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【2024】Unityでのシーン切り替え方法とは?設定方法を学ぼう

ゲームはただ遊びの部分を作るだけでなく、演出効果を実装することで、そのユーザビリティを高めたり、エンターテイメントコンテンツとしての品質を高めることができます。

この記事では、ゲーム開発においては欠かせない演出要素とも言えるシーン切り替えの仕組みや実装方法について、Unityを使って詳しく解説します。

Unityにおけるシーン切り替えとは

一般的に販売されているゲームを実際にプレイしてみると、幾つもの要素によってゲームが成立していることがわかります。スタート画面、ゲーム画面、ゲームクリア画面、ゲームオーバー画面などです。

これら一つ一つの画面表示は「シーン」と呼ばれ、プレイヤーが必要に応じて操作を行うための画面を提供したり、ゲームをプレイしたり、ゲーム側からプレイヤー側に必要な情報を伝えたりするのに役立ちます。

シーン切り替えとは、これらのシーンを状況に合わせて柔軟に切り替え、プレイ満足度を高めたり、プレイヤーを開発者の意図した通りに導いたりする上で活躍する機能です。

シーン切り替えで可能になること

unityの操作画面

シーン切り替えを実装することで、ゲームそのものの体験価値を高めることができます。

ただゲーム本編を遊べるだけでなく、スタート画面やクリア画面を提供することにより、ゲームクリア時の満足度を高めたり、ゲームに導入部分をもたらし、スムーズにゲーム本編に集中できるよう促せたりといった効果が得られます。

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Unityを使って複数シーンを切り替えるメリットとデメリット

Unityを使って複数シーンを切り替えることは、ゲーム開発者に対してメリットとデメリットの両方をもたらします。

シーン切り替え使用 シーン切り替え不使用
開発負担 やや大
共同作業
マシン負担 やや大

シーン切り替えのメリット

Unityを使ってシーン切り替えを実行するメリットは、ゲーム開発を円滑に行えるようになるという利点が挙げられます。ゲームのスタート画面、ゲームのプレイ画面、クリア画面と分けて作業を行うことで、開発プロセスを順序立てて進め、作業が煩雑化することを回避可能です。

特に複数人でUnityを使ってゲーム開発をしている場合、シーンごとに役割を分担し、完成したらそれぞれを統合するという形で作業が進められます。

シーン切り替えのデメリット

シーン切り替えを実装する際、懸念すべきデメリットとして別個にシーンを作成する手間がかかるということが挙げられます。シーンを切り替えることなく、一つのシーンで全ての工程を完結させて仕舞えば、シーン切り替えの作業が発生しなくなるからです。

高度なゲーム開発であればシーンを切り替えた方が作りやすいのは間違いありませんが、簡素なゲームであればわざわざシーンを切り替える必要はないかもしれません。

シーン切り替えをUnityで実装するプロセス

unityの操作画面

Unityを使ってシーン切り替えを実行する場合、以下のような手順で実装を進めます。

  1. シーンの作成
  2. シーンのプロジェクトへの登録
  3. シーン切り替えの設定
  4. シーン切り替えのためのボタン設定

まずは、本編とは別にシーンを作成します。シーンの切り替えは複数シーンが存在して初めて成立するので、本編とは違う目的のシーンを新しく作る、あるいは既存のシーンから分離する形で用意しましょう。

新規のシーンを作成したら、続いてシーンを本編のプロジェクトに登録します。いわゆるシーンの追加作業で、シーンをプロジェクトに登録することで、切り替え設定を施せます。

その後実際にシーンの切り替え設定を行い、シーン切り替えを実行するボタンを設定したら、Unityを使ったシーン切り替えは完了です。

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Unityを使ったシーンの作成方法

まずは、Unityを使ったシーンの新規作成方法を解説します。シーンを新たに追加作成する場合、立ち上げているプロジェクトの「Asset」を開き、そこから「Scene」を選択します。Sceneフォルダの空きスペースを右クリックして「Create」を開き「Scene」を選ぶと、追加シーンを作成することができます。

シーンにはそれぞれ名前をつけることができるので、シーンの役割ごとに名前をつけると良いでしょう。今回は「scene1」とします。タイトル画面であれば「title」、リザルト画面なら「result」といった具合に、それぞれのシーンがどんな意味を持っているのかに合わせて作成すると、開発時の混乱を最小限に抑えられます。

Unityで作成したシーンをプロジェクトに登録する方法

上記の手順で設定したシーンは、そのままでは切り替え設定を行うことができず、プロジェクトに登録を行う必要があります。追加シーンをプロジェクトに登録するためには、まず「File」を選択して「Build Settings」をクリックします。するとウインドウが表示されるので、そこにある「Scenes in Build」の中に先ほど作成したシーンをドラッグ&ドロップしましょう。

するとプロジェクト内にシーンが追加され、シーンを必要に応じて切り替えることができるようになります。

Unityでシーン切り替えを設定する方法

Unityプロジェクト内に複数のシーンを用意することができた後は、実際にシーン切り替えを行うための設定を進めます。シーンの切り替えを実行するためには、専用のスクリプトを用意する必要があります。

スクリプトを作成するには、まずAssetのシーン部分を右クリックして「Create」を選び「C# Script」をクリックします。するとスクリプトが作成されるので、名前を「scene1」とします。

スクリプト編集画面が表示されたら、以下のプログラムを記述しましょう。

using System.Collections;
using System.Collections.Generic;
using UnityEngine;
using UnityEngine.SceneManagement;
public class scene1 : MonoBehaviour
{
public void change_button()
 {
SceneManager.LoadScene(“after”);
}
}

記述が完了したらファイルを保存し、スクリプトは完成です。後はシーンにスクリプトが機能するための条件を設定することで、シーンを動作させることができます。

Unityでシーン切り替え操作を実行するボタンの設定方法

unityの操作画面

シーン切り替えの操作を行うための方法にはいくつか方法がありますが、ポピュラーなのはボタンを設定し、シーン切り替えを実行する方法です。

プロジェクト内にボタンを設置するには「GameObject」を選択し、そこから「UI」、そして「Button」をクリックしましょう。これでシーン上にボタンが設置されます。

ボタンを押すとシーンが切り替わる設計を実装するには、まず先ほど作成したスクリプトの「scene1」を選択して、設置しているボタンに対してドラッグ&ドロップを実行します。するとボタンの中にスクリプトが実装されるので、ボタンのインスペクタを表示し、スクリプトが適用されているかどうかを確認しましょう。

インスペクタにスクリプトが表示されたら、インスペクタにある「Click()」の+ボタンをクリックして表示される「◎」の横へボタンをドラッグ&ドロップします。

その後「No Function」をクリックして「scene1」から「change_button()」を選択すれば、ボタン入力によるシーン切り替えの仕組みは構築完了です。

プロジェクト画面上部にある再生ボタンをクリックの上、実際にボタンをクリックすることで画面が切り替わるか、一度試してみましょう。問題なくシーンが切り替えられるなら、実装は完了です。

Unityのシーン切り替えを実装する際のポイント

上記の通りの操作を行うと、特定条件を満たすことでシーンが切り替えられる仕組みを整備することができます。ただ、シーン切り替えを実装する際には、以下のポイントも押さえておくことで、よりシーン切り替えを効果的に運用することもできるでしょう。

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エフェクトを加える

シーンの切り替えに当たって、デフォルトの機能だけの場合、シーンの切り替えは機械的に行われるため、あまりユーザビリティに優れているものではありません。この際、フェードインやフェードアウトなどのエフェクトを追加するだけでも、シーン切り替えの雰囲気は大きく改善します。

エフェクトの実装には別途スクリプトを書く必要がありますが、質の高いシーン切り替えを実装したい場合は試して見ましょう。

シーン間でデータを共有する

ゲーム本編のスコアをゲームクリア画面のシーンに表示したいなどの場合は、シーン間でデータを共有するような仕組みを実装すると良いでしょう。SceneManagerと呼ばれる機能を使用すれば、シーン内のデータを取得し、別シーンに反映することができます。

全てのシーンを連動させて動作するゲームを作る際の、必須機能となるでしょう。

メモリ不足に対応する

シーンを複数作成して実装すると、極端にパフォーマンスが遅くなるメモリ不足の問題が生じることもあります。メモリ不足はゲームの体験や開発に深刻な影響を与えるため、対処の方法を知っておく必要がありますが、最も手っ取り早いのは使用していないアセットを削除するものです。

他にもメモリ不足の解消方法にはいくつかのアプローチがあります、必要に応じて、色々と対処法を分けられるように備えておくと良いでしょう。

Unityにおけるシーン切り替えのまとめ

この記事では、Unityにおけるシーン切り替えの方法や、シーン切り替えの活用ポイントについて解説しました。ゲームをコンテンツとして仕上げる上で、シーン切り替えを実装することは非常に重要です。また、複数人でゲーム開発を行う場合にも、シーンを分割して作業した方が効率的なため、シーン切り替えが重要になるでしょう。

上で紹介したノウハウやシーン切り替えをより有効活用するためのポイントを押さえ、有意義なゲーム開発をUnityで実現しましょう。

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