動画内に不要な部分があったときは、トリミングをすれば簡単に削除できます。
トリミングをすれば動画のクオリティがアップし、視聴者の印象に残る映像を届けられるようになります。
しかし、Premiere Pro初心者の方は「どのようにして動画をトリミングすればいいのかわからない」という悩みもあるでしょう。
当記事では、Premiere Proで動画をトリミングする方法について詳しく解説します。
トリミングに便利なツールやショートカットキー、注意点まで紹介するので、ぜひ参考にご覧ください。
Premiere Proのトリミングとは
Premiere Proのトリミングとは、動画の一部分を切り抜く方法を指します。
例えば1分の動画から20秒〜30秒の部分のみを切り抜きたいときは、トリミングによってほかの部分を全て削除できます。
動画の長さだけでなく、画面に映す映像の大きさもトリミングをすれば変更可能です。
動画の不要な部分を切り抜けば、全体的な編集がしやすくなって視聴者にも伝わりやすいです。
動画内容によっては最後まで視聴されないことも多いため、トリミングをすれば視聴者が飽きずに見続けられるでしょう。
トリミングとカットの違い
トリミングと類似する用語として「カット」があります。
カットは、動画の不要な部分を削除する方法です。
カットを使った動画編集では、1つの動画を複数に分割してつなぎ合わせる流れです。
トリミングは動画の最初と最後を切り抜いて短くするため、カットとは方法が少し異なります。
動画の前後を切り抜きたいならトリミング、分割したクリップをつなぎ合わせたいならカットが最適です。
Premiere Proのトリミングで便利なツール
Premiere Proで動画をトリミングするときには、以下のような便利なツールがあります。
- リップル編集ツール
- スリップツール
- スライドツール
- ローリング編集ツール
それぞれツールの詳細や特徴について説明するので、ぜひチェックしてください。
リップル編集ツール
リップル編集ツールは、動画の長さを調整できるツールです。
例えば2つの動画の間に空白があった場合、クリップの長さを変更しても影響を与える心配はありません。
動画をトリミングしたあとに長さを調整するときに役立つため、細かな設定をするときに便利です。
あとで空白に新しい動画を追加するときに役立つため、トリミング後の調整をしたいときはリップル編集ツールを活用しましょう。
スリップツール
スリップツールは、動画内の使うシーンをずらして変更できるツールです。
動画の長さやインポイント・アウトポイントのタイミングを変更する必要がなく、動画全体に影響を与える心配もありません。
全体的な動画編集が終わったあとにも調整できるため、最終の仕上げをするときに便利です。
ツールを選択してクリップをドラッグすれば、開始フレームと終了フレームを変更できます。
必要なシーンのみを使いたいときは、スリップツールを活用しましょう。
スライドツール
スライドツールは、動画の位置をスライドさせて変更できるツールです。
クリップを移動した分だけトリミングされるため、フレーム数が左右に移動されます。
例えば2つの動画がつながっている場合、左クリップをスライドツールで右に移動させると右クリップが短くなります。
左クリップは長くなるので、動画内容によって使い分けられるのです。
必要なシーンの長さを調整したいときは、スライドツールを活用しましょう。
ローリング編集ツール
ローリング編集ツールは、動画の編集している位置のみを調整できるツールです。
シーケンス全体の長さは変更されないため、特定の部分を調整できます。
ローリング編集ツールで編集ポイントをクリックした場合、編集ポイントの両側が選択されます。
編集点を前に移動させると、前のクリップは短くなって後ろのクリップは長くなります。
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Premiere Proでトリミングする3つのメリット
Premiere Proで動画をトリミングすれば、以下のような3つのメリットがあります。
- 好きな形に切り取れる
- 2つに並べて動画を表示できる
- 動画の長さを調整できる
それでは順番に解説します。
1.好きな形に切り取れる
Premiere Proのトリミングでは、動画を好きな形に切り取れます。
エフェクトコントロールパネルにあるマスクを調整すれば、動画の指定範囲のみを切り取ることが可能です。
円形や四角形などをペンツールでマスク作成することで、動画を簡単に切り取れます。
部分的なぼかしやモザイクを入れたいときにも便利なので、動画内容に合わせた使い方ができます。
そのため動画を好きな形に切り取れる点は、トリミングの良いメリットです。
2.2つに並べて動画を表示できる
Premiere Proにある「クロップ」機能を使えば、2つに並べて動画を表示できます。
2つの動画を半分に切り取って分割できるため、面白い表現を加えられます。
例えば左側に過去の内容、右側に現在の内容などを反映すれば、視聴者にも伝わりやすいです。
1つの画面に2つの動画を表示できるので、動画の表現にこだわりたい方には大きなメリットといえるでしょう。
3.動画の長さを調整できる
Premiere Proでは、ツールを使えば動画の長さをトリミングして調整できます。
例えばスライドツールを使った場合、クリップを移動した分だけトリミングできます。
