この記事では、VRの制作方法や必要な設備、手順などを解説、初めてでも失敗しないVR制作の注意点も制作段階別に紹介します。また、VR制作を専門企業に依頼する際のメリットやポイント、おすすめの制作会社もあわせてお伝えします。
VR制作を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
VRの制作とは
VR(Virtual Reality)は、仮想現実を意味し、コンピュータによって生成された仮想空間をあたかも自分がそこにいるかのように体験できる技術です。
VR制作とは、このVR空間を作り上げ、ユーザーに提供するまでの工程を指します。
VRと似てる他の単語についてはこちらの記事を参考にしてください。
VR制作は、主に以下の3つのステップで進められます。
企画・設計
どのようなVR体験を提供したいかを明確にし、必要な機能やコンテンツを設計します。
この段階でVRの導入により広告宣伝効果を強化したいや、ユーザビリティーを強化しサービスの提供をより円滑にするなどの明確な目的を設定することも重要になります。
制作
3Dモデルや360度映像、サウンドなどを制作し、VR空間を構築します。
一見、複雑で難しそうなプログラミングの知識が必要に感じる方も多いと思いますが、VR制作をより直感的な操作でおこなえるソフトやプラットフォームを利用することで専門的なプログラミングの知識を必要としないVR制作も可能です。
テスト・リリース
完成したVR空間をテストし、問題があれば修正してから、ユーザーに公開します。
以上がVR制作のおおまかな流れになります、次に具体的なVRの制作方法について解説していきます。
VRの制作方法
VR制作には、主に以下の3つの方法がありますので自分にあった制作方法を選ぶようにしてください。
- ゲームエンジンでVRを制作する方法
- VR制作ツールを使う
- VRの専門業者に依頼する
それぞれ詳しく解説していきます。
ゲームエンジンでVRを制作する方法
まず最初は、ゲームエンジンを使ってVRを制作する方法です。
UnityやUnreal Engineなどのゲームエンジンは、VRコンテンツ制作に特化した機能が豊富に用意されており、比較的簡単にVRコンテンツを構築できます。
メリットとしては、コストがほとんどかからないので気軽にVR制作を始めることが可能です。
その反面、ゲームエンジンの操作に慣れる必要があることは当然ながら、時間を要す割には目的のVRコンテンツやクオリティーを追求する場合難しく感じることも多いと言えます。
VR制作ツールを使う
2つ目に、VR制作ツールを使って制作する方法です。
VIVEPORTやSTYLYなどのVR制作ツールは、プログラミング知識がなくても直感的にVRコンテンツを制作できます。
最近では豊富なテンプレートや素材が用意されているVR制作ツールも多く、時間を短縮しながら低コストでVRコンテンツを制作できるようになりました。
無料や低価格で始めることもできますが、機能が制限されていることが多く、使用前に充分に確認するようにしてください。
また、テンプレートや素材に頼るため、自由度が低くなる可能性も否めません、オリジナリティの高いVRコンテンツを作成したい場合は、プログラミングの知識が必要となります。
特に、複雑なVRコンテンツの場合、パフォーマンスの低下やバグが発生することも多く報告されていますので発展途上のツールと考えてください。
VRの専門業者に依頼する
3つ目の方法は専門業者に依頼する制作方法です。
特に、高度なVRコンテンツを制作したい場合は、VR制作専門の業者に依頼する方法がおすすめです。
どういった目的でVRコンテンツを運用しどのような機能を実装するかなどの要望を詳細に検討して伝えるだけでハイクオリティーのVRコンテンツを制作してくれます。
専門業者の製作技術や実績によって、ある程度クオリティーは左右されますが、業者選びやコミュニケーションを強化することで目的のVRコンテンツを制作してくれるでしょう。
おすすめなVRの制作会社5選
VR制作を専門業者に依頼する場合、どこに依頼していいかわからないといった方も多いと思います。
ここでは、技術力や実績が豊富なおすすめのVR製作会社を5つ紹介します。
会社名 | 特徴 |
株式会社バンダイナムコエンターテインメント未来研究所 | VR研究会社 |
株式会社ドワンゴ | コンテンツ制作とともにVRも提供 |
株式会社電通 | コンテンツ制作とともにVRも提供 |
株式会社CINC | マーケティングと合わせてVRも提供 |
株式会社アクチュアル | 高度なVR制作を可能に |
①株式会社バンダイナムコエンターテインメント未来研究所
株式会社バンダイナムコエンターテインメント未来研究所は、バンダイナムコグループのVR研究開発拠点です。
