ゲームの世界観を演出するうえで、フォント選びは重要な要素の一つです。しかし、具体的にどのフォントがよいのかと悩むことも多いでしょう。
本記事では、ゲーム開発におすすめの筆文字フォントを6つ厳選して紹介します。また、選び方のポイントや、無料でダウンロードできるサイトもあわせて解説するので、ゲーム開発に取り組んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
筆文字フォントとは
筆文字フォントとは、筆で書かれた文字をベースに整えられた書体のことです。手書きならではの柔らかさや力強さを表現できるため、伝統的な印象や和風の雰囲気を演出したいときに適しています。
ポスターや広告、年賀状など、手書き感や温かみを出したいデザインに幅広く活用されています。
ゲーム開発における筆文字フォントの選び方
ゲーム開発で筆文字フォントを使いたい場合は、以下を意識することが大切です。
- ゲームの雰囲気に合っているか
- 商用利用ができるか
- 必要な文字が使用できるか
これらの選び方について見ていきましょう。
①ゲームの雰囲気に合っているか
同じ筆文字でも、フォントによって印象は大きく異なります。ゲームによって筆の勢いのあるフォントが合う場合があれば、丸みを帯びたフォントが合う場合もあります。
作品全体の世界観に合わせてフォントを選ぶことで、統一感や没入感を高められるでしょう。
②商用利用ができるか
ゲーム開発でフォントを使用する際は、商用利用が可能かどうかを必ず確認しましょう。フォントによっては、無料であっても個人利用のみ可のものや、販売物への利用が制限されているものがあります。
後にトラブルとならないためにも、商用利用が明確化されているフォントを選ぶことが大切です。
③必要な文字が使用できるか
筆文字フォントの中には、特定の漢字が含まれていないものもあります。そのため、ゲーム内で使用するテキストに必要な文字がフォントに収録されているかの確認が必要です。
収録文字が少ないフォントを使用すると、後から修正作業が発生したり、別フォントとの併用でデザインバランスが崩れたりする恐れがあります。開発初期の段階で対応文字を確認し、デザイン性と実用性の両立ができるフォントを選ぶようにしましょう。
また、ゲーム開発を効率的に行うには、ゲームエンジンの選択が重要です。以下の記事では、無料で使えるゲームエンジンであるUnityの特徴や価格などについて解説しています。ぜひこちらもあわせてご覧ください。
ゲーム開発におすすめの筆文字フォント6選
ゲーム開発に使えるおすすめの筆文字フォントは以下の6つです。
| フォント名 | 特徴 |
| 衡山毛筆 |
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| 花鳥風月 |
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| 闘龍書体 |
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| Yuji Boku |
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| 黒龍爽 |
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| HOT-白舟行書教漢 |
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これらのフォントの特徴について見ていきましょう。
①衡山毛筆
衡山毛筆（こうざんもうひつ）は、書家・青柳衡山氏が手掛けた筆文字フォントです。力強く勢いのある筆跡が特徴で、重厚感のあるタイトルや和風ゲームのロゴなどに適しています。
また、約13,000字もの漢字に対応している点も魅力です。可読性が高く、紙面でもバランスよく使用できます。
②花鳥風月
花鳥風月は、柔らかく丸みのある筆致が特徴の筆文字フォントです。筆文字でありながらも堅苦しさはありません。
特に、温かみや上品さを演出したい場面に最適です。また、文字間をやや広めに設定すると、よりゆったりとした印象を与えられます。
③闘龍書体
闘龍書体は、アニメ「鬼滅の刃」にも使用されている筆文字フォントです。龍が闘っているような力強さを感じられるデザインが特徴的です。
荒々しさがありながら、可読性にも優れているため、商品パッケージや飲食店のメニューなどにも使われています。
④Yuji Boku
Yuji Bokuは、書家・片岡佑之氏の手書き文字がベースになった筆文字フォントです。力強い筆致の漢字と柔らかく丸みのある文字が調和しており、親しみやすさや温かみを表現できます。
伝統的な筆文字の魅力を保ちながらも、個性を演出したい場合におすすめです。
⑤黒龍爽
黒龍爽は、書体「黒龍」をもとに、かすれを抑えてシンプルに仕上げた筆文字フォントです。太い線と細い線のコントラストが際立ち、力強くダイナミックな印象を与えます。
荒々しさの中にも整った美しさがあり、アクションゲームや戦国風のタイトルデザインなどに最適です。
⑥HOT-白舟行書教漢
白舟行書教漢は、滑らかでシャープな筆致が特徴の筆文字フォントです。流れるような線が上品な印象を与え、高級感や落ち着いた雰囲気を演出したいデザインに適しています。
可読性が高く汎用性にも優れているため、幅広い用途で活用できます。
筆文字の素材をダウンロードできるサイト
筆文字の素材は、以下のようなサイトからダウンロードできます。
- Google Fonts
- brushstock
- カリ蔵
- 水扇
- 筆じぃ
これらのサイトの特徴について見ていきましょう。
①Google Fonts
引用：Google Fonts
Google Fontsは、Googleが提供する無料のWebフォントサービスです。Google Fontsからフォントをダウンロードすることで、さまざまなソフトでフォントを反映させられます。
また、パソコンの環境に依存しないWebフォントのため、常に同じ見た目で表示できるのも魅力です。
②brushstock
引用：brushstock
brushstock（ブラッシュストック）は、書家が毛筆で書いた文字をダウンロードできる無料の素材サイトです。素材の数は19,000点以上と、幅広い選択肢があります。
また、会員登録不要で利用できる手軽さも魅力の一つです。
③カリ蔵
引用：カリ蔵
カリ蔵は、カリグラフィーや手書き風の筆文字フォントを提供する素材サイトです。素材は、サイズやカラーをカスタマイズしてからダウンロードできます。
また、JPEG、PNG、SVG、AIと、さまざまなフォーマットから選べるのも特徴です。
④水扇
引用：水扇
水扇は、プロの書道家によって書かれた文字をダウンロードできる筆文字素材です。流れるような筆致が特徴で、優雅さや動きのあるデザインを演出したいときに適しています。
年賀状やロゴ、チラシなど、さまざまな用途で使用できます。
⑤筆じぃ
引用：筆じぃ
筆じぃは、筆文字や手書き風フォントをそろえた素材サイトです。商用利用が可能で、クレジット表記や使用許可も必要ありません。
手軽に筆文字を取り入れたいデザイナーやゲーム開発者にとって、使い勝手のよいサイトといえるでしょう。
Unityで筆文字フォントを適用させる方法
ゲーム開発を行っている方のなかには、無料のゲームエンジンであるUnityを使っている方も多いでしょう。しかし、Unityで筆文字フォントを使うには、少し手間がかかります。
ここでは、実際にUnityで筆文字フォントを反映させる方法について見ていきます。
また、Unityに触れたことのない方や、まだ十分に扱えていないという方は、以下の記事を参考にしてください。Unity初心者向けにインストール方法や基本操作について解説しています。
①Google Fontsから筆文字フォントをダウンロードする
まずは、使用したい筆文字フォントをダウンロードします。Google Fontsにアクセスし、検索窓に目的のフォント名を入力して検索をかけましょう。
使用したいフォントを選んだら、右上にある「Get font」をクリックします。
「Download all」をクリックするとフォントデータがzip形式でダウンロードされるため、ファイルを解凍しておきます。
中にある「.ttf」ファイルがUnityで使用するフォントデータです。
②Unityに筆文字フォントをインポートする
次に、ダウンロードしたフォントファイルをUnityに読み込みます。解凍したフォルダ内の「.ttf」ファイルを、UnityのProjectウィンドウにドラッグ＆ドロップしてインポートしましょう。
③フォントアセットを作成する
TextMeshProで筆文字フォントを正しく表示させるには、フォントアセットを作成する必要があります。画面上部のメニューにある「Window」の「TextMeshPro」から「Font Asset Creator」を選択してください。
ウィンドウが立ち上がったら、「Import TMP Essentials」をクリックして閉じましょう。
続いて、「Source Font File」に最初にダウンロードした.ttfファイルを選択して反映させます。
次に、「Character Set」を「Custom Characters」に変更したら、「Custom Character List」に使用する日本語の文字コードを貼り付けます。文字コードは、インターネット上から日本語フォント用のコードデータをダウンロードして使用してください。
貼り付けが完了したら「Generate Font Atlas」をクリックし、最後に「Save」ボタンで保存すればフォントアセットの作成は完了です。
④フォントが反映されているか確認する
最後に、作成したフォントが正しく反映されているかを確認します。
Hierarchyウィンドウで右クリックし、「UI」から「Text – TextMeshPro」を選択します。「Font Asset」を先ほど作成したフォントアセットに変更しましょう。
入力欄に文字を入力すると、ビューに筆文字フォントでテキストが表示されているのを確認できます。
また、Unityを使ったゲーム制作スキルを効率的に学びたい方は、Unity基礎セミナーをチェックしてみてください。セミナーでは、Unityで3D背景やキャラクターを作成したり、スクリプトを使ってサイコロゲームを作ったりする方法を学べます。
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筆文字フォントについてのまとめ
今回は、ゲーム開発におすすめの筆文字フォントについて紹介しました。フォントは、ゲームの世界観を印象づけるうえで欠かせない要素です。
フォントによって力強さや柔らかさなどが異なり、作品の雰囲気を大きく左右します。適切な筆文字フォントを活用すれば、より魅力的かつ印象的なゲームを作成できるでしょう。
