たれやすいです。
円形や四角形など自由に変更でき、ワイプの見せ方を調整できます。
Premiere Proで動画にエフェクトをかける方法
こちらでは、Premiere Proで動画にエフェクトをかける方法について解説します。
初心者にとっては馴染みがないエフェクトですが、使い方を理解すれば簡単に使いこなせます。
Premiere Proで動画にエフェクトをかけるときは、以下のステップでおこなってください。
ステップ①新規プロジェクトを作成する
Premiere Proのアプリケーションを開き、左項目から「新規プロジェクト」を作成します。
ステップ②動画素材ファイルの読み込み
プロジェクトパネルに動画素材ファイルを追加します。
ステップ③エフェクトパネルを開く
上部「ウインドウ」メニューから「ワークスペース」、「エフェクト」を選択してエフェクトパネルを開きます。
ステップ④エフェクトを検索する
エフェクトパネルの検索窓からエフェクト名を入力して検索します。
ステップ⑤ドラッグ&ドロップでタイムラインパネルに反映する
エフェクトパネルのエフェクトをドラッグ&ドロップでタイムラインパネルに反映します。
以上の手順で、動画にエフェクトをかけられます。
エフェクトのクリップを調整すれば、動画に表示される時間を自由に変更可能です。
Premiere Proのエフェクトについて詳しく知りたい方は、以下の参考動画を合わせてご覧ください。
Premiere Proで動画のエフェクトを複製する方法
Premiere Proでは、エフェクトコントロールパネルにエフェクトを複製できます。
エフェクトを複製すれば必要なタイミングで反映できるため、作業効率が向上します。
Premiere Proで動画のエフェクトを複製するときは、以下のステップでおこなってください。
ステップ①エフェクトコントロールパネルからエフェクトを右クリックする
エフェクトコントロールパネルにあるエフェクトを右クリックします。
ステップ②「コピー」を選択する
項目から「コピー」を選択します。
ステップ③エフェクトコントロールパネル上に「ペースト」する
コントロールパネル上にある部分へ「ペースト」します。
以上の手順で、動画のエフェクトを複製できます。
別のクリップにエフェクトを追加するときに便利なので、ぜひ試してください。
Premiere Proで動画のエフェクトを削除する方法
動画内に不要なエフェクトがあったときは、エフェクトコントロールパネルから削除できます。
Premiere Proで動画のエフェクトを削除するときは、以下のステップでおこなってください。
ステップ①エフェクトコントロールパネルからエフェクトを右クリックする
エフェクトコントロールパネルにあるエフェクトを右クリックします。
ステップ②「消去」を選択する
項目から「消去」を選択します。
以上の手順で、動画のエフェクトを削除できます。
エフェクトを選択していれば、キーボードのスペースキーを押せば同じく削除可能です。
Premiere Proのエフェクトが出てこないときの対処法
Premiere Proを使用していると、エフェクトコントロールパネルが画面に出てこないことがあります。
そんなときは、上部「ウインドウ」メニューから「エフェクトコントロール」を選択します。
するとエフェクトコントロールパネルが表示されるため、エフェクトを探してタイムラインパネルの動画に反映可能です。
エフェクトコントロールパネルは任意で閉じることができるので、間違えて消してしまうこともあります。
エフェクトが出てこなくて困ったときは、こちらの対処法を試すようにしましょ。
Premiere Proのエフェクトにあるfxバッジについて
Premiere Proでは、タイムラインに反映したエフェクトに「fxバッジ」が表示されます。
fxバッジは、表示されている色合いによってどのような編集が反映されているのか把握できます。
fxバッジにある色の特徴は、以下の通りです。
fxバッジの色 | 特徴 |
グレー | 何も編集されていない状態 |
赤色の下線 | ソースクリップにエフェクトが反映されている状態 |
紫色 | エフェクト効果が加えられている状態 |
黄色 | 「モーション」、「不透明度」、「タイムリマップ」が変更された状態 |
緑色 | 紫色と黄色の両方に当てはまる状態 |
Premiere Proのエフェクトについてまとめ
今回は、Premiere Proの動画にエフェクトをかける方法について詳しく解説しました。
動画にエフェクト効果を加えることで、視聴者に面白いと思ってもらえる映像を制作できます。
Premiere Proには100種類以上のエフェクトが用意されているため、使いこなせばプロのような動画に仕上げられます。
ぜひ当記事で紹介したPremiere Proのエフェクトを参考にしながら、動画のクオリティを向上させてみましょう。
![【2024】Premiere Proの動画にエフェクトをかける方法を解説](https://cg-kenkyujo.com/wp-content/uploads/2024/02/1-375x245.jpg)