Photoshopでイラスト作成や画像の加工をおこなうときは、ブラシの利用をおすすめします。
Photoshopでは既存のブラシだけでなく、インターネットからダウンロードしたものを利用可能です。
無料から有料まで高品質なブラシが多く展開されているため、新しいものを取り入れることで幅広いデザインを作成できます。しかし、Photoshopのブラシを使ったことがない方は「どうやって作業に利用すればいいのかわからない」、「ブラシの追加方法がわからない」などの悩みもあるでしょう。
当記事では、Photoshopでブラシを使う方法や作業に使えるおすすめ素材を紹介します。
Photoshopのブラシとは
Photoshopのブラシとは、線や点線を描くことができるツールです。
基本的なブラシをはじめ、ドライメディアブラシやウェットメディアブラシ、特殊効果ブラシなどの種類が用意されています。
ブラシの種類を選んでドラッグすると、それぞれのかたちに描くことができます。また、ブラシの設定をおこなうこともでき、シェイプや散布、テクスチャなどの効果を加えることも可能です。
オプションバーからブラシの直径や硬さ、不透明度などを設定することもできます。
画像編集に細かな工夫を施したいときには、ブラシツールの利用をおすすめします。
Photoshopのブラシについては、以下の動画も参考にご覧ください。
Photoshopでブラシを使う目的
Photoshopでブラシを使う目的は、イラスト作成や画像の加工をおこなうことにあります。
例えばイラスト作成をおこなう場合、肌の質感や人物の影、草木などを表現するときにブラシツールを使用します。
まるで手で描いたようなイラスト作成ができるので、ブラシは作品制作に欠かせないツールです。また、画像の加工をおこなう場合、広告やポスターのような表現を加えることができます。
このようにPhotoshopのブラシは幅広い用途で使用できるため、一手間を加えたデザイン作成をしたいときに最適です。
参考記事:
Photoshopのブラシを使う方法
Photoshopのブラシを使うときは、以下のような方法があります。
- 線の引き方
- 太さ・硬さの変更
- 色の調整
- ショートカットキー
それでは詳しく説明します。
線の引き方
まずはブラシを使った線の引き方について解説します。
Photoshopでは、ツールバーから「ブラシツール」を選択して画面をドラッグすれば線を引けます。そのままドラッグすれば曲線、Shiftキーを押したままドラッグすると直線になります。
ツールバーの下にあるカラーピッカーを表示すれば、ブラシを描くときの色を変更可能です。
難しい手順はないので、実際に操作をしながらブラシで線の引き方を覚えていきましょう。
太さ・硬さの変更
次にブラシの太さや硬さを変更する方法を説明します。
ブラシの太さ・硬さを変更するときは、ブラシツールを選択した状態でオプションバーにある円アイコンをクリックします。そして「直径」と「硬さ」の数値を調整すれば、ブラシの太さ・硬さを変更可能です。直径の数値を上げるとサイズが大きくなり、硬さの数値を上げるとはっきりとした線となります。
逆に直径の数値を下げるとサイズは小さくなり、硬さの数値を下げるとぼやけた線となります。
それぞれの数値を変更しながら、最適な太さ・硬さを見つけてみましょう。
色の調整
続いてブラシの色を調整する方法を説明します。
ブラシの色を調整するときは、ブラシツールを選択してオプションバーにある「不透明度」と「流量」の数値を調整します。不透明度の数値を下げると透明に近づき、流量の数値を下げるとかすれ感が出るようになります。色が透明になっていく点はどちらも同じですが、流量は同じ色を重ねていくと濃くなっていくのです。
イラストや画像の色と合わせて調整すれば、本格的なデザインに仕上げられるでしょう。
Photoshopでブラシサイズを変更するときのショートカットキー
Photoshopには、ブラシサイズを変更できるショートカットキーが用意されています。
ショートカットキーを利用すれば、オプションバーから操作をせずにブラシサイズを変更可能です。
ブラシサイズを変更するときのショートカットキーは、以下の表を参考にご覧ください。
ショートカットキー | 操作内容 |
