「Photoshopって機能が多すぎて、どこから覚えればいいのか分からない」と感じたことはありませんか?しかし、Photoshopの基本的な機能をいくつか覚えるだけで、作業のスピードも仕上がりの質もグッと上がります。
今回は、Photoshopの機能の中でも「これは使える」と感じた便利な機能を30個厳選してご紹介します。
Photoshopとは
Photoshopとは、写真の加工や合成、グラフィックのデザインなど、さまざまな画像編集ができるAdobe社のソフトウェアのことです。プロのデザイナーから初心者まで、幅広く支持されており、さまざまな制作現場で活用されています。
PhotoshopとIllustratorとの違い
「PhotoshopとIllustrator、どう違うの?」と疑問に思ったことがある方も多いかもしれません。Photoshopは写真を触って仕上げる感覚で使うツールです。一方、Illustratorは図形や文字を組み立ててデザインするツール。
似たように見える場面もありますが、目的や表現によって適したソフトは異なります。
項目 | Photoshop | Illustrator |
主な用途 | 写真の補正・加工、合成、画像編集全般 | ロゴ、アイコン、チラシなどの図形 レイアウト制作 |
画像形式 | ラスター形式(ピクセルベース) | ベクター形式(数値ベース) |
操作イメージ | 写真を塗る・削る・重ねるイメージ | 図形を組み合わせる・配置するイメージ |
PhotoshopとIllustratorはどちらもAdobe製品なので連携もスムーズ。両方の基礎を押さえることで、デザインの幅はグンと広がります。
実践に特化したセミナーで学べば、Illustratorが初めてでも安心して取り組めるでしょう。
セミナー名 | Illustrator基礎セミナー |
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運営元 | GETT Proskill(ゲット プロスキル) |
価格(税込) | 27,500円〜 |
開催期間 | 2日間 |
受講形式 | 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング |
便利なPhotoshop機能30選
Photoshopには、日々の作業をスムーズにしてくれる便利な機能がたくさんあります。でも、すべてを把握するのはなかなか大変。
ここでは、「これ知ってると助かる!」という定番から、最近注目されているAI搭載機能まで、実用性の高いツールを厳選して30個ご紹介します。
Photoshopの機能名 | 主な用途・ポイント |
1.レイヤーとマスク | 非破壊編集・部分表示で柔軟な編集 |
2.調整レイヤーとトーンカーブ | 明るさや色調をコントロール |
3.クイック選択とペン機能 | 被写体の切り抜き・細かい範囲指定 |
4.スマートオブジェクト | 元画像を壊さずに編集 |
5.アクション | 一連の操作を記録して自動化 |
6.バッチ処理 | 複数画像を一括で処理 |
7.整列・分布機能 | 要素を綺麗に配置 |
8.レイヤースタイル | ドロップシャドウやグラデなど |
9.描画モード | 画像の合成表現 |
10.フィルターギャラリー | 各種効果を一覧から適用 |
11.グラデーションマップ | 雰囲気ある色表現を一発作成 |
12.生成AI | 範囲指定から背景や要素をAIで自動生成 |
13.コンテンツに応じた塗りつぶし | 背景の自然な補完・不要物除去 |
14.自動被写体選択 | ワンクリックで人物・物体を認識・選択 |
15.AIノイズ除去 | 低画質写真もクリアに補正 |
16.文字機能とカスタムフォント | タイポグラフィやロゴ制作 |
17.カーブ文字(パス上文字機能) | 曲線や円に沿ったレイアウト |
18.文字のレイヤースタイル | 文字に影や光彩などの視覚効果 |
19.ベクターデータ書き出し | ロゴ用途に最適な形式 |
20.切り抜き&サイズ調整 | 投稿先に応じたアスペクト比 |
21.トリミング&角丸加工 | スマホ映えする写真にアレンジ |
22.Web用書き出し | 軽量&高画質な画像出力 |
23.透過PNG書き出し | 背景なし画像・アイコン制作 |
24.ヒストリーパネル | 操作履歴を追って柔軟に戻せる |
25.ワークスペースのカスタマイズ | よく使う機能だけで快適な作業環境に |
26.スーパー解像度 | 低解像度画像を高精細に引き伸ばす |
27.オブジェクト選択機能 | 複雑な形状でも高精度に選択 |
28.カラールックアップ(LUT) | プリセットで雰囲気のある色調に一発変換 |
29.プリセット&ワークスペース保存 | よく使う設定を登録して時短に |
30.シェイプ機能 | ロゴやアイコンなどの図形作成 |
まず押さえたい基本機能
ここでは、初心者でもすぐに使いこなせる定番ツールをピックアップしました。
1.レイヤーとマスク機能
レイヤーは画像編集の土台を支える考え方で、背景と文字、人物とエフェクトを分けて編集できるため、修正や微調整が簡単です。マスクは、画像の一部を見せたり隠したりする機能です。
2.調整レイヤーとトーンカーブ


