ゲーム開発において、スキルの証明となる資格を取得することは、就職やキャリアアップにおいて大きな強みとなります。
本記事では、Unityの資格「Unity認定試験」の概要や取得するメリット、試験の難易度などについて解説します。
また、試験に向けた学習方法についても紹介するので、これから資格取得を目指す方はぜひ参考にしてください。
Unityとは
Unityは、ゲームエンジンと呼ばれる開発環境の一つで、主にゲームやインタラクティブコンテンツの開発に利用されます。
直感的な操作が可能なユーザーインターフェースによって、多くの開発者に支持されているのが特徴です。
Unityを活用すると、さまざまな種類のコンテンツを開発できます。下記に代表的な用途をまとめました。
用途 | 説明 |
ゲーム開発 | 2D・3Dのゲームを制作可能 |
XRコンテンツの開発 | 仮想現実(VR)や拡張現実(AR)向けアプリの開発 |
建築・インテリア設計 | 3Dモデルを使った建築設計・インテリアデザイン |
医療・教育分野 | 手術トレーニングや教育用コンテンツの開発 |
シミュレーション | 物理演算を活用したシミュレーション作成 |
映像制作 | アニメーションやCGを作成し、映像作品を制作 |
メタバース開発 | 仮想空間を作成し、ユーザー同士が交流できる環境を構築 |
Unityはゲーム開発だけでなく、エンタメ・産業・教育など多方面で活用されています。
開発初心者でも使いやすく、幅広いジャンルのコンテンツを作成できるのが魅力です。
Unity資格「Unity認定試験」とは?
引用:Unity
Unity認定試験は、Unityの開発を手掛けているアメリカのUnity Technologiesが運営する、Unityのスキルを証明するための資格試験です。
試験に合格することで、Unityを使ったゲーム開発やアプリケーション作成の能力を公式に証明できます。
試験には、プログラマーやアーティスト、VR開発者など、さまざまな役職に対応するコースがあり、各レベルに応じたスキルが求められます。
Unity認定試験に合格するには、Unityの基本操作をしっかりマスターしておくことが大切です。
例えば、下記のようにオブジェクトにRigidbodyを付与する方法などが試験で出題される可能性があります。
- 対象のオブジェクトを選択する
- Inspectorウィンドウの「Add Component」ボタンをクリックする
- 「Rigidbody」と検索して、オブジェクトにRigidbodyを付与する
Rigidbodyを使用するとオブジェクトに物理演算が適用されます。これにより、上からオブジェクトを落とすと床まで落下するような動きを実現できます。
このように、実務でも使うようなスキルは確実に押さえておきましょう。
Unityの資格を取得するメリットは?
Unityの資格を取得することには、下記のようなメリットがあります。
- 就職や転職に活かせる
- キャリアアップにつながる
- 自信がつく
これらの、Unityの資格を取得するメリットについて確認していきましょう。
メリット①就職や転職に活かせる
Unity認定試験の資格を取得することで、ゲーム業界やXR関連の企業への就職・転職に有利になります。Unityはゲーム開発のみならず、建築やシミュレーション、映像制作など幅広い分野で活用されているため、資格を持っていることで、目指せる分野が広がります。
特に、未経験者や実務経験の少ない方にとっては、ポートフォリオとあわせて資格をアピールすることで、採用担当者に対してスキルを示しやすくなるでしょう。
メリット②キャリアアップにつながる
Unityの資格を取得することで、キャリアアップにつながります。スキルを客観的に証明できるため、社内での昇進や昇給に役立ちます。
また、フリーランスとして活動する場合は、案件の獲得や、クライアントからの信頼獲得にもつながります。
将来的により高いスキルを身につけ、さらに価値のあるキャリアを築きたいと考えているのであれば、Unityの資格取得を検討してみるのがおすすめです。
資格を持つことで、業界内での信頼度が向上し、スキルに見合ったより良い待遇や仕事のチャンスを得られるでしょう。
メリット③自信がつく
資格を取得したという事実は、自分の努力が形になった証拠でもあるため、今後の学習やプロジェクトにも自信を持って取り組めるようになります。
特に、未経験者や独学でUnityを学んでいる方にとっては、大きなモチベーションの向上につながるでしょう。
取得した資格そのものだけでなく、その過程で得た知識や経験が、今後のキャリアに大きく役立つことを実感できるのも、資格取得の大きなメリットの一つです。
Unity資格「Unity認定試験」の種類と難易度
Unity認定試験には、下記4つの種類があります。
種類 | 難易度 | 向いている人 | 学習時間 |
認定ユーザー | 入門レベル | Unity初心者や学習を始めたばかりの人 | 約200時間 |
認定アソシエイト | 中級レベル | 基礎からステップアップしたい人 | 約200時間 |
認定プロフェッショナル | 上級レベル | Unityの実務を数年経験した人 | 約150時間 |
認定エキスパート | 最上級レベル | 5年以上の実務経験のある人 | 300時間以上 |
これらの種類で受けられる科目や難易度について見ていきましょう。
種類①認定ユーザー
認定ユーザーは、Unityの基本的な操作や機能の理解を問う入門レベルの試験です。プログラマー、アーティスト、VR開発者の3分野に分かれており、それぞれの基礎スキルを測定します。