「Option」キー+「Control 」キー+左クリックドラッグを左右 | ブラシサイズの変更 |
「Option」キー+「Control 」キー+左クリックドラッグを上下 | ブラシの硬さ変更 |
「] 」キー | ブラシサイズを大きくする |
「 [ 」キー | ブラシサイズを小さくする |
「Shift」キー+「] 」キー | ブラシを硬くする |
「Shift」キー+「 [ 」キー | ブラシを柔らかくする |
Photoshopでブラシ素材をダウンロード・インストールする方法
Photoshopでは、既存のブラシだけでなくインターネットにあるブラシ素材も利用できます。
インターネット上にあるブラシ素材をダウンロード・インストールするときは、以下の手順でおこなってください。
ステップ①ブラシの配布サイトから拡張子「.abr」ファイルをダウンロード
ブラシの配布サイトを開き、拡張子が「.abr」になっているファイルをダウンロードします。
ステップ②Photoshopを開いて「ブラシツール」を選択する
Photoshopのアプリケーションを開いて、左項目のツールから「ブラシツール」を選択します。
ステップ③オプションメニューから「ブラシアイコン」をクリックする
オプションメニューに「ブラシアイコン」があるので、クリックして開きます。
ステップ④三本線メニューをクリックして「ブラシを読み込む」を選択する
「ブラシ」タブを選択して、パネルの右上部にある三本線メニューをクリックして「ブラシを読み込む」を選択します。
ステップ⑤ダウンロードした「.abr」ファイルを選択する
インターネットからダウンロードしたブラシの「.abr」ファイルを選択します。
以上で、インターネット上にあるブラシ素材をPhotoshopに入れられます。ブラシアイコンにあるフォルダメニューをチェックすると、ダウンロードしたブラシが追加されています。
新しいブラシを追加したいときは、ダウンロードとインストールの手順を覚えておきましょう。
Photoshopの作業で使えるおすすめ素材10選
こちらでは、Photoshopの作業で使えるおすすめ素材を紹介します。
ブラシ素材は、数多くのなかから10個を厳選しました。
それぞれの詳細や特徴について説明するので、ぜひ利用を検討してください。
1.The Hidden Treasures of Creativity
The Hidden Treasures of Creativityは、Adobeから提供されているブラシです。
「叫び」で有名な画家「エドヴァルド・ムンク」の絵筆を再現しており、まるで筆で描いたようなデザインに仕上げられます。
Photoshopブラシ作家である「カイル T ウェブスター」がコラボしたことによって、絵筆7本をデジタルで複製しています。実際にムンクが使用した絵筆を超高解像度カメラで360度撮影しているため、本格的な再現をしているのです。
パソコンだけでなくタブレットやスマートフォンのPhotoshopアプリでも無料で使用可能です。
2.Free Watercolor Photoshop Brushes
Free Watercolor Photoshop Brushesは、水気のある筆ブラシを再現したブラシです。
100個の水彩ブラシが含まれており、重ねてブラシをかけることで質感を出すことができます。
4K画質にも対応しているため、鮮明な作品を作成するときにも役立ちます。
誰でも無料で利用できるので、水彩画のような表現を加えたい方におすすめです。
3.12 Free Color Blending Photoshop Brushes
12 Free Color Blending Photoshop Brushesは、Adobeクリエイターが協力して作成した混合ブラシです。温かみを感じられるパステルブラシとなっており、筆のようなタッチで描けます。
複数の色を読み込めば、立体的なブラシストロークを作成可能です。12種類の混色ブラシが用意されているため、カラーを使い分けて自然なデザインに仕上げられます。
4.20 Human Skin PS Brushes vol.7
20 Human Skin PS Brushes vol.7は、肌の色を変化させられるブラシです。
20種類のブラシが用意されており、まるでメイクをしたような雰囲気に肌を仕上げられます。
ブラシを使い分けることで、顔や体の強調したい部分に色を反映可能です。
人物を鮮明に見せたいときは、こちらのブラシがおすすめです。
5.Basic Main Brushes
Basic Main Brushesは、デジタルペイントの基本的なブラシです。
筆ブラシのような自然な質感を出すことができ、イラスト作成にも向いています。
ブラシは7種類に分かれており、土や森、木などを描くことができます。
基本的なブラシを使いたいときにおすすめです。
6.Scribble Marker Brushes
Scribble Marker Brushesは、落書きのような雰囲気を出せるブラシです。油性マジックのようなブラシが50種類用意されており、グラフィックデザインの作成に役立ちます。
人物や動物と組み合わせることで、ポップなデザインに仕上げられます。
ラフで明るい印象を出したいときは、こちらのブラシがおすすめです。
7.The Ultimate Brush Toolbox
The Ultimate Brush Toolboxは、PhotoshopをはじめIllustratorやAffinity、Designerなどに対応したブラシです。墨絵や油彩、アクリル、水彩、木炭、パステルなど約300個ものブラシが用意されており、1つあれば幅広いデザインを作成できます。
ほかにも画材ブラシや紙テクスチャも収録されていることから、多くのクリエイターに利用されています。幅広い作業に対応できるブラシを求めている方におすすめです。
8.Aurora Watercolor Brushes
Aurora Watercolor Brushesは、水彩画の純粋な優しさを出せるブラシです。
20個のオーロラブラシが用意されており、手描き感のある表現を演出できます。
画像やテキストの背景にすれば、オシャレ感を出すこともできます。ファッションや美容、結婚式などのシチュエーションに利用できるブラシを求める方におすすめです。
9.Photoshop Moutanin Brushes
Photoshop Moutanin Brushesは、簡単に山を描けるブラシです。
山を作りたい部分でブラシをなぞれば、必要に応じていくつでも反映できます。
山の画像を用意する手間もなくなるので、作業効率を向上させたいときにも便利です。
画像の加工で山が必要になったときは、こちらのブラシがおすすめです。
10.My Clouds Brushes
My Clouds Brushesは、雲を描くことができるブラシです。
絵画風の雲ブラシを作成できるため、イラストの背景として活用できます。
ブラシプリセットが6種類用意されており、飛行機雲を作ることも可能です。
背景に雲を描きたいときは、こちらのブラシがおすすめです。
Photoshopのブラシに関するよくある質問
最後にPhotoshopのブラシに関するよくある質問を回答していきます。
疑問を解消するためにも、ぜひチェックしてください。
インターネット上には無料と有料のブラシが存在しますが、大きな違いはクオリティと種類にあります。有料のブラシは無料に比べて種類が多く、クオリティも高いです。
一方無料のブラシでも品質が高いものはありますが、有料のものに比べると少し劣ります。
使い方次第では、無料のブラシでも同程度のクオリティに仕上げることは十分できます。
Photoshopにブラシをインストールできないときは、ダウンロードページのファイル形式が「.bar」になっているかチェックしましょう。パソコンによってはダウンロードしたファイル形式を確認できるので、インストール前に確認が必要です。
また、スペックが低いパソコンはブラシのインストールができない不具合があるため、ほかのデバイスでも一度試してみましょう。
もっとPhotoshopの使い方を知りたい人はこちらの記事も参考にしてください。
Photoshopのブラシまとめ
今回は、Photoshopでブラシを使う方法や作業に使えるおすすめ素材を紹介しました。
ブラシを使えば線や点線を描くことができ、イラスト作成や画像の加工に役立ちます。
また、既存のブラシだけでなく、インターネット上から新たなブラシを追加することもできます。ぜひ当記事で紹介したブラシを使い、あなたが求める作品を作成してください。