写真の明るさやコントラストを調整する際、元画像を直接いじるのは避けたいところ。そこで便利なのがPhotoshopの調整レイヤーです。
また、トーンカーブは光のグラデーションを細かくコントロールできる優秀な機能です。
3.クイック選択とペン機能


「ここだけ色を変えたい」「人物だけ切り抜きたい」というときに活躍するのがPhotoshopのクイック選択です。ざっくりな範囲を自動で判別してくれます。
一方、細部まで丁寧に選びたいときはペン機能が活躍します。
便利な時短・自動化機能
作業時間を短縮できる機能に出会うと、もっと早く知りたかったと感じることがあります。Photoshopには、そんなかゆいところに手が届く便利機能がいくつもあるのです。
4.スマートオブジェクト
画像や文字をそのままの状態で加工できるスマートオブジェクトは、元データを壊さず編集できるため、繰り返し調整する場面にピッタリ。
地味ですが、作業効率と柔軟性が一気に上がります。
5.アクション
毎回同じ操作を何十回も繰り返している、という人はPhotoshopのアクション機能をぜひ使ってみてください。アクション機能は自分の操作を記録して、ワンクリックで再生可能。
大量の画像を処理するときに感動します。
6.バッチ処理
フォルダ内の画像をまとめて処理したいときは、バッチ処理が便利。指定したアクションをすべての画像に適用できるため、Web制作やEC商品画像の作成など、効率が求められる現場で重宝されています。
7.整列・分布機能
オブジェクトが微妙にズレて見えるというとき、手作業で直すのは面倒です。整列・分布機能は、複数の要素を基準にきれいに揃えてくれるため、レイアウトに自信がないPhotoshop初心者でも安心して使えます。
映える演出機能
ちょっとしたひと手間で、写真や画像がグッと魅力的になることがあります。ここでは、Photoshopならではの見栄えがアップする機能を紹介します。
8.レイヤースタイル


ドロップシャドウやグラデーション、光彩などを簡単に適用できるレイヤースタイル。Photoshop初心者でも直感的に操作できるうえ、クリックだけで一気にプロっぽい表現が完成します。
9.描画モード


乗算やスクリーンなどの描画モードを使えば、画像の重ね方を自在に調整できます。微妙なニュアンスを加えるには欠かせないPhotoshopの機能です。
10.フィルターギャラリー
ぼかしやノイズ、エッジ強調などのエフェクトを一覧で確認できるフィルターギャラリーは、画像加工に慣れていない人の強い味方です。
プレビューを見ながら効果を選べるため、失敗も少なく自分好みの雰囲気に仕上げやすくなります。
11.グラデーションマップ


写真の雰囲気を一気に変えたいときは、グラデーションマップがおすすめ。暗部と明部に好きな色を割り当てられるため、ワンパターンになりがちな加工から脱却できるPhotoshopの機能です。
最新AI搭載機能
PhotoshopではAIが画像処理を自動化してくれる場面が増え、作業の概念そのものが変わりつつあります。ここでは、特に注目したいAI系のPhotoshop機能を紹介します。
12.生成AI(ジェネレーティブ塗りつぶし)
ジェネレーティブ塗りつぶしは、選択範囲に対してAIが背景や要素を自動生成してくれる驚きの機能。背景の拡張や不要物の削除、被写体の追加などがワンクリックで完了します。
13.コンテンツに応じた塗りつぶし
コンテンツに応じた塗りつぶしも、今ではかなりの精度に。画像の不要な部分を塗りつぶすだけで、まるで最初からなかったかのように背景が補完されます。
14.自動被写体選択
以前は面倒だった人物や動物の切り抜きも、被写体を選択ボタンひとつで解決。AIが画像内の主な被写体を自動で認識し、きれいに選択してくれます。
15.AIノイズ除去
AIを使ったノイズ除去機能は、暗い写真や古い画像でもクリアに見せることが可能です。Lightroomとの連携でさらに精密な調整もでき、Photoshop編集の幅がグッと広がります。
文字・ロゴデザイン機能
画像だけでなく、文字の見せ方もデザインの質を左右します。Photoshopはロゴ作成やタイポグラフィにも強く、自由度の高い表現が可能です。
16.文字機能とカスタムフォント