ゲームやアニメなどのエンターテイメント性の高いVRコンテンツを制作しており、高品質なVRコンテンツを提供しています。
同社では、中小企業向けのVRコンテンツ制作サービスも提供中で、価格は案件によって異なりますが、比較的低価格で依頼できると定評があります。
②株式会社ドワンゴ
株式会社ドワンゴは、ニコニコ動画やニコニコ生放送などのサービスを運営するドワンゴのVR事業部です。
エンターテイメント、イベント、ライブ配信など、さまざまなVRコンテンツを制作しており、高品質なVR体験を提供しています。
バンダイナムコグループと同様、エンターテイメントに特化したVRコンテンツの制作にはおすすめといえるでしょう。
③株式会社電通
株式会社電通は、国内最大級の広告代理店である電通のVR事業部です。
広告、マーケティング、ブランディングなど、企業向けのVRソリューションを提供しており、高品質なVR体験を提供しています。
同社では、中小企業向けのVRコンテンツ制作サービスも提供しています。
④株式会社CINC
株式会社CINCは、マーケティング支援事業を手掛けるCINCのVR事業部です。
研修、展示会、顧客体験など、ビジネス向けのVRコンテンツを制作しており、高品質なVRコンテンツを制作できます。
⑤株式会社アクチュアル
株式会社アクチュアルは、高度な3DCG技術と豊富な制作実績を誇ります。
エンターテイメント、教育、医療など幅広い分野のVRコンテンツを制作。
特に医療の分野では目覚ましい発展を遂げているVR分野ですが、高度な技術が不可欠な分野といえるでしょう。
以上がおすすめのVRコンテンツ製作会社5選です、これからVRコンテンツ制作をお考えの方はぜひ参考にしてみてください。
VRを制作する時の注意点
VRは比較的新しい技術です。そのため、VR制作ならではの注意点があります。
ここでは、企画段階、制作段階、運用段階に分けてVRコンテンツ制作ならではの注意点について解説します。
特に初めてVR制作に携わる方は以下の注意点を意識することでVR制作の失敗が起こりにくくなりますのでぜひ参考にしてください。
企画段階
企画段階は特にVRコンテンツの目的とターゲットユーザーを明確にし、それを満たすVRコンテンツにかかる予算を決めることが重要です。
この段階でVR制作の成功するかしないかが分かれるといっても過言ではありません。
VRコンテンツの目的を明確にすることは、VRコンテンツを届けたいターゲットユーザーを具体化し、より効果的なコンテンツをイメージすることで自然に決まるでしょう。
単に面白いだけではなく、ユーザーに何かを学ばせたり、行動を促したりする目的を持つことが望ましいといえます。
制作段階
制作段階においてはVRコンテンツに関して言えば、VR酔いを優先的に考慮する必要があります。
主な対策としましては、画面の揺れや動きを適切に設定することです。
一般的にはフレームレートと視野角を適正な数値に設定することでVR酔いが起きにくくできます。
VR酔いを考慮しつつ、パフォーマンスと操作性を意識した制作も重要です。
複雑な3Dモデルやエフェクトを多用するとパフォーマンスが低下し使いにくいコンテンツになる傾向がありますので特に注意してください。
操作性に関しては、ユーザーが直感的な操作が出来るユーザーインターフェースを実装することが好ましいでしょう。
運用段階
VRコンテンツが完成したらいよいよ運用です。
この運用段階も、VRコンテンツならではの注意点があります。
VRコンテンツを多くの人に知ってもらえるようにPR活動は重要な要素ですが、VRコンテンツの場合はそれと同時にサポート体制を強化することも重要です。
ユーザーから問い合わせやクレームがあった場合に迅速に対応できる体制を整える必要がありますし、コンテンツの不具合やバグに対する適切な処置が提供できる体制を整えておきましょう。
VR技術は日々進化しているため、アップデートを定期的におこなうことも効果的といえるでしょう。
以上がVRを制作するときのそれぞれの段階の注意点になります。
全体の注意点としましては、VRコンテンツは現実との区別がつきにくい性質があるため倫理道徳の面でも注意を払う必要があり、暴力的、性的な表現は避けるように心がけてください。
VRの制作についてまとめ
VR制作は、高度な技術と知識が必要となる一方で、大きな可能性を秘めた分野です。
上記の情報を参考に、自分に合った方法や制作会社を見つけて、VRコンテンツ制作に取り組んでみてください。
今回の記事でも取り上げましたが、VR制作には自分で制作する方法とVR製作会社に依頼する方法とに別れます。
それぞれメリットデメリットはありますが、いづれにせよ、まずはどのようなVRコンテンツを制作したいのかを明確にすることが第一歩です。
形にしたいVRコンテンツの明確なイメージが決まれば、それを制作する方法を決めるだけです。
ぜひ今回の記事を参考に、VRコンテンツの制作を成功させていただければと思います。