難易度は一番低く、Unity初心者や学習を始めたばかりの方に最適です。そのため、初めてUnityの資格取得を目指す方におすすめの試験です。
種類②認定アソシエイト
認定アソシエイトは、Unityでプロジェクトの開発経験がある人を対象とする中級レベルの試験です。ゲーム開発者、プログラマー、アーティストの3種類があり、Unityの主要機能を活用して一つのプロジェクトを構築する力が求められます。
基本だけでなく、実践的な知識も必要なため、日常的にUnityを使っている方や、プロを目指す方に向いています。難易度は中程度で、基礎をマスターしたうえでのステップアップに適した資格です。
種類③認定プロフェッショナル
認定プロフェッショナルは、Unityを使用してプロの現場で活躍している開発者を対象とした上級レベルの試験です。種類はプログラマーとアーティストの2つで、より専門的かつ高度なスキルが求められます。
実務経験を積んだうえで受験することが望ましく、業界での信頼性やスキル証明として大きな価値を持つ資格です。Unityの実務を数年経験した人におすすめです。
種類④認定エキスパート
認定エキスパートは、Unity認定試験の中で一番難易度が高い試験です。分野はプログラマーのみで、5年以上の実務経験のある方を対象としています。
専門性と実践力が求められるため、開発現場で豊富な経験を持つエンジニアや、リーダー的役割を担っている人に適した資格です。
業界内での信頼をさらに高めたい方におすすめです。
Unity資格「Unity認定試験」の受験料
Unity資格「Unity認定試験」の受験料は、試験の難易度に応じて異なります。受験料は34,055円からとなっており、決して安くはありません。
そのため、準備不足のまま受験すると、合格できず再受験が必要になり、さらに費用がかかってしまいます。
受験費用を無駄にしないよう、事前に十分な学習をしてきましょう。
Unity資格「Unity認定試験」の学習方法
Unity資格であるUnity認定試験対策としておすすめの学習方法は、下記のとおりです。
- 書籍を利用する
- Unityの公式チュートリアルを利用する
- セミナーを利用する
これらの学習方法から、自分に合ったやり方を探してみましょう。
学習方法①書籍を利用する
認定試験の学習には、書籍を活用するのが効果的です。書籍では、低コストでUnityの基本操作から応用技術までを幅広く学べます。
特に、書籍を利用することで、自分のペースで進められるため、時間をかけてしっかりと理解を深められます。
書籍には、初心者向けの入門書から上級者向けの技術解説書まで、さまざまな種類があり、自分のレベルに合った書籍を選ぶことが大切です。
また、Unityを学べるおすすめの書籍については下記の記事で紹介しています。書籍の選び方や、書籍で学習するメリットについても解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。
学習方法②Unityの公式チュートリアルを利用する
Unityの公式サイトでは、初心者から上級者まで幅広く対応したチュートリアルが提供されています。
これらのチュートリアルでは、Unityの基本操作から応用技術まで、実際の開発プロセスを学びながら習得できるため、試験対策としても有効です。
試験に必要な知識だけでなく、実際のゲーム開発に役立つスキルも身につけられるため、試験合格後の実務にも直結する学習方法といえるでしょう。
また、Unityのインターフェースや基本操作について知りたい方は、下記の記事を参考にしてみてください。
Unityの基礎を重点的に確認できるため、学習に役立つでしょう。
学習方法③セミナーを利用する
短期間で効率的に学習したい場合は、Unityのセミナーを活用するのがおすすめです。特に、Unity基礎セミナーでは、Unityの基礎を重点的に学べるため、Unity認定試験の試験対策としても有効です。
特に、講師による直接指導が受けられる点は、セミナーならではのメリットといえます。カリキュラムでは、実際にゲームキャラクターやRPGの作成を行うため、ゲーム開発に必須のスキルを身につけられるでしょう。
さらに、スクリプトの基礎にも触れるため、学習を通じてプログラミングの知識も得られます。気になる方は、ぜひ公式ホームページから詳細をチェックしてみてください。
セミナー名 | Unity基礎セミナー |
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運営元 | ProSkilll(プロスキル) |
価格(税込) | 27,500円〜 |
開催期間 | 2日間 |
受講形式 | 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング |
Unityの資格についてのまとめ
今回は、Unityの資格「Unity認定試験」の概要について紹介しました。Unity認定試験は、Unity Technologiesが運営する資格試験であり、Unityを用いたゲーム開発やアプリケーション制作のスキルを証明するものです。
試験には複数の種類があり、初心者向けの「認定ユーザー」から、プロフェッショナル向けの「認定エキスパート」まで、レベルに応じた資格を取得できます。
また、Unityの資格を取得することで、就職や転職の際にスキルの証明となり、キャリアアップにも役立ちます。ただし、受験料は決して安くはないため、事前にしっかりと学習し、試験対策を行うことが大切です。
これからUnityを本格的に学び、スキルを証明したい方は、ぜひUnity認定試験の取得を検討してみてください。