「T」のマークの文字機能では、テキストの入力からフォント変更、行間調整まで細かくコントロールできます。さらに、Adobe Fontsと連携すれば、数千種類のフォントを無料で使用可能です。
17.カーブ文字


カーブ文字(パス上文字機能)は、円形ロゴや装飾的なタイトル文字を作る際に、曲線に沿って文字を配置できる機能。Photoshopに慣れてきた中級者が、次の一歩を踏み出すための機能といえます。
18.文字のレイヤースタイル
先述のレイヤースタイルは、文字との相性も抜群。シャドウやグラデーション、立体風の加工を加えることで、文字に存在感を持たせることができます。
19.ベクターデータとしての書き出し
Photoshopは元々ラスター形式ですが、ベクター形式で書き出すことも可能。ベクター形式で書き出せば、そのまま印刷物やWeb制作にも柔軟に対応できます。
Illustratorに頼らずとも、Photoshopだけで完結できるケースも増えています。
Web・SNS向け画像加工&書き出し機能
「写真は撮ったけど、SNSに載せるにはちょっと地味かも」そんなとき、Photoshopの画像加工機能が頼りになります。ここでは見せるための実用的なPhotoshopの機能を紹介します。
20.切り抜き&サイズ調整
Instagram用の正方形など、投稿先に応じたサイズ調整は見栄えに直結します。Photoshopの切り抜き機能を使えば、画角や構図も微調整しやすいため、パッと見で伝わるビジュアルが作れます。
Photoshopで画像サイズを変更する方法については、以下の記事で詳しくご紹介しています。
21.トリミング&角丸


トリミングで不要な余白を除けば、伝えたい要素だけがクローズアップされます。さらに角丸加工を加えるだけで、印象はグッと柔らかくなります。
22.Web用書き出し
画質を落とさずファイルサイズを小さくしたいという要望に応えるのが、Web用に保存するPhotoshopの機能。JPEGやPNG形式で、解像度・圧縮率などを細かく設定できます。
23.透過PNGの書き出し
背景を透明にして保存したいときは、透過PNGでの書き出しが基本。Photoshopなら、マスクや選択範囲との連携で自然な仕上がりが可能です。
便利な拡張&補助機能
Photoshopは基本機能だけでなく、かゆいところに手が届く補助的な機能も豊富です。作業環境を整えたり、効率を高めたりするうえで意外と重要なPhotoshopの機能をご紹介します。
24.ヒストリーパネルとスナップショット
作業中に「さっきの状態に戻りたい」と思った経験はありませんか?ヒストリーパネルを使えば、複数段階前の状態にも一瞬で戻れます。
さらにスナップショットを活用すれば、一時保存的に途中経過を記録できるので、試行錯誤しながらも安心して作業できます。
25.ワークスペースのカスタマイズ
ワークスペースのカスタマイズは、よく使うPhotoshopの機能だけを表示し、使わないものは非表示に。自分の作業スタイルに合わせてレイアウトを整えるだけで、驚くほど快適になります。
応用機能
ここからは、Photoshopをさらに深く使いこなしたい方に向けた応用機能をご紹介します。慣れてきたら、ぜひ取り入れてみてください。
26. スーパー解像度(高解像度変換)
スーパー解像度は、低解像度の画像をより精細に拡大できる機能。Adobe Camera Raw(ACR)経由で利用可能で、AIが細部を補完してくれるため、大きなポスター印刷やトリミング後の引き伸ばしにも耐えられる仕上がりになります。
27. オブジェクト選択機能
細かい切り抜きに便利なオブジェクト選択機能は、AIが対象物の輪郭を賢く認識してくれるため、髪の毛や複雑な形状でも比較的きれいに選択できます。「人物だけ選びたい」「商品だけ抜き出したい」といった場面で重宝します。
クイック選択よりも精度を求めるときにおすすめです。
28. カラールックアップ(LUT適用)
映画のような色味に一発で変えたいなら、カラールックアップ(LUT)を活用しましょう。プリセットから雰囲気のある色調を選ぶだけで、写真の印象をガラリと変えることができます。
29. プリセット&ワークスペース保存
Photoshopには、ブラシ・アクション・カラー・ショートカットなど、よく使う設定をプリセットとして保存できます。自分好みのパネル配置や機能の構成を保存しておけば、作業効率がグッと上がります。
30. シェイプ機能とベクター描画
ロゴやアイコンなどを制作する際に活躍するのがシェイプ機能。ベクター形式で美しいラインを保ったまま描画することも可能です。
Photoshopの図形作成は、初心者でも扱いやすい点が魅力です。
Photoshop機能を使いこなす3つのコツ
Photoshopには数多くの機能が備わっていますが、すべてを一度に使いこなす必要はありません。むしろ、自分の目的に合ったPhotoshopの機能だけをうまく選び、段階的に習得するほうが効率的です。
以下で、Photoshop機能を使いこなす3つのコツを解説します。
- 目的別に機能を絞る
- ショートカットキーで時短する
- 使う機能をお気に入り登録する
①目的別に機能を絞る
例えば「写真を明るくしたい」なら調整レイヤー、「ロゴを作りたい」なら文字機能とレイヤースタイル、「背景を消したい」ならマスクやAI切り抜きというように、目的を明確にすれば、必要なPhotoshopの機能だけに集中できます。
②ショートカットキーで時短する
Photoshopの機能は強力ですが、マウス操作だけだと意外と時間がかかります。そのため、基本ショートカットを覚えるだけで、操作のテンポが変わります。
作業効率が上がると、自然と楽しさも増していくでしょう。
③使う機能をお気に入り登録する
Photoshopは自由度が高い分、ツールバーやパネルがごちゃごちゃしがちです。だからこそ、よく使うPhotoshopの機能だけを並べておくと、視線移動やクリック数が減ってラクになります。
基本を学ぶならPhotoshop基礎セミナー講習
「Photoshopの機能を使ってみたいけれど、どこから学べばいいのか分からない」という方にぴったりなのが、Photoshop基礎セミナー講習。未経験者でも理解できるカリキュラムで、短期間でPhotoshopの基本と応用をしっかり学べます。
学んだその日から使えることを目標に設計されているため、独学でPhotoshopを挫折した経験がある人にもおすすめです。Photoshop基礎セミナーで学べる主な内容は以下の通りです。
- Photoshopの基本知識と操作環境
- 画面操作、レイヤー構造、オプション設定などの基礎
- タイポグラフィの作成
- 合成写真の作成
- カスタムブラシの活用
- 調整レイヤーの応用
- GIFアニメーション
- 合成画像の制作など
さらに、受講者には「Photoshop完全攻略セミナーガイド(PDF)」を配布。復習や実務での確認用として、受講後も長く使える参考書代わりになる一冊です。Photoshopを基礎から体系的に学びたい方には、これ以上ないスタート地点となるでしょう。
セミナー名 | Photoshop基礎セミナー講習 |
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運営元 | GETT Proskill(ゲット プロスキル) |
価格(税込) | 27,500円〜 |
開催期間 | 2日間 |
受講形式 | 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング |
Photoshopの独学方法については、以下の記事も詳しくご紹介しています。
Photoshopの機能を活かすには目的×理解がカギ
Photoshopには、写真補正・合成・文字加工・AIによる自動化など、作業を大きく変える機能が数多く搭載されています。本記事で紹介した30選のPhotoshop機能は、その中でも特に実用性が高く、初心者からプロまで広く使われているものばかりです。
大切なのは、すべてを使いこなすことではなく、自分の目的に合ったPhotoshopの機能を知っておくこと。また、AIや自動化ツールの進化により、Photoshopは年々直感的な操作が可能になっています。
どれから試そうか迷ったら、なんとなく気になる機能に手を伸ばしてみてください。まずは軽く触ってみるくらいの気持ちで十分だと思います。