必要な部分の長さを調整できるため、動画のクオリティを簡単に向上可能です。
動画の長さを自由に調整できる点は、トリミングをおこなううえで大切なメリットです。
Premiere Proでトリミングする方法
動画のトリミングは、プログラムパネルやエフェクトコントロールパネル、クロップエフェクトなどから変更を加えられます。
こちらでは、簡単な方法としてプログラムパネルから動画をトリミングする方法について紹介します。
Premiere Proでトリミングするときは、以下のステップでおこなってください。
ステップ①タイムラインパネルからトリミングしたい動画素材を選択する
タイムラインパネルにある動画素材に再生ヘッドを移動させます。
ステップ②プログラムパネルから映像をダブルクリックする
プログラムパネルに表示された映像をダブルクリックします。
ステップ③素材の端・映像をドラッグして位置を調整する
素材の端や映像をドラッグして、表示位置を調整します。
以上の手順で、動画をトリミングできます。
位置調整によって枠外にある映像は、書き出したときに表示されることはありません。
動画を細かくトリミングしたいときは、エフェクトコントロールパネルから「モーション」にある「位置」、「スケール」を調整します。
クロップエフェクトからトリミングしたいなら、エフェクトコントロールパネルから「クロップ」にある「左」、「上」、「右」、「下」の数値を調整しましょう。
Premiere Proのトリミングモードを使う方法
Premiere Proでは、トリミングモードを使って動画のトリミングをおこなう方法もあります。
トリミングモードは、映像の大きさではなく長さをトリミングする方法です。
トリミングモードを使うときは、プログラムパネルまたはタイムラインパネルを選択して「Shift」+「T」キーを押してください。
そしてツールバーから任意のツールを選択し、編集ポイントをダブルクリックします。
トリミングモードを使って動画のトリミングをするときは、以下のステップでおこなってください。
ステップ①タイムラインパネルでクリップを選択する
タイムラインパネルでクリップを選択し、「Shift」キー+「T」キーを同時押ししてトリミングモードを開きます。
ステップ②プログラムパネルで2つのクリップ間を移動する
プログラムパネルに表示された2つのクリップ間を移動します。
ステップ③両方のクリップをドラッグしながらロール編集をする
両方のクリップをドラッグして、ロール編集を実行します。
以上の手順で、トリミングモードから動画をトリミングできます。
トリミングアイコンが黄色になるまでカーソルを移動すれば、内側もしくは外側にトリミングできます。
Premiere Proのトリミングについて詳しく知りたい方は、以下の参考動画も合わせてご覧ください。
Premiere Proのトリミングで便利なショートカットキー
Premiere Proでは、トリミングの際に利用できるショートカットキーが用意されています。
ショートカットキーを利用すれば、特定の機能を簡単に呼び出せます。
動画編集の作業効率が向上するため、覚えておくと良いでしょう。
Premiere Proのトリミングで便利なショートカットキーを表にしてまとめたので、ぜひ参考にご覧ください。
ショートカットキー【Mac/Windows】 | 機能 |
B | リップル編集ツール |
Y | スリップツール |
U | スライドツール |
N | ローリング編集ツール |
V | 選択ツール |
option+delete/alt+delete | 選択したクリップの削除 |
Option+Cmd+左右矢印/Alt+Shift+左右矢印 | 選択したクリップを左右に1フレームスリップ |
Option+Shift+Cmd+左右矢印/Ctrl +Alt+Shift+左右矢印 | 選択したクリップを左右に5フレームスリップ |
Option+カンマ/Alt+カンマ | 選択したクリップを左に1フレームスライド |
Option+Shift+カンマ/Alt+Shift+カンマ | 選択したクリップを左に5フレームスライド |
Option+ピリオド/Alt+ピリオド | 選択したクリップを右に1フレームスライド |
Option+Shift+ピリオド/Alt+Shift+ピリオド | 選択したクリップを右に5フレームスライド |
Premiere Proでトリミングするときの注意点
Premiere Proで動画の映像をトリミングするときは、シーケンスとのバランスに注意しなくてはいけません。
シーケンスと動画のサイズが同じ場合、トリミングによって拡大した映像の画質は荒くなってしまいます。
映像の画質が悪いと視聴者からの印象も良くないため、離脱につながってしまいます。
映像の画質を維持するには、動画サイズをシーケンスよりも大きくすることが大切です。
Premiere Proのトリミングについてまとめ
今回は、Premiere Proで動画をトリミングする方法、トリミングに便利なツールやショートカットキー、注意点まで詳しく解説しました。
Premiere Proではさまざまな方法で動画をトリミングでき、初心者でも簡単に編集を加えられます。
映像の大きさだけでなく時間の調整もできるため、状況に合わせてトリミングを実行可能です。
ぜひ当記事で紹介した方法を参考にしながら、動画編集のトリミングをはじめてみましょう